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したたかに笑って/ショートストーリー


確かに山田は抜け目のない男だ。
いつの間にか大型の案件を取ってくるし、
会う度にタイプの違う美女を連れている。
彼のしたたかさは誰もが認めるところだった。


一人の男が現れた。
小島と名乗った彼は、開口一番にこう告げた。
「山田くん、残念ながら僕の方が一枚上手のようだよ」
そう豪語しながら、彼は
したたたかに笑った。


山田は連れている女性に
「すまないね、醜い争いに巻き込まれてしまったようだ。少しの間だけ向こうで待っていてくれないか?
必ず迎えにいくから」
そう告げたかと思うと、
小島に向かってこう言った。
「いきなりの宣戦布告とは恐れ入ったよ。
しかし、負け戦を挑むのはクールではないね」
そう言うと彼は、
したたたたかに笑った。


小島も表情を変えずに返す。
「彼女とはこれきり会えなくなるけど、あんな質素なお別れで良かったのかい?
なぜなら彼女は、今夜僕と二人で過ごすことになるからね」
そうやって彼は、
したたたたたかに笑った。


山田も返す。
「やれやれ、彼女のことを何も知りもしないで…。そういうのはただの妄想だよ。彼女はああ見えてとても、したたたたたたかな女性だ。
何の旨みもないキミについていくような人じゃないよ」


小島
「確かに彼女はしたたたたたたたかな女性だ。
そんなことは百も承知で既に策は講じてあるのさ」


山田
「キミもしつこい男だねぇ。分かったよ。5分やろう。その間だけ彼女を口説く権利をあげよう。キミのしたたたたたたたたかさが、彼女のしたたたたたたたたたかさを上回るか、見せてもらおう」

もう少し争いを見届けたい方もおられるかもしれないが、この辺で区切りにしよう。
数を数えるのも大変だし。


どうせこの争いは、
まだまだ粘り強く続くのだから。

果てしなく戦いは続く



こちらの企画に参加させていただきました。

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