貸借対照表編④ 流動負債を読み解く!未払・預り・前受の正体
🧾まるみの決算書見方講座 第31回
#貸借対照表 #流動負債 #中小企業経営 #買掛金 #未払金 #預り金 #前受金 #フィクション
こんにちは。AI財務コンサルのまるみです。
前回までは、資産や純資産、借入金について見てきましたね。
今回はいよいよ、「負債の中身」を覗いてみましょう。
その中でも、今日の主役は──
**流動負債(1年以内に返す義務のあるお金)**です。
会社経営において、この流動負債は“短期の約束リスト”。
支払いの期限が近いものが集まっています。
でも、経営者の方からよく聞くんです。
「買掛金と未払金の違いって、正直よくわからない」
「預り金って、なんでウチの借金扱いになるの?」
「前受金って、もらってるのに負債ってどういうこと!?」
──はい、まるみ、今日も張り切っていきましょう💪✨
🟦1. 流動負債とは「短期で返す約束ごと」
まずは全体を整理しましょう。
流動負債とは、1年以内に支払う予定のあるお金です。
つまり、近い将来“出ていくお金”が並んでいるゾーン。
代表的なもの👇
買掛金
未払金
未払費用
預り金
前受金
短期借入金
未払法人税などの税金関係
この欄を見ると、会社の“短期的な資金繰りのプレッシャー”がわかります。
まるみ:「流動負債が多い会社は、まるで“月末が毎日やってくる”状態です。」
社長:「それは……しんどいなぁ。」
(観客・笑)
🟦2. 「買掛金」と「未払金」ってどう違うの?
さあ、最初の混乱ポイントへ行きましょう。
社長:「買掛金と未払金、どっちも“まだ払ってないお金”やろ?」
まるみ:「そう、その通り。でも、“何に対して”払ってないかが違うんです。」
💰買掛金
商品や原材料など、仕入れに関するツケ。
つまり、「販売活動のための支払い待ち」。
商取引に基づく負債。
たとえば──
「卸業者から商品を仕入れたけど、月末締め翌月払い」
→ これは買掛金です。
💼未払金
仕入れ以外のツケ。
つまり、「経費や雑費の支払い待ち」。
商取引とは関係ない負債。
たとえば──
・備品の購入
・広告宣伝費
・修繕費
・接待交際費 など
→ 「領収書はあるけど、まだ払ってない」=未払金。
まるみ:「簡単に言うと、
買掛金=“仕事のためのツケ”
未払金=“経費のツケ”
社長:「なるほど、使い道で分類が違うんやな!」
まるみ:「そう、それを混同すると、会計が“ざっくり経営”になります!」
(観客・爆笑)
🟦3. 未払の税金関係も“流動負債”に含まれる
貸借対照表をよく見ると、「未払法人税等」という勘定があります。
これも流動負債。
「決算で利益が出た → 税金が発生 → でもまだ払ってない」
→ だから“未払の義務”として負債に計上されます。
その他にも:
未払消費税
など、会社が国に“預かっている税金”があります。
まるみ:「税金って、会社のお金のように見えて、実は“一時預かり”なんです。」
社長:「税金って、もう払ってるつもりやのに、決算でまた出てくるのはなぜ?」
まるみ:「それは、あなたが“払ってない分”が残ってるからです!」
社長:「ひぇっ!」
まるみ:「税金は払うまでが義務、払ったあとが経費です!」
(観客・ドッカーン)
🟦4. 「預り金」って、なんで負債になるの?
次は「預り金」。
これは社長さんの中でも誤解が多い科目です。
まるみ:「預り金は、会社のお金じゃないんです。」
たとえば──
社員の給与から天引きした社会保険料や所得税。
これは会社が“預かっているだけ”。
いずれは国や保険機関に納める必要があります。
つまり、会社の手元にはあるけど、他人のお金。
だから負債。
社長:「なるほど、預り金って“他人の財布に入ったままの現金”みたいなもんか!」
まるみ:「そう!それを使っちゃうと……“一時的横領”ですからね!」
(観客・ヒヤリ&笑)
まるみ:「経営が苦しい時に“預り金でつなぐ”のは、絶対にNGです!」
🟦5. 「前受金」は“未来の約束”
次に、「前受金(まえうけきん)」。
これは、まだ商品やサービスを提供していないのに、お金だけ先にもらった場合に発生します。
まるみ:「つまり、“未来の約束金”です。」
たとえば:
お客さんから先に100万円振り込まれた。
でも、納品は来月。
→ この時点では売上ではなく、前受金。
なぜかというと、
「まだ仕事をしていない」=「まだ責任がある」から。
社長:「もらってるのに、負債扱い?」
まるみ:「そう。会社にとっては“やるべき義務が残ってる”んです。」
お金を受け取った瞬間に売上計上してしまうと、翌期にトラブルのもと。
まるみ:「会計では、“もらったけどまだ終わってない約束”は負債になるんです。」
🟦6. 流動負債の管理が資金繰りを決める
流動負債が増えると、会社の資金繰りは苦しくなります。
買掛金の支払い
未払経費の支払い
税金の納付
社会保険料の納付
借入金の返済
これらが1年以内にやってくる。
つまり、現金の出口が集中するゾーンです。
まるみ:「貸借対照表の右上を見ると、“資金繰りの山場”が見えてきます。」
✅ポイント
支払い期限をまとめすぎていないか
税金・社会保険の支払い時期を把握しているか
資金繰り表に反映できているか
まるみ:「経営者が一番怖いのは、“払う時期が重なる月”です。」
社長:「まさにうちの3月や……!」
まるみ:「その月を乗り切る資金管理が、社長の腕の見せどころですよ!」
(観客・拍手)
🟦7. “短期の負債管理”が、会社の信用を決める
金融機関がまず見るのは、「短期の支払能力」。
つまり、“流動負債をちゃんと回せているか”です。
流動負債が増えているのに、現預金が減っている会社は要注意。
売上はあるのに、支払いが遅れ気味
税金が溜まっている
社会保険料を後払いしている
これらはすぐに信用に響きます。
まるみ:「経営ってね、支払いを守ることから信頼が生まれるんです。」
社長:「“支払い力”が信用力か……たしかに銀行も見てるなぁ。」
まるみ:「そう。流動負債をきっちり管理できる会社は、“回る会社”なんです。」
🟦8. まとめ:「短期の約束を守る会社が、長く続く」
流動負債は1年以内に支払う“短期の約束リスト”。
買掛金と未払金の違いは“何に対して払ってないか”。
税金や社会保険料の未払は、すぐに信用に影響する。
預り金は“他人のお金”。使ったらアウト。
前受金は“未来の約束金”。納品までは負債扱い。
短期の支払いを守る会社こそ、金融機関から信頼される。
まるみ:「経営の信頼は、日々の支払いから育ちます。」
社長:「数字の中に“約束”が隠れてるってことやな!」
まるみ:「そう。貸借対照表の右上は、“信頼の履歴書”なんです。」
(観客・拍手)
📖フィクション
この物語はフィクションです。登場する人物・会社・数値等は実在のものとは関係ありません。
