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インドネシアのシネコンで映画を観る⑦:犠牲祭前夜にプレミアムスクリーンで「ひつじ探偵団」を

インドネシアのシネコンシリーズ。安いから気軽に観てしまう。。
今回は楽しみにしていた「ひつじ探偵団」を犠牲祭前夜にプレミアムスクリーンで観た話。

「ひつじ探偵団」は日本公開が先行していて、妹から感想が届いたが(妹も自分同様洋画しか見ないタイプなので他に仲間がおらず、観た映画の感想を姉妹で送り合っている)インドネシア公開まだなの?と待ち焦がれていた。通常インドネシア公開の方が日本公開より早いケースが多いので、珍しいケースである。

妹の感想(ネタバレ無)およびアドバイスは「これ観た後はラム肉食べられなくなる」。おお、じゃあラム肉食べてからがいいかな、と思い日本なら近所のスーパーラムチョップで買ってくるところだが、こっちだと売ってるのヤギ肉なんだよ。

インドネシアは羊よりもヤギ肉圏なのである。

ちょっと町はずれにはアヤム(鶏)と共に山羊も放牧?してある。サテ(焼き鳥。鶏に限らず小さい肉の串焼き)でも山羊肉は人気がある。

隣のシネコンは頻繁に上映作品チェックしてるはずだが「ひつじ探偵団」上映に気づいたのは火曜日夜。えええ、その前の日曜日にも確かにチェックしてやってなかったと思ったけど。しかも翌水曜日(犠牲祭、祝日)の上映予定からは消えている。てことは、月火の超短期限定上映。なぜなのか。道徳的にも全く問題がなさそうな映画なのに。ちなみに他のモールの通常スクリーンではもう少し上映しているみたいだけど、隣のシネコンで観るにはもう火曜日中に行くしかないじゃん、となりその日の競技場でのランニング予定を4kmで切り上げ、ランニング中に予めGrab Foodで注文しておいた夕食をアパート入口で受け取ってかきこみ、軽くシャワー浴びて映画館へ。

隣のモールには日本で言うとTOHOシネマズみたいな大手シネコンチェーンが入っている。店舗によって異なるが、隣のモール館は通常スクリーンに加えプレミアムスクリーンがある(その他IMAXスクリーンがある館などもあり)。日本だと同じスクリーンで「通常席」「プレミアム席」設定が混在していると思うが、こちらは「全席通常」or「全席プレミアム席」設定で、スクリーンからして分れている。

今回「ひつじ探偵団」はプレミアム上映のみで選択の余地なかったので普段選ばないプレミアムで鑑賞。通常席で250円くらいのところ、プレミアムは1,000円なのです!超高級!でも「座席が広くてリクライニングできる」「ブランケットが供給される」以外に特にメリットないので普段なら選ばない。あと全席プレミアム席のみだとどうしてもこじんまりとしてしまいスクリーン自体も小さめ。映画館の醍醐味の一つが「大きいスクリーン」であると思ってるので、その点からも通常席好み。

映画自体はヒュー・ジャックマンの優し気な逞しさとひつじ達のかわいさに大変心癒される。加えて、恐らく本作子供向けだからと思うが、英語が大変聞き取りやすいのである!!!!!これは感動した。それも含めてストレスなく良い意味でサラッと観れる感じ。

ひつじのかわいさから「これは食べられなくなる人の気持ちは分かる」と思うと同時に、ひつじがメインではないが、似たような山羊が主役になると言うことで、翌朝に控える犠牲祭につい思いを巡らせてしまう。

犠牲祭とは、、、

羊や牛や山羊やラクダを文字通り犠牲にするイスラム教の祭りである。コミュニティー単位で行われる。犠牲にした肉は切り分けて貧しい人中心にコミュニティーで分配する。

イード・アル=アドハーアラビア語: عيد الأضحى ʿīd al-ʾaḍḥā、Eid al-Adha)は、イスラム教で定められた宗教的な祝日イブラーヒーム(アブラハム)が進んで息子のイスマーイール(イシュマエル)をアッラーフへの犠牲として捧げようとした事[1]を世界的に記念する日。ムスリムの巡礼月の10日に行われるイード(祝祭)である《中略》また、巡礼に参加しているムスリムはもちろん、巡礼に参加していないムスリムも経済的能力があれば動物を(羊の場合は1人分、ラクダおよび牛の場合は最大7人まで)贄として捧げ、この日を祝う

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%EF%BC%9D%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%8F%E3%83%BC

地方都市では犠牲祭の数週間前から近所の空き地に生体牛&山羊市場が爆誕する。多分イスラム圏のどの町の空き地にも爆誕していると思う。前週にジャカルタ出張したが、ジャカルタでも結構ストリートで一時的に山羊を囲っていた。車(トラックおよびハイエースみたいな)に山羊詰めて運んでいる光景も見た。ハイエースみたいな、完全室内型の車に載せてるのは結構衝撃だったが、それくらい運送の需要があると言うことか。

近所の空き地に爆誕した生体牛&山羊市場。
牛は17万円、山羊は3万円から
奥に牛、手前に山羊

生体市場の前を通過する度に「君たちあと何日の命、、」など思いながら、残り少ない運命を憐れずにはいられない。犠牲祭ではコミュニティー単位で一般の人が素人屠殺してその場で解体して扱いやすいサイズの肉にし、貧しい人を中心にコミュニティー内で分配するのである。会社単位でやるところもある。しかもHALALに則って屠殺するために独特の手順がある。喉をかき切って血出すとか、ね。なかなか壮絶なイベントなのである。たまたま現地の人とこの話題になった時「犠牲祭では御自身も解体作業に参加するのですか?」と聞いたら「自分は解体作業は苦手なので解体された肉を配布する係です」とのことだった。まあ、一般感覚そうだよね。

ちなみに犠牲祭前日夜から町中が前夜祭的な盛り上がりがあり、オールナイト「アッラーアクバル」朗誦(徹夜で交代で唱えるらしい。モスクによってはスピーカーで「アッラーアクバル」流す)、散発的な花火、太鼓などの音が辺りに鳴り響いていた。そんな中で「ひつじ探偵団」観てる自分シュールであったよ笑。

そして迎える犠牲祭当日(インドネシア祝日)。犠牲はだいたい朝8‐9時に行われるらしいので、その時間帯は多分町中に断末魔の牛や山羊の声が響き渡ったのであろう。自分は地域社会とは隔絶された高層アパートに籠って外に出なかった。後で生体牛&山羊市場跡に行ったら閑散としていて切なかったけど、なんとよく見ると端っこの方に生き残り(売れ残り)の山羊が数匹いた!君たち命拾いしたね!!!

と、割と動物の死が苦手なので(でもいっぱい食べているが)、犠牲祭は「かわいそうだな」て感想が先立ってしまう。まあ、いつも食べてるからそんな感想する立場ではないけれども、屠殺現場が身近にあるとね。しかしこの数日後に全く別の理由でフレッシュな水牛の生首&生首の丸茹で風景に遭遇して衝撃を受けたりする。スンバ島で!なんかもう「動物がかわいそう」とかの次元でなかったので、今から思えば「犠牲祭の時は何そんな繊細ぶってたんだろう」みたいな振り返りである。

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