見出し画像

緑の王国編2リーフガーデン


緑の王国の医療回復センターを退院したケイン。フェイシアとケインとフロルは、緑の王国の都を 目指し、旅に出る。 「しっかし、ケインが一時的に入院するとはおもってなかったぜ」 フロルは冷静に言う。 「幻術は、気力と体力を使うのよ」 フェイシアは、クスっと笑って言った。 「さて、これから、どうしますか?フロル、ケイン?」 ケインの顔が真っ青になっている。 もう闇魔の剣を握れない。理由があった。 光姫の鞘の力が弱まってきていたのだ。 闇魔の剣は、マイナスの感情が常に流れている。 悪魔が持つ専用の剣だ。それにより、不安が恐怖が常に体の中に 流れる。人間がこの剣を持つと、夜に悪夢を見る可能性が 際だって高くなるのだ。 毎日のように悪夢を見るケインには、辛すぎた。 「俺、闇魔の剣を捨てようと考えてる。もううんざりだぜ!! こんな剣とはおさらばだ!!」 「相棒、呪われた剣を捨てるなんて。頑張ったな」 フロルは冷静に言った。 「その剣は光の王に返した方が良いと思うぞ」 「え??」「え?」「誰??」 三人は振り向いた。 「ラルド!!!」 フェイシアは、びっくりした。お兄さんだ。 「全く、君ら、愛しい妹に何してる?言っとくが 闇魔の剣をそこら辺に捨てると、とんでもないことになるぞ。」 「どうして?お兄様」 「闇魔の剣を魔族の者が拾った場合、魔族の長に渡すことになる。」 「確かに危険だ」フロルは頷いた。 「早く、光の王に返そう」 筋肉隆々のラルドは、厳しい目をしてフロルとケインを見つめる。 「君らの側にいる、フェイシアも返してもらう」 「私、もう、ラルドの独占愛にはうんざり」 フロルとケインは、にやっと笑った。もしかして・・・・? 「フロルとケインと一緒に旅してみたい。お兄様、許して」 フェイシアは幻術、迷い森の泉を使う。 辺りが白く包まれ、泉が現れる。ラルドは、泉に溺れたような 感覚に包まれた。 「フロル、風魔法移動術で逃げるわよ。早く」 ケインとフロルとフェイシアは、風に乗ってラルドから逃げた。 「待て、我が妹よ!!!!」 「バイバイ!お兄様!」 時間の経過が美しく感じる。賢く美しいフェイシアが仲間に加わった。やったぞ。 フェイシアは笑顔だった。ケインもフロルも、笑顔になった。 「闇魔の剣は、光の王に返そう。このラルドの忠告は聞くことにした方が絶対良いわ」フェイシアは言う。 「でもどうやって?光の王の場所知ってるの?」 「こういうときは、森の馬で剣を運んでもらおう。光の王は、光の王宮に戻る可能性が高いわ。なので、光の王宮まで、剣を運んでもらいましょう。」 フェイシアは、杖をもって唱えた。 「リル、ファラ!!!」 リルと呼ばれる馬使いが、音を立ててやってきた。 リルの目は、フェイシアと同じ黄緑色の目をしている。 グリーンフェアリー民族に間違いない。女性のようだ。 「呼びましたか?フェイシア様。」 「もちろん、呼んだとも。リル。」 「用はなんですか。なんなりとお申し付けください。」 「この邪悪な剣と光姫の鞘を光の王宮まで運んでほしいのです。」 「わかりました。7日ほどかかります。危険も伴いますが、 頑張ります。120ゴールド、頂きますがよろしいですか?」 フェイシアは、ケインとフロルに目配せした。 「三人で分けましょう。一人40ゴールド。そんなに高くないわ」 「了解」フロルはポケットから、お金を出した。 「わかったぞ」ケインも袋からお金を出した。 リルは、三人から120ゴールドを受け取る。闇魔の剣と鞘を馬車の荷台に置いた。馬車の紐を引っ張ると、馬がヒヒーンと言って 光の王宮へ駆けてった。 「さて、これからよ。本当の戦いは。不死鳥の魔海賊 を倒すための仲間を探さなくては。」 