手作りスープ/[鍋の具は]シロクマ文芸部
「鍋の具は私が用意するからスープは忠司くんの好きなもの用意してね」
付き合って初めての忠司くんの家でのごはん。
鍋を食べようとなったときに私は忠司君にそういった。
忠司君が何を選ぶかで彼の好みをチェックしたかったのだ。
「なにか必要な具材があったら言ってね」
スープが決まったら入れたいものもでてくるだろう。
忠司君からの具材へのリクエストはなかった。
家につき、ドアが開けられるとおいしそうなにおいがした。
「おじゃまします」
こたつの上に用意された鍋を見て驚いた。
いや、鍋というより、そのまわりにある調味料。
「スープつくったの?」
「料理したことないから自信ないけど」
確かに周りの調味料はこのために買ってきたようだ。
彼は普段お弁当や外食ばかりでスープが売っていることも知らなかったそうだ。
「お、これ初めて見る。買ってみよう」
結婚して一緒に買い出しに行くとたくさんある鍋のスープから選ぶ彼。
でもあの時彼が作ってくれたスープにかなうものはない。
こちらの企画に
参加させていただきました。
小牧幸助さん
ありがとうございます。
見出しイラストはぽてさんに描いていただきました
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