ほんとにいたんだって!/ショートストーリー
はらとけいさんのこちらの企画に参加させていただきます。
「ほんとにいたんだって!」
…隣のテーブルがなんだか楽しそうだ。
「ほんとだよ!ネモフィラ畑でマリファナ吸いながらマリアナ海溝の話してる聖母(マリア)がいたの!」
…そんなうまい話があってたまるか。
「あれ?ネモフィラ畑でモルヒネ打ちながら白ひげを撫でている広重だったかなぁ」
…広重?歌川広重のこと?悪くないセンスだけど意外過ぎるよ。
「えーそうなんだ!それより聞いてよ。コネ入社したモネ好き新人が、意外に骨があってゴネて給料上がったんだって。」
…モネ好き社員。これこそなかなか骨のある言葉だ。前の会話との関連が全く無いというのも味わい深い。
「あーそれと、骨付きカルビを袖に忍ばせた肥えてるアイツがオレオレ詐欺撃退したんだって」
…いくら肥えてるキャラだとしても骨付きカルビを袖に忍ばせちゃだめだろう。汚れるし。まあ、詐欺を撃退したのはよかったけど。
どんな娘さんがこんな会話を繰り広げてるのか気になって仕方ないよ。
チラッと横目で見てみるか…
!
長靴みたいな革靴を履いた堅物みたいなおじさん2人が、あらゆる全てを欺くみたいに人形操る劇の練習してたんだよ。原宿で!
いやいや、嘘じゃないって!
ほんとにいたんだって!