フェイシアの目が輝いた。 「これから、緑の王国の第二首都リーフガーデンに向かうわ。」 辺りは、緑一色だった。綺麗で美しい草原。時々、間隔を置いて 木が生えてる。美しい青空。鳥が時々、群れを成して飛んでいた。 「フロルの風魔法移動で動くのも良いけど、少し歩こう。体を動かした方が次の戦いに良い」 フロルとフェイシアは苦い顔をする。 「えええ?遠いよ!!」 「少しだけだ。少しだけ」 歩くと、森のせせらぎを感じた。歩いてる最中にどこからか、魔物が現れた。 緑の王国で、初めて魔物に出くわす。戦闘開始だ。 「戦うぞ!!!」ケインは意気込む。 魔物は、ケインに攻撃した。 ケインも水の剣で対抗する。 フェイシアは、杖で遠距離攻撃する。 フロルは、風魔法疾風の弓で攻撃。 魔物は、大きな体をしていて、右手にこん棒を持っている。 魔物はトロールだった。 トロールは三人の攻撃を受けると、低くて重い声で 叫びをあげた。 「ウヴォオオオ!」 こん棒で、ケインに襲いかかる。ケインは紙一重で避けたあと、 水の剣で反撃した。トロールの足を斬った!!! 「ウボー!」 トロールは左手でケインを攻撃する。 「やべ!つかまった。フロル、頼む、助けてくれ」 「了解。今、風の弓で攻撃するから、待ってて」 風の矢がトロールの胸に刺さった。トロールはよろめいて 倒れた。その拍子にケインは地面に叩きつけられた。 「痛い・・・・、助けてくれ。」 膝と腕に怪我を負っていた。 フェイシアは、すぐに応急回復魔法を使う。治るか。治せるか。 フェイシアの回復魔法は、素晴らしかった。 「傷が癒えてく。ありがとう、フェイシア。」 ケインは感謝をフェイシアに述べた。 「私達のチームワークが大切よ。でもケインは盾を装備した方がいいかもね。」 「盾!リーフガーデンに売ってる?」 「もちろん、売ってますよ。」 三人は、トロールを倒した充実感を味わいながら次の目的地まで 向かう。 「フロル。風魔法浮遊術で、リーフガーデンまで行こう」 「実は・・、風魔法浮遊術はすごい魔力を消費するんだ。ずーっとは 出来ない。三人分の浮遊には、5キロが限界だよ。」 「森の馬(フォレストホース)で行くのが一番ね。馬宿がもうすぐ 見えるはず。」 緑の草原を歩くと、大地の力を感じる。丘の向こうに馬宿が見えた。 綺麗な布で出来たテント。馬が五頭いる。 夫婦で経営している馬宿だ。 夫がバザック、妻がラリッサ。 ラリッサは馬の世話が大好き。少し真面目。 夫のバザックは、いつも楽しそうにニコニコしている。 「やあ、フェイシア。馬を借りるかい?男の人二人もいて、モテモテだね。」バザックは笑って言った。 「良い馬が、二頭いるわ。是非、連れて行って!」ラリッサは馬を撫で撫でした。 一頭で二人乗りも可能な馬だ。 「フェイシア、ケインと僕、どっちと乗りたい?」 フェイシアは迷った。フロルは冷静で、ケインは熱血タイプだ。 一緒に居て楽しいのはどっちだろう?考えた。 「良いよ。フロルと乗りな。俺、ちょっと乗馬苦手だから。」 ケインは、戦士育成養成所(学校)で馬の乗り方を習ったが今イチ師匠からの評価は低い方だった。 「わかった。ケイン。フェイシア、僕の後ろに乗って」フロルは声を大きくして言った。 フェイシアはフロルの後ろに乗った。 「ああ、それとなんだけど・・・・、」バザックは、ヒゲをさすって こう言った。 「最近、妙な噂があってね。名前泥棒の黒猫がここ最近、緑の王国で出回ってるらしいんだ。」 「黒猫ですって?????」フェイシアは恐ろしそうに言った。 「そんなに大変な事なの?フェイシア。」フロルは真剣な目でフェイシアを見る。 「名前泥棒の噂は、ここ界隈色々だ。なんでも、名前を奪われると良くねえことが起きるみてえだ。」バザックは言う。 