【数学】数字は嘘をつかないって本当?
みなさまこんにちはLIT代表のはるです。今回は、珍しく数学の記事を書いてみます。「数字は嘘をつかないって本当?」と題しまして、数学を応用した「統計学」の話をしていこうと思います。
大人がよく言う、「数字は嘘をつかないから」というのは本当なのでしょうか、そこを掘り下げていきましょう!
それでは、どうぞお読みください!
1. 統計学ってどんな学問?
「統計学」とは、データを集めて分析し、そのデータから何かを推測したり、結論を導き出したりする学問です。つまり、データの収集により数字に意味を見出す学問とも言い換えることができると思います。
まず、データと呼ばれる情報を集めます。データには数値や名前、結果などが含まれます。例えば、50人の身長や好きな食べ物のアンケート結果などがデータです。このデータを整理して、意味のある情報にするのが統計学の役割です。
次に、「平均」など数値を使って、データ全体を簡単に理解できるようにします。「平均」とは、データの合計をデータの個数で割った値です。例えば、5人のテストの点数が80点、90点、70点、60点、100点だったとします。この5人の平均点を計算するには、5つの点数を全部足して、それを5で割ります。これが平均です。
もう一つ重要な考え方は「分散」と「標準偏差」です。これらはデータのばらつきを表します。たとえば、全員が同じような点数を取っている場合と、点数に大きな差がある場合では、同じ平均点でもクラスの状況は違います。分散や標準偏差を使うと、どのくらいデータがばらついているかを知ることができます。みなさまがテストの結果でよく聞いている「偏差値」とは、統計学の用語だったのです。
さらに、「確率」も重要です。確率は、何かが起こる可能性を数値で表したもので、統計学を使って将来の出来事を予測するのに役立ちます。たとえば、明日の天気が晴れかどうかを予測するのにも、過去の天気データをもとに確率を計算します。
「統計学」は身の回りのいろいろな場面で使われています。スポーツの成績分析、商品の売上予測、アンケート結果の分析など統計学を学ぶことで、データから意味のある情報を引き出し、さまざまな問題を解決する力が身につきます。
2. 相関関係と因果関係
相関関係とは
ある要素とある要素が互いに関係し合っていること
片方の要素が増えるともう片方の要素も増える相関関係は、”ある要素とある要素が正の相関関係を示す”と表現します。
また、片方の要素が増えた際にもう片方の要素が減る相関関係は、”ある要素とある要素が負の相関関係を示す”と表現します。
しかし、相関関係は、単に一緒に変化しているだけです。なにが原因なのかまではわからないのです。
具体的には、「数学の点数が高い子は、理科の点数も高い」です。相関関係の場合、「理科の点数が高い子は、数学の点数も高い子」も成り立ちます。
因果関係とは
要素同士が原因と結果の関係にあり、ある要素が原因である要素に影響を与えていること
相関関係との違いは、関係性を示す矢印が双方向ではなく片方向だけであることです。そのため要素1と要素2が因果関係にある場合、要素1が変化したときに要素2が変化することはあっても、要素Bが変化したときに要素Aが変化することはありません。
つまりどういうこと? と、疑問に思ったかもしれません。
因果関係の場合、「気温が高ければ高いほど、アイスが売れる」これは成り立ちますが、「アイスが売れれば売れるほど、気温が高くなる」これはあり得ませんよね。
3. 数字は嘘をつくのか?
この質問に対しての、私たちの回答は、
「数字自体は嘘をつかない、人を騙すときに数字を使う」です。つまり、数字の読み取り方の間違いにより、偽りになってしまうこともあります。具体的に見ていきましょう。
①アイスと溺死者
「アイスが売れれば売れるほど、溺死者が増える」という相関関係があります。人を扇動するときのテクニックとしてよく使われるのが、「溺死者が増えるからアイスを売るのをやめよう」というものがあります。これは簡単なトリックなので惑わされませんが、これをさらに複雑に「相関関係」と「因果関係」をとり違いさせて、人を騙します。
ちなみにこれを専門的には、「疑似相関」といい、これの相関関係には、「気温」という第3の要素が関連性してきます。
クイズ
「タバコが吸わないが増加していますが、肺がんの患者数は変化はない」というデータ(事実)があります。なので、タバコ屋さんは「タバコの害はなかったから吸おう!」とというキャンペーンを始めました。適切に間違いを指摘してください。
②風が吹けば桶屋が儲かる
「風が吹けば桶屋が儲かる」は、一見繋がっていないようなことが思いもよらない結果を引き起こすことを指すことわざです。
このロジックを見てみましょう。
風が吹く:強い風が吹くと、砂ぼこりや小さなゴミが舞い上がる
目にゴミが入る:風で舞い上がったゴミが人々の目に入り、目を痛める人が増える
失明する人が増える:目にゴミが入ることで目を悪くする人が増え、最悪の場合、失明する人も出てくる
盲人が増える:失明した人が増えると、昔は仕事として三味線を弾くことが一般的だった
三味線がよく売れる:盲人が三味線を弾くため、三味線がたくさん売れる
猫の皮が必要になる:三味線の弦を作るためには猫の皮が使われていました。そのため、三味線の需要が増えると、猫の皮がたくさん必要になる。
猫が減る:猫がたくさん捕らえられてしまうので、町から猫の数が減る。
ネズミが増える:猫が減ると、猫に捕らえられるはずのネズミが増える。
桶がかじられる:増えたネズミが家の中に入ってきて、木でできた桶をかじる。
桶が売れる:ネズミにかじられて壊れた桶を買い替える人が増え、その結果、桶屋が儲かる。
こんなロジックです。これも一応ロジックとしては正しいですが、みなさまお分かりの通り、たまたまです。単なる偶然であるか、または実質的に偶然といえるほど複雑であるかです。
まとめ
クイズ回答
そのキャンペーンは、間違いである。
なぜなら、タバコにより大きな影響を受けるのは、肺の上部であり、肺全体では患者数が変わっていないが、肺の上部のガンだけ絞って見ると、喫煙者の減少に伴い、減少しています。なので、タバコはやはり有害であるから。
みなさまいかがでしたでしょうか?今回は、「数字は嘘をつくのか?」というテーマをもとに、統計学の因果関係と相関関係についてお話していきました。今回は、わかりやすいテーマに100%嘘だとわかるような具体例を挙げましたが、嘘と事実を混ぜられ、かつ数字で根拠を示された場合、騙されることが多いように感じます。
それに対応するには、「学ぶ」しか方法はないと思います。学ぶことで、「これおかしいな」という感覚が磨かれます。あまり勉強にモチベーションがないよって子は、騙されないために学ぶというのをモチベーションにしてみてはいかがでしょうか。
以上となります。お読みくださり、ありがとうございました。次の記事をお楽しみに!!
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