なぜビヨンセは“ロック”へ向かうのか? ― Act III予想と黒人ロック史を読み解く
はじめに
Beyoncéの次回作「Act III」は、ファン・メディアの間で最も有力視されている“ロック路線”のアルバムになると言われています。
公式発表はまだありません。しかし、ここ数年の彼女のビジュアル、ライブ、発言、そして音楽的流れを追うと、そこには明確な“伏線”があります。
『Renaissance』(Act I)がハウス/ダンス、
『Cowboy Carter』(Act II)がカントリーだったように、
Act IIIは、
「ロックの黒人ルーツを取り戻す作品」
になるのではないか――。
ファンやメディアの間では、そうした見方が急速に広がっています。
Act IIIが“ロック説”と呼ばれる理由
① ビジュアルが完全にロック化している
近年のビヨンセは、明らかにロックアイコンへの接近を強めています。
特に話題になったのが、2024年のハロウィン。
彼女は伝説的なファンクロックシンガー
Betty Davis
のコスプレを披露しました。
https://www.instagram.com/p/DB0TwsBxihF/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
さらにLevi’sキャンペーンでは、
馬(Cowboy Carterの象徴)
レザー
バイク
ロックスター的な去り方
など、“ロックへの移行”を思わせる演出が続いています。
② すでにロック的楽曲を作ってきた
ビヨンセは突然ロックに向かったわけではありません。
その兆候はかなり前から存在していました。
『Lemonade』― 怒りとしてのロック
「Don’t Hurt Yourself」 feat. Jack White
これはビヨンセ史上、最もロック色の強い曲と言われています。
特徴は、
歪んだギター
叫び声のようなボーカル
ブルースロック的な重さ
生々しい怒り
です。
特に有名なのが冒頭。
“Who the fuck do you think I is?”
さらに、
“You ain’t married to no average bitch, boy.”
というラインは、
彼女の怒りと自己肯定を象徴するフレーズとして語られています。
この曲では、
Led Zeppelin の
「When the Levee Breaks」が引用されています。
しかし重要なのは、
その元ネタがさらに黒人ブルースに由来している点です。
つまりビヨンセは、
“白人化されたロック”の源流を、
再び黒人音楽へ接続し直しているのです。
『Cowboy Carter』― 黒人音楽史の再構築
「YA YA」
『Cowboy Carter』では、
ロック要素がさらに前面化しました。
この曲では、
ロックンロール
ファンク
サイケデリックソウル
ロカビリー
が混ざり合っています。
さらに
Nancy Sinatra
の
「These Boots Are Made for Walkin’」
を引用。
しかし単なる懐古ではありません。
ビヨンセは、
“白人ロックの象徴”として知られる音楽を、
黒人女性の身体性と歴史の文脈へ再配置しているのです。
「Bodyguard」
こちらは70年代ソフトロック風。
特に
Stevie Nicks
や
Prince
を思わせる空気があります。
「mosh pit(モッシュピット)」という
ロックライブ文化の言葉まで登場します。
なぜ“ロックの黒人ルーツ”が重要なのか
ここがAct III予想で最も重要なポイントです。
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