「対処法は?バザックさん?」フェイシアは聞く。 「おお、あるぞ。偽の名前を言うことらしいな。」バザックは答えた 「俺、ケイニにする!」ケインは意気込んで言った。 「僕、フロールスにするよ」フロルはやれやれと首を振った。 「私はフェイシルにするわ」 「まあ、黒猫が来たときだけ偽の名前を言えば良いから、信頼できる奴には本当の名前を言ってもいいぞ」バザックは言う。 ケインは馬に乗った。思ったより馬は言うことを聞いてくれる。 「安心して。訓練された馬だから。」ラリッサは言う。 「じゃあ、行ってきます!」ケインとフロルとフェイシアの三人はリーフガーデンまで乗馬することになった。 落ち着いた早さで、馬は走った。馬の乗り手を考えて動いてるかのようだった。四足で動く、綺麗で優しい馬。フロルとフェイシアの馬は 白馬だった。ケインの馬はかっこいい黒馬だ。 白馬にフロルとフェイシアが乗ると二人の美形な顔が一層目立った。 王子と王女が乗ってるかのよう。フロルは煌びやかな服装をしているのでとても似合っていた。 ケインは黒馬にまたがると、本当に強い騎士のようだ。 馬に乗ってから二時間ほど経過すると、門が見える。 門の上には、リーフガーデンと書かれている看板がある。 女性の騎士が門番兵だった。門番兵は緊張感が漂っていた。 しかし、フェイシアを見るなりホッとした表情を浮かべる。友情で繋がっていたのだ。 「フェイシア様。お会いできて光栄です。マリー・アンです。覚えてますか。お久しぶりです。」三つ編みで束ねた金色の髪の毛が光っていた。少し、小柄の女性だ。顔は美しく綺麗。 「マリー!!久しぶり。」 フェイシアとマリーは抱き合った。抱きしめ終わると、マリーはケインとフロルの方を見る。 「そこのお二人の男の人は誰ですか?初めて見ます。」 「水の剣を持つ男ケインだ。」ケインは堂々と言う。 「風使いのフロルだよ」フロルも自己紹介する。 フェイシアは楽しそうにする。 「新しい旅の仲間なの。」 「あれ、お兄様はどうしたんですか?」マリーは言う。 「置いて来ちゃった。」フェイシアは恥ずかしそうに言った。 マリーは少し首をひねった。何かあったのかな?喧嘩でもしたのかしら。何にせよ、フェイシアの決断だ。尊重してあげよう。フロルとケインはリーフガーデンはじめてだよね。説明した方が良い。 「リーフガーデンへようこそ。ここは第二都市になります。草花が綺麗な都市です。美味しい食べ物や薬草も豊富に売っています。武器店や宿もありますよ。」 馬からケインとフロル、フェイシアは降りた。 「馬はどうすればいいの、フェイシア?」 「あ、大丈夫よ。ここの近くに馬小屋があるから。そこに行けば馬を世話してくれる人がいるから安心よ」 門のくぐったケイン、フェイシア、フロル。馬小屋を見つけると、 可愛い小さな女の子が二人いる。双子だろうか。顔がそっくりだ。そこの隣に背の高い中年の男性がいる。双子のお父さん。 「馬を引き取りますよ。フェイシアさん。」 「ありがとう。マルクさん。」 「ああああ!!フェイシア。彼氏連れてる!いいなあ。」 双子の女の子は言う。 「ちょっと、やめてよ」照れくさそうにフェイシアは言う。 「え?違うの。私、ローズ・トワネット」よろしく。 「わたしは、ラベンダー・トワネット」よろしく。 双子の女の子は、フロルとケインに挨拶した。 マルクお父さんは深く礼をしてこう話す。 「長旅でしょうから、宿で休憩してください。」 「そんなに疲れてないよ。大丈夫。馬に乗ってきたから。これから ケインの盾を買いに行くの。」 「盾なら、武器の店ゴーグで売ってるよ。」ローズは言った。 「よかったら、案内してあげる。」ラベンダーは言った。 緑の王国編3につづく

いいなと思ったら応援しよう!