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2736段の後にタクシーの運転手さんが教えてくれた「金色の言葉」

79歳の母が言いました。
「いつか、四国のこんぴらさんにお参りしたい。自分の足で登ってね。」
母はあまり足腰が強くありません。それでも「自分の足で」という願いを叶えるため、片道1368段の石段へ。今日は、その道のりを、ゆっくり一緒に歩いていただけたら嬉しいです♪


■ いざ、最初の22段!

登り始めが、とにかくキツイ!
階段の高さも急こう配も容赦がなく、すぐに息が上がります。
数段登るたび、階段の隅に寄って深呼吸。

そんな時、母が以前ぽつりと語ったことを思い出しました。
「うちは曾祖母ちゃんの家が香川で、曽祖父ちゃんの家が和歌山で。家でずっと、こんぴらさんを祀ってきたでしょう。昔は台風も多くて、近所の川が何度も氾濫してね。父さんが筏に乗って近所の人を助けたりして……。だから、どうか穏やかな天気と穏やかな川でありますようにって、家でお参りしてきたの。」

今日は、その“本家”である香川県琴平町の金刀比羅宮へ初めてお参りする日でした。


■ 参道の誘惑は一旦スルーして、大門おおもん

参道に並ぶ甘味処に心ひかれながらも、まずはお参り。水分補給をして、また一段一段。
階段に手すりはありません。母のすぐ後ろにつき、背中に軽く手を添えて登ります。自分もバランスを崩せば共倒れ。とにかく集中して一歩ずつ。
途中に「〇〇段」と示す標識がありますが、写真を撮る余裕などなし。
目標は、まずは365段目の「大門」。

(編集:向かって左側の提灯のお名前消去しています)

大門到着、ここまで約30分。
ここまで来ると「あと少しかな」という気がしますが、実はまだ御本宮の半分にも届いていません。
「初めてだから、どれくらい辛いかわからないでしょ。わからないから、がんばれるの。」
母は笑いながら再び歩き出します。


■ 資生堂パーラー神椿を横目に、旭社、賢木門へ

観光案内図を見ると大門から御本宮は近く見えますが、縮尺のマジック。
まだまだ階段は続きます。

鳥居で皆さんが一礼していく姿に、背筋が自然と伸びる。

これくらいの段数だと、まだ行ける


旭社

旭社、賢木門と進むうちに、少しずつ「ここまで来た」という実感が湧いてきます。

賢木門


ここまで来れば、もうほとんど階段は無いでしょう。
…と思ったら、御本宮直前の階段が一番きつい。かも。

フラフラ、、、クラクラ、、、


そんな中でも、母はすれ違う人と笑顔で言葉を交わし続けます。
「いや~、キツイですね」
「お互いがんばりましょう!」
母より若い人たちにも声をかけ、皆さん優しく返してくれる。
母のコミュニケーション力は本当にすごい。


■ やっと御本宮!ここまで785段。約1時間

御本宮に到着!

足と膝にやさしいスロープの感触に救われるような気持ち。
二人でただただ、感謝を。

讃岐富士(飯野山)の美しい姿、神楽殿。
景色を見ながら深い呼吸をして、少し休憩。

讃岐富士に向かって、ヤッホー!
立派な神楽殿

■ しかし…ここからが本番。奥社へ

御本宮までで「帰った方が良いだろう」と何度も思った私に対し、母は一貫してこう言います。
「せっかくここまで来たんだし。」

観光案内図を見て「もう階段は無さそう」と思い込み(実際は全然そんなことない)、気力だけで奥社へ出発。
空気がひんやり変わり、人影も少なくなる。

常磐神社、白峰神社、菅原神社とお参りしながら、
「次の階段で終わりのはず」
「このカーブの先こそは、きっと」
「…まさか、まだ?」

そんな思いを何度も繰り返し、ついに到着。
やっとやっと、奥社!

奥社「厳魂いずたま神社」
皆さんベンチで一休み


そして母が指差した先に、岩に彫られた天狗の顔。

いらっしゃった!
左がカラス天狗、右が天狗


私は20年前に一人で来たときの記憶がよみがえり、胸が熱くなりました。


■ 下山で出会った若いカップルとのやりとり

下りは足首に負担がかかるため、さらに慎重に。
途中、登ってくる若いカップルに「あとどれくらいですか?」と尋ねられた母は、「本当に、あともうちょっとだから、がんばってね!」とにこやかに励まし。

下山中にそのカップルが追いついて「さっきは、本当に元気をいただきました!ありがとうございました!お気をつけて!」と声をかけてくれました。
「こちらこそですよ!」と笑い合いながら下山。
母と私は「太陽みたいなカップルだね」と話しながら帰ってきました。

下りながら、御別宮をお参り。

■ 宝物館を拝観し、往復4時間のお参り終了

最後に宝物館も拝観し、トータルで約4時間のこんぴら参り。
私たちの足は限界でしたが、心は満たされていました。

登っている時は、振り返らず、のけぞらず、でしたが。
上から見ると、急こう配~!

■ 翌日のタクシー運転手さんの言葉に、光が差した

翌日、隣町にある、善通寺へ向かうタクシーの運転手さんに言われた言葉。
「奥社まで行く人は全体の14%くらいしかいないんですよ。
お母さん、大したものです。
きっと、何倍も、何倍もご利益があるでしょうね。
そしてね、一番のご利益はね、“ご自分の達成感”なんですよ。」

その一言が、胸に金色の光のように入ってきました。

私はこう感じました。
「自分で決めたことを、自分が満足してできたとき、その達成感こそが一番のご利益なんだ。」
他人の評価ではなく、自分の満足。
それだけで人生はきっと豊かになる。


■ 最後に——「こんぴらいぬの代参」であれば嬉しい

今回は体力も健康状態もギリギリ保ち、無事にお参りできました。
でも、年齢・体調・様々な事情などで歩いてのお参りが難しい方もいらっしゃいますよね。
江戸時代には、お参りできない人の代わりにこんぴら参りをした「こんぴら狗」がいたそうです。
もし今回のnoteが、
あなたにとっての“こんぴら狗の代参”
のように感じてもらえたら、とても嬉しいです。


自分で決めたことを、
自分が満足できるように生きる。
それこそが、一番のご利益。

私はそう思いました、というnoteでした♪

詳しいご由緒は公式HPをご覧ください。


大好きなnoterのお一人、汐見ひろみさんの初マガジン『【元気をもらえる大好きな記事】というマガジン』に初登録していただきました♪ 超絶感激!ひろみさん、ありがとうございます♪

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。あなたの心に届いたなら、スキしていただけると嬉しいです。これからも、どうぞよろしくお願いします。良い日々を!

発光婦人