スポーツ
本日のお題は「スポーツ」。
ということは、鈴木メガネ的にはアレですね。
「スポーツ刈り」ですよね。
若い読者の方々は、もしかしたら言葉の響きすら知らないかもしれません。
そして、文字だけで見たら、きっとこう勘違いするのではないでしょうか。
「スポーツ狩り」だと。
*
上司:
「お、部下くん髪切ったんだね。サッパリして良いじゃないか。何だかかっこいいね。私の若い頃は大体みんなスポーツ刈りだったからなぁ」
部下:
(え? 急に物騒な話ぶっ込んできたな。昨日、私が『最近フットサル始めて、ジムにも通ってる』って話をしたのが、インドア派の上司の気に障ったのか? 狩られるのか、俺……?)
「……えぇ、サッパリしました。おかげで頭がすごく軽いです」
上司:
「それが一番だよ。ま、一番楽なのは丸坊主なんだけどね(笑)」
部下:
(丸坊主……! 金か?身ぐるみ剥がされるのか?!)
「あはは、そうですね。手入れも最高に楽そうですね……」
上司:
「昔は、坊主にするかスポーツ刈りにするか、みんな真剣に迷ったもんだよ」
部下:
(ヒィ! 全財産を差し出すか、それとも物理的に狩られるか、究極の二択を迫られてたのかよ。昔の日本どうなってんだ)
「そ、そうだったんですね……」
上司:
「坊主は確かに楽だけどさ、でもやっぱり、少しは色気も出したいじゃない(笑)」
部下:
(クッ! ターゲットは女性にも向けられるのか! なんという、剥き出しの欲望!)
「そ、それは……生き残るために大事な要素ですね」
上司:
「そうなんだよね。みんなが坊主じゃ味気ないしね。だから私はせめてスポーツ刈りを選んだんだよ」
部下:
(金をせしめるだけじゃなく、娯楽として人を狩っていたと……。なんという狂気……)
「ス、スポーツ狩り、ですか……」
上司:
「でも、それすら許されない部活とかもあって可哀想だったなぁ。なんせ部員全員が強制的に坊主だったからね」
部下:
(組織的犯行!悪魔の所業だよ)
「部員全員……ですか」
上司:
「そう。もちろん、それを分かったうえで入部してるから仕方ないんだろうけどね」
部下:
(あらかじめ外堀を埋めておいて“仕方ない”か。汚い、汚すぎるぜ……!)
「もう、逃げ場は無い感じだったんですね」
上司:
「今はそういうのも無くなりつつあるんだろうけどね。スポーツ刈りも、もう死語なのかな?」
部下:
(死後?! おのれそこまで……!)
上司:
「スポーツ刈りはさ、横と後ろをバシッと刈り上げて、上だけ少し残すんだから、今も通用するスタイルだと思うんだけどね」
部下:
(横と後ろから包囲して、最後に上だけ残す……。完全に狩りの手順じゃねぇか……)
「そ、そんなもんですかね……」
上司:
「キミもせっかくスポーツやってるんだから、いっそスポーツ刈りにしてみたら?(笑)」
部下:
(き、きた……! 次の標的は俺だという宣告……!)
「それは……脅迫ですか……?」
上司:
「あ、いや、すまんすまん! そんなつもりじゃないんだ。ちょっとプライベートに踏み込みすぎたね。悪かった」
部下:
「いえ、大丈夫です。とりあえず、今日中にジムは退会しようと思います」
上司:
「え? 身体動かすの楽しいんだろ、続ければいいじゃないか。実は私も、これから通ってみようかなと思ってたところなんだよ」
部下:
(マズイ!! 思った以上に包囲網はすでに敷かれている!! 狩られる……!!)
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今回のマスは「スポーツ」でした。
