我が選択に一片の悔いなし!
旦那の死からもう3年以上が経った。
本当にあっという間。
というか、時が進んだという感覚がない。
彼と一緒にいた26年。
覚えているのは、亡くなる1週間前のこと。
強烈すぎて頭から離れない。
他のことは、ぼやけてしか思い出せない。
彼の死因は「肺がん」
要因はいろいろあるだろうけど、
タバコが一因だったことは間違いない。
肺がんと診断されてからも、
彼はタバコをやめなかった。
依存というより、タバコを吸いたいがために
生まれてきた感じだ。
もう、時間が残されてないと悟ったとき、
食べ物も、飲み物も受け付けなくなったのに
タバコだけは吸いたがった。
一度、隠れて吸っていたのを見て、私は激怒した。
タバコが自分の命を奪おうとしているのに、
それでも吸っている。
でも、もし……
自分の時間が残されていなくて、
本当に、本当に最後にしたいことって何だろう…
って考えた。
きっと大それたことじゃない。
ずっと手を握っていてもらいたいとか、
そんなこと。
それすらも奪われたら、生きている意味が
あるんだろうか?
生きながら死んでいることになってしまう。
悔いを残してこの世を去るより、やりたいことを
やってオサラバしたほうが笑顔で旅立てる。
だったら・・・・・・
私はタバコを渡した。
「タバコを吸うときは、必ず私を呼ぶように」
彼は、それから亡くなるまでの間、
タバコをふかしていた。
彼は旅立って満足しているのだろうか?
グリーフの旅は、ずっと続く。
終わりのない旅・・・・・・。
自分が死ぬとき、本当に望むことは何なのだろう?
答えは、その瞬間までわからない。
── 我が選択に一片の悔いなし!──
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