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夢(真)ノート 離島と足跡 20260604

 
 離島に陰鬱とした聖堂が建っている。波打ち際の岩場から通じている地下空間、タイル貼りの緩斜面は濡れている。小丘の地上一階部、乱雑に板を打ちつけた渡り廊下で連結された、矮小屋わいしょうおくもポップに彩度が上昇して浮き出しているが、聖堂だけは鳥が付近を通るとかねてからの色彩に戻る。戻る。
 
 映画の撮影で貸し出すことになり、わたしは地下のタイルを貼りかえてゆく。
 小丘を、列をなし巡礼の、いましがた衣装を着替えた、男達、がすすむ。先頭を歩いている、灰色のフードの陰になっている、そのかおのこと、を、わたしはみつめる。
 ここに暮らす以前から、この青年に憧憬を抱いている感覚に陥る。
 そのことに気づき、地下で泡立つ波にさらされそうになっている箒を取りにゆき、列へと加わり皆の足跡を掃き消してゆく。鳥が飛ぶ。