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別れも離婚も突然には舞い降りてはこない。寛大さとか我慢が足りないのではないのだ。

離婚は結婚した時から、
どこかで決まっていたのかもしれない。
男と女の別れも、
運命のいたずらのように静かに待ち構えている。
私たちはそれを経験し、味わい、そして耐えてきた。
では、何故壊れるのか――出会った瞬間に心の奥底で芽生えたものなのか。それとも、理性では理解できぬ身体の奥底から湧き上がる得体の知れぬ電波なのか。

どんな理想を掲げても、
条件を整え、愛の方程式を解こうとしても、
人生の甘みは遅れてやってくる。
目に見えぬ力が、偶然のすれ違いと、
些細な喧嘩の間に忍び込み、日常をゆっくりとすり抜けていく。

私たちはその渦の中で、傷つき、笑い、時には沈黙する。

けれども、壊れたあとに見えるものもある。
自由のような静寂、孤独の奥にひそむ温かさ

そして、まだ知らぬ美味しい瞬間。
結局、人生は味わうものだ。
条件や理想に縛られた愛は、
砂の城のように簡単に崩れる。
しかし、予期せぬ痛みを経て得られる幸福は、
濃厚で、忘れがたい。
だから人は繰り返す。出会い、壊れ、そしてまた生きる。

結婚も離婚も、
恋も別れも、すべては時間の手のひらの上で、
ゆっくりと溶けていく。

そして私たちは、その溶ける瞬間にこそ、
人生の甘みを知るのかもしれない。


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