好き/ [花びらを]シロクマ文芸部
花びらを力一杯放り投げた。
玄関からあなたと彼が出てくる。
大好きだったお姉ちゃん。
小さい頃から私のそばにいて、泣いてるときはなぐさめてくれて。
勉強もわかりやすく教えてくれたよね。
大好きな優しいお姉ちゃん。
大好きだった先輩。
優しくて勇気があって。
私とお姉ちゃんが怖い人にからまれた時助けてくれた。
頭をくしゃっとなぜられるとドキドキした。
二人がつきあってると知った。
私はそれから部屋に閉じこもってお姉ちゃんと話をしなくなった。
大好きなのに大好きだから。
お母さんが言った。
二人が結婚することになったと。
結婚の挨拶に来るとうれしそうに。
泣いた、泣いて泣いて泣いて。
私は家を出て花を買ってきた。
抱えられるだけいっぱい。
全部花びらにして段ボールに入れた。
二人が玄関から出るタイミングで花びらをまく。
お姉ちゃんをとられたと思った。
失恋したと思った。
でも、お姉ちゃんはお姉ちゃんだし、先輩はお兄さんになるんだ。
おめでとう。
こちらの企画に
参加させていただきました。
小牧幸助さん
ありがとうございます。
見出しイラストはぽてさんに描いていただきました
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