1. 一元論って何?〜「すべてはひとつ」ってどういうこと?
「すべてはひとつだよ」
スピリチュアルの世界で、あるいはヨガや瞑想を学び始めた人の中でも、よく耳にする言葉かもしれません。
けれど、その「ひとつ」って、いったい何が一つなんでしょう?
私とあなた?
心と身体?
宇宙と私?
今日は、この「すべては一つ」という世界観をベースにしている【一元論(モノイズム)】という考え方について、やさしくお話ししてみます。
「一元論」って、どんな考え方?
一元論とは、簡単に言えば──「すべての存在は、一つの本質(実体)からできている」という考え方です。
もっと言えば、
神と人間は本質的に同じもの
わたしと宇宙も分かれていない
善と悪、明と暗、あらゆる二元性も、実はひとつの源から現れている
という、とても包括的で深い見方です。
たとえば、インド哲学のアドヴァイタ・ヴェーダーンタでは、「ブラフマン(宇宙の根源)」と「アートマン(個としての真我)」は、実は同じものである──という思想が語られます。
その代表的な表現が、
タット・トヴァム・アシ(それは汝なり)
すべての存在の奥には、ひとつの「在る」という真実が流れている、という感覚。一元論は、それを言葉で伝えようとする試みです。
日常でどう感じられる?
「でも、実際の生活では分かれて感じるよね……」
その通りです。
仕事で怒られたとき、パートナーとの言い合い、自分を責める夜。「すべてはひとつ」なんて、到底思えないかもしれません。
でも、ふと。
自然の中を歩いているとき。
赤ちゃんの笑顔に魅入っているとき。
好きな音楽に身も心もゆだねているとき。
言葉にならないような、「ああ、いまわたしはここにいる。それで全てが満たされている」という感覚になること、ありませんか?
それは、分離の感覚を超えた瞬間。一元論が提示する世界と、自然に触れ合っている時かもしれません。
「ひとつ」と言っても、全部が溶け合うわけじゃない
誤解しやすいのは、「一元論」=「全部が同じで、個性や違いがなくなる」というイメージ。
でも実際には、違いはそのままで存在しています。
色とりどりの花が咲いていても、それらが同じ大地から栄養を得ているように。
たくさんの波があっても、それらがひとつの海から立ち現れているように。
私たちの違いは、同じ「ひとつの源」からの現れなのです。一元論は、そんな風にこの世界を見ています。
解脱とか悟りって、遠い話?
一元論が示す「悟り」や「解脱」は、特別な誰かのものではありません。
むしろ、“すでにあなたは一つ”ということを思い出すだけで、その境地へと至れるのです。
努力してたどり着くものではなく、すでに在る真実に「気づく」こと。
そのために、哲学を知ることも、実践することも、日常を丁寧に生きることも、すべてが助けになります。
おわりに
今回は「一元論」について、触れてみました。
次回は、「非二元論(ノンデュアリティ)」──「そもそも“ひとつ”という言葉すら超えた世界」についてお話しします。
きっと、あなたが感じていた「あの瞬間」と、どこかでつながっているはずです。
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