クシュン/[古墳症 ]毎週ショートショートnote
私に適任の仕事が見つかった。
古墳の発見の仕事だ。
どういうわけだか私は古墳のそばに行くとクシャミが止まらなくなる。
古墳症、その体質がかわれたのだ。
気になっているところがあった。
そばに行くとクシャミが止まらなくなる場所がある。
でも、それを話してもそこらに古墳のある可能性はないと突き放されてしまう。
私は一人でそこに近づいて行った。
クシャミは強くなり、目がかゆくなり涙が止まらなくなってくる。
ここまでの症状が出ているのに古墳がないとは思えない。
しかし、なかった。
森の中に古墳らしきものは何もなかった。
女の子が一人たって鼻歌をうたっているだけ。
「あの、なにしてるんですか」
女の子は振り向いた。
「歌ってるんです、この地に眠った主のため
主は私にフフン賞をくれたのですよ」
フフン?鼻歌のことだろうか。
「だから安らかな眠りを願って歌うんです」
そう言った彼女の体は透けて消えてしまった。
この場所は秘密にしておこう。
彼女の歌が途切れぬように。
こちらの企画に参加させて
いただきました。
田原にかさん
ありがとうございます。
見出しイラストはぽてさんに描いていただきました
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