第537話 工場に笑顔が戻った日
全20話の18話目
#再生の兆し #もずく炊き込みご飯 #AI財務コンサルまるみ #現場の誇り #家族の味を商品に #うるまの温度
「“売れる”って、数字やと思ってたけど——
“笑顔”が先に来るんですね」
——美晴、久々に聞いた工場の笑い声にて。
朝の工場に、炊き込みご飯の湯気が広がっていた。
まるみが試作した「もずくとツナの炊き込みご飯」。
新商品会議を兼ねて、まずは現場スタッフに“試食”を振る舞う形に。
「うわっ…これ、なんか懐かしい味!」
「お父さんの味、ちゃんと残ってるさー!」
「レトルトで売り出したら? 絶対人気出るってば!」
普段は寡黙な金城さんまで、3杯おかわりしていた。
■“食べてもらえる”って、誇らしい
「これ、工場の商品になるんですか?」
「うん。“父の味”を、新しいかたちにして」
「うちらが作った味が、また全国に届くんだな」
包装チームの若手が、嬉しそうに笑った。
まるみはその様子を見ながら、
ホワイトボードに「製品化準備フロー」を描いていた。
試食評価
栄養表示・保存試験
パッケージデザイン決定
ライン試作/テスト生産
PRストーリー設計
■“もう一度、胸を張れる会社に”
「一時は、冷蔵庫の在庫を見るのが怖かったです。
でも、今は未来を見るのが楽しい」
美晴が言うと、まるみはにっこり笑って答えた。
「商品が会社を変えるんちゃう。
“関わる人の想い”が、商品を通して会社を変えるんやで」
「工場の空気が温もったら、その会社は再生しとる証や」
——まるみノート 第537話の一節
次回:
第538話「補助金が通った日」
“信頼再構築”の証として、再申請していた補助金がついに採択。その裏で何が変わっていたのか——。
