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童話大賞挑戦中の50代、三つ子の魂…を実感するの巻。

『童話大賞』(7月31日〆切)の応募作品制作に向けて、着々とリサーチを進めているのですが、一つ、なかなか思い出せないのが、今回の対象年齢である5~8歳のときの自分。

半世紀も前のこと(こう書くと改めて年齢を実感する・・・)。思い出せなくても仕方なし・・・と思う反面、当時の想い出や感情の一つもよみがえってこない自分に、作品が書けるのだろうか・・・なんて想いもあり。

そんなときに、コンクールの審査員のお一人、武田美穂先生の『となりのせきのますだくん』という作品を手に取りました。

長い学校生活のなかで、誰もが一度は経験するであろう「隣の席の子問題」を扱った作品。

読みながら、ああ、あったよな~。隣の男の子と気が合わなくて、机に線を引いて「この線から1ミリでもはみ出したら罰金」とか、あるいはちょっと好意を持っていて、その裏返しにいじわるなことを言っちゃうとか。

そんな風に記憶の糸を辿っていきましたら、思い出したのです。

『となりのせきのじゅんじくん』エピソードを。


小学1年の3学期。

当時、『5年3組魔法組』という番組があったことを覚えていらっしゃる方はいるでしょうか。

アニメーションではなく、東映の特撮。仲良し5人組が、魔法の7つ道具が入った「MJ(マジ)バック」を魔女から預かったことからはじまる大騒動(wikipedia参照しました)。

私のクラスでは大人気の番組で、放送があった月曜日の翌朝、火曜日の朝はその話でもちきりでした。

で、私も隣の席のじゅんじくんとよく「魔法の道具」の話をしてたのですよね。

そんなある日、じゅんじくんがこんなことを言ったのです。

「僕、魔法の道具、つくってるんだ」

魔法の道具に強烈な憧れを持っていた私は、「きゃーーーーーー!!!」ですよ。

そして、想えばじゅんじくん。ゲーム少年から理系の大学に進学し、IT企業に就職してエンジニアになりそうな風貌の子。

飛びぬけて頭がいいとか、足が速いとかいったクラスのヒーローではなかったのですが、優しいし、結構好感を持っていたこともあり、そんな可愛いウソを

すっかり信じたのです。

それからは、いつできるの? 今日、持ってきた? と毎朝の確認攻撃。

でも、当然ながら「魔法の道具」なぞ作れるはずもなく、のらりくらりとかわされていました。

しびれをきらした私が、「どうしてできないの?」と詰め寄ると、じゅんじくんは「必要な材料を買うお金がない」と。

いや、もうこれ。じゅんじくん的には、最終手段を出してきたのだと思います。「お金がない」つまり、小学生ではどうしようもない問題。

これで私もあきらめるだろう、と思ったのでしょうね。

ところがですよ。時は3学期。お正月休み明け。ワタクシ、お年玉長者。

次の日、もらったお年玉を全てじゅんじくんに渡して、「これで材料を買ってちょうだい」と。

まさに、夢への投資。


その日の夕方、担任の先生から電話がかかってきました。じゅんじくんのお母さんから、学校に連絡があったと。

隣の席のりらちゃん(仮名)から、どうやらお金を取り上げたらしい。謝罪に行きたいのだけれど、どうしたらよいかと。

で、母が私に状況確認。いや、取り上げたのではなくて、差し上げたのだと。いきさつを話したわけです。

私のことをよくわかっている母。「悪いのはうちの子です」と、こちらからじゅんじくんの家に、謝りに行きました。

そのときの、玄関先で大泣きしているじゅんじくんの顔、思い出しました(胸が痛い)。


ここまで、私は記憶の断片だったのですが、母に「こんなこと、あったよね」と聞いたらよく覚えていて、母から聞いた話と併せて綴ってみました。

さらに、私がまったく覚えていなかったことがもう一つ。

じゅんじくんの家から戻って、それまで涙一つ流さなかった私が、いきなり大泣きしたそうです。

「悪いことしたとわかっているんだね。もうこれからはしないように約束しようね」と母が言うと、「違う」のだと。

「じゅんじくんと私の夢が、壊されたことが悔しい」のだと。

爆!

その後、アイドル・宝塚・韓流と延々と続く夢への投資。推し活の原点、ここにあり。人生の物語はつづいているのです。

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