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「行かない」を選んだ、保健室でのたこ焼きフェス

保健室は、子どもの強さを見せてもらう場

保健室に、時々登校していたあの子。
「おはよー」とだけ言いに来たり、プリントを1枚だけやって帰ったり、推しの話で笑ったり。
(この推しの話…最初は「ふぅ〜ん」と聞いていたが…私はファンクラブにも入り、生きる希望にもなった🌟)

これまで30年、保健室で子どもたちを見てきて確信になっていること。
学校に行く子、行けない子、保健室に登校する子、教室にいながら、よく保健室に来る子。
そうした子たちには、強さがあるということ。
かっこよさをもっているということ。
自分と向き合う強さ、苦しさ。自分の意志。
でも、そんな力があることに、その子自身や周りの皆さまがまだ気づいていないことが多い。

そんな気持ちを強くした、忘れられない日の話です。


コロナ禍で、学校行事が次々と中止になった年。
3年生の修学旅行もなくなり、代わりに日帰りの遠足が企画されました。

あの子が選んだのは、その遠足に「行かない」ということ。

——「行けない」のではなく、「行かない」。
ここがとても大事。
それは後ろ向きとか、マイナスとかじゃなくて、自分で自分の感覚に合わせて、した選択。
(何かを「できない」と勘違いしたり、勘違いさせられていることがとても多い。このことについては、また語りたいです)


遠足当日。
学校に残った2年生は校内での「逃走中」と校庭での「焼肉フェス」で盛り上がっていました。
私とあの子は、保健室でこっそり“たこ焼きフェス”をすることに。

普通のたこ焼き、辛いたこ焼き、チーズ入りたこ焼き。
ついでに丸いアメリカンドッグまで。

あの子が焼くたこ焼きは、びっくりするくらいキレイなまんまる。
私は…まあ、半月形専門職…。
(いやっ、なんで丸になるの?)


完全にあの子が私の先生に。
たこ焼き先生の指導のおかげで、なんとか丸っぽいたこ焼きが焼けるようになり、どんどんできあがった頃に、絶妙なタイミングで現れる校長先生、ニクい。
さらに、焼肉フェス組の2年生が焼けたお肉を差し入れてくれて、保健室は一気に豪華フェス会場に。
おいしかったなー。笑ったなー。

なんてことない、1日。
でも、こういう時間が、後で思い出した時に、「あと少しがんばる」とか、単純に「人ってまあまあ悪くない」と思う力になることを、あの子から学んだ1日。

保健室で劇的なことはできないけど、この小さな積み重ねは、残された養護教諭の日々の中でやっていく。

もし今、「登校できない」とか、「自分は弱い」とかちょっとだけ勘違いしている子がいたら、伝えたい。
あなたは弱くなくて、時々強かったり弱くなったりすることがあるだけで…。
そして、あなたの中にあるかっこよさに気づいてますか?



今日のぽつり。
「形がまん丸でもいびつでも、心が温かくなったかが、一番大事」

次回は…この子たちが見せた力シリーズ、そしてたこ焼き先生が卒業式に残した言葉…

読んでくださりありがとうございました!

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