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イスタンブールへの道🇹🇷|世界バイク旅#80

人との出会いは、旅に彩りをそえてくれる。この日のイスタンブールへの道程は、まさに彩りに満ちていた。

2024年7月26日晴れ メティア(ギリシャ)⇢イスタンブール(トルコ) 286キロ、7月27日晴れ イスタンブール 

ギリシャを出てトルコに入った。

国境で出会った人たち

たまたま同じタイミングで国境を越えた2組のライダーたちがいた。
類は友を呼ぶというか、僕らは自然と集い、各々の自己紹介と旅について語りはじめた。

まずはイタリアからきた夫婦。バイクに二人乗りしてイスタンブールへ向かう。運転は旦那さんがする。

次にイタリアの青年。トルコからはイランを抜けて、はるかかなたのオーストラリアを目指す。愛車はスズキのVストローム650。

僕の番がきた。英語は苦手だが、この旅のなかでさんざんコスってきたネタなだけあって、この頃は、落語家の噺のごとくスラスラと口に出るようになっていた。

僕らはひとしきり語り合ったとことで、互いの無事を祈って解散した。


イタリア人青年との再会

国境から走ること数キロ、何気なく寄ったガソリンスタンドでイタリア人青年と再会した。
そのまま隣のレストランで一緒にランチ。

彼の名前はサミュエル。いつもはサミュで通していた。
サミュはトルコに来るのは2回目で、今回は仕事を辞めて旅に臨んでいる。目的地のオーストラリアでワーキングホリデーをするつもりだと語った。

サミュとはこの後、トルコ中部とインドで再会し、さらにはネパールまで共に旅することになるのだが、この時はまだ知る由もなかった。

イスタンブール方面へしばらく一緒に走り、別れた


夫婦との再会

モスクを見ると、イスラム教圏に来たんだなぁと感じる

イスタンブール都市圏に入ると、たびたび渋滞に巻き込まれるようになった。

渋滞を回避しようと脇道にそれたところで、こんどはイタリアの夫婦に再会した。たまたま彼らが休憩していた公園の横を僕が通ったのだ。

国境で出会った人たちと、その後バラバラに動いているはずなのに、その日のうちに全員と再会するとは。

これは、ともにイスタンブールを目指せという天啓ではないか?夫妻も同じ考えにいたったようだ。奥さんが口を開いた。「いっしょにイスタンブールへ行きましょう」

イスタンブールの中心部に近づくに比例して、交通量は増加した。道路は、つねに渋滞しているようなありさまだ。僕らは地元のライダーにせっつかれながら、車のあいだをすり抜けていく。

先導する夫妻はナビゲーションアプリを使わない。代わりに、後ろに座る奥さんが地図を見ながらナビの役割をする。いまどき珍しい。

ナビアプリなしで、田舎ならともかく、複雑な道路網をもつ大都市で迷わないのだろうか。そう疑問に思っていると、案の定、後半は先導を交代してくれと頼まれた。やっぱり不安らしい。なぜ便利なナビアプリを使わないのかと訊くと、夫妻は恥ずかしそうにはにかむだけだった。「んー、ほら、わたしたちはオールドタイプだから」

目的地である旧市街わきの海岸についた。目の前にボスポラス海峡とアジアが見える。
「イエー!」僕らは肩を抱きあった。きょう出会ったばかりの人たちと苦楽をともにし、喜びをわかちあう。僕の心は、これ以上ないほどの充実感で満たされていた。

ボスポラス海峡とアジアを背に記念撮影


イスタンブール観光

翌日は観光に費やす。

アヤソフィア


ブルーモスク
グランドバザールの門
グランドバザール内


ガラタ橋
ガラタ橋は釣り人たちでひしめきあっていた
橋のうえの釣具屋
金角湾をのぼる観光フェリー。奥に見えるのはボスポラス海峡とアジア
ミディエ・ドルマス。ムール貝の殻にスパイスやハーブで味付けしたお米(ピラフ)を詰めて蒸し上げた、トルコの代表的なストリートフード
ガラタ塔


夕方。
旧市街側の海岸の公園にやってきた。

目の前にはボスポラス海峡がある。アジア側の建物と海峡をわたるタンカーが夕焼けで紅く染まっている。

なんやかんやはあったけど、ここまで来れた。旅の行程はおよそ半分を消化した。僕は旅人としての自信をつけていた。

だが、何事も慣れた頃に気が緩む。
そして気が緩むと失敗する。

この直後、ドバイ人と名乗る男と出会ったことで、僕は一晩で25万円を失うことになる。

旅に彩りをそえるのが人との出会いなら、災いをもたらすのもまた、人との出会いなのである。


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