デザイン組織のグロースについて「TORCH」で対話してきた!
YUMEMI inc. CDO 兼 プリンシパルプロダクトデザイナーの野々山です!
普段は、YUMEMIのデザイナー組織の採用と育成の責任者をしながら、デザイナーとしても業務しております。
先日、マネーフォワードさんが主催する、デザインマネージャー/リーダーのためのコミュニティ「TORCH」の第二回目に参加してきました。
二回目のテーマは、事業の成長速度とデザイン組織の成長速度、どうバランスをとる?とのことで、TORCHに参加できる!となった時から、絶対に二回目はいくぞ、いくぞ…と思って、調整しておりました。
会の進行は「ワールドカフェ形式」で、各机に事前アンケートから抽出されたお題が設定されて、参加者が割り振られて、日々感じている課題や問いを共有しながら、日々の実践についてのヒントを得て帰ると言うような会でした。
参加者は、2つのテーブルに参加して、テーマをしゃべるという進行でした。僕が、参加したテーブルは「組織計画」と「採用施策」についてでした。

そこで、YUMEMIのデザイン組織の話をいろいろ共有させていただいたので、一部公開できればなと思っています〜
YUMEMI流デザイン組織を強くした取り組み3選
まず、僕らのYUMEMIのデザインギルドは、2019年15名 → 2025年50名と3倍強に増えています。拡大してきた経緯にや組織形態については、弊社のあきらさんの記事が詳しいので、背景理解をする上で、ぜひお読みいただければと…
その中で、僕は採用施策と、育成施策について責任を持っていました。そこの中で3つの柱がありまして。
採用体験設計とペルソナを固める
チーム内での協業の仕方
キャリアプランと、社内での活躍を分けて考える
1. 採用体験設計とペルソナを固める
まず、採用目標を「いい人を採用する」みたいなところから見直しました。弊社は、ブランドプロミスとしてGrow with YUMEMIと言っていて、成長環境No.1を掲げています。その中で、採用のゴールは、採用したその2〜3年後を見据えました。「2〜3年後に転職市場で価値が上がる」です。
ヒントは、欧州サッカーなどでみられる「育成クラブ」と言われるチームの存在でした。
さらに、経験者採用のペルソナを結構固く作っていて「バラドル」としていました。
カルチャー系とかニュース系の番組に呼ばれちゃうような、知的好奇心があって、トークも回しもできちゃうバラドルっぽさがあるデザイナー。
ベテランになってきたら、エッセイストやタレントとは別の道のプロとしても活躍しちゃうような広がりを持つ。
当時のSlackの引用
こういうペルソナの元で、参加するイベントなどのタッチポイントを考えていました。
2. チーム内での協業の仕方
弊社の新入社員デザイナーには、バディー制度、メンター制度があり、一人につき、二人のサポーターがオンボーディングに伴走します。
とくに、新卒のデザイナーには、これまでシニアクラスがメンター兼バディーとして一緒になったり、積極的に、シニアクラスが入っている案件や社内活動にアサインしています。
これは、新卒で入って、1年目になるくらいまでは、シニア層と働いて「実力不足の実感」と「確かな憧れ」を抱いてもらうという、学習への内発的な動機をデザインしたいと思っています。顧客案件だとなお良いのですが、社内案件(採用やサービス開発)などでも、できるだけシニアメンバーと実際に触れ合う機会を大切にしています。
仕組みとしても、「職位ガイドライン」を作っていて、内発的な動機の上で読んでもらえたらいいなと思っています。

半年〜1年くらいで、ミッドクラスのメンバーがリードするような案件にも入っていくみたいな感じです。弊社は、基本的にアサインは挙手制なんですが、新人だと「どれに入っていいかわからん」ってなるので、やっぱりガイドして行くんですが、シニアと働く経験から、学びへの内発的な動機を得て、他のさまざまな案件に入って行くのが重要だなと思っています。
3. キャリアプランと、社内での活躍を分けて考える
僕たちがいま力を入れているのは「社内で輝くこと ≠ 自分のキャリアのゴール」という構図を、あえて言語化しておくことだと思っています。デザイナーはポリバレント──ビジネス要件も、サービス設計も、UXの構想、UI設計も、各所でリサーチにも顔を出しながら、市場の波、変化の中で専門領域を伸縮させます。だからこそ
「社内役割」 … 会社にとってどう頼りにされるか
「キャリア資産」 … どこに行っても再現できるスキル/経験か
を、別レイヤーで積み上げる設計が必要になります。
社内ガイドラインだけでは視野が閉じがちなので、Goodpatch / ReDesigner の宮本さんにメンバーとの1on1のキャリア支援をお願いしています。目的は二つです。
社内や経験値によるバイアスの除去
僕(CDO)は、前職とYUMEMIの2社しか経験がなく、どうしても組織固有の評価軸や経験してきた狭い業界の基準でしか、アドバイスができません。他のシニアメンバーもどうしても、個人の景色からでないとアドバイスが難しいです。
宮本さんの視点を挟むことで「デザイン全体の業界標準から見たらどうか」を常にセットで検証できるのでは?と思っています。
“越境の当たり前化”
ジュニア〜ミッドのメンバーが「社外の先輩と話す」体験を日常にして、社内の価値観を超えた示唆をもらいながら、視座をちょっとづつあげる。
社外の他のデザイナーを見てきた視点から、市場で価値を持つということをイメージしつつも、社内成長=市場価値向上という意識づけを起こす。
YUMEMIの職位ガイドラインでは、スキルの定義や、役割の定義、報酬レンジが明示されています。ただし、これは 「YUMEMIを泳ぐためのナビ」 に過ぎないと思っていて、外部の目線が入ることで、社内成果と市場価値の両方を意識して自分を高めていって欲しいと考えています。
“YUMEMIを卒業するかもしれない前提”で採用と育成を考える
先ほども、述べたように採用のゴールを、「2〜3年後に転職市場で価値が上がる」ということは、YUMEMIを卒業するかもしれない前提で、採用も育成も考えています。なので、組織的にもできるだけやっていきたいのは、
いつか卒業するかもしれないプロフェッショナル達に魅力的な組織や取り組みを提供し続けるための組織開発
自社の事例が出る場合は、「私がこれやりました」というカタチが残るように事例の記事は、ただ事例が乗っているだけではなく、顔が出るカタチでの事例記事を作っていく。
そうすることで、デザイナー組織を考える側としても責任感を持って組織を作ることができると思っています。
そうしたYUMEMIでのデザイン人材開発支援の取り組み
立命館大学のデザイン科学研究所の研究の中でも、デザイン人材についての知見をデザイン科学研究誌でも研究として発表していますし、これからも発表していきます。
社内での取り組みを元に、デザイン人材の育成に関するサービスも複数リリースしておりまして、ぜひ、さまざまな組織にあったデザイン人材の育成施策を内製化できるような取り組みも行っています。
実際に導入いただいている企業さんもおられますので、ご興味がある方、ぜひご参考にしていただけると助かります。
