ベルギー、共催国アメリカを4発撃破 デ・ケテラーレ2発でスペインとの準々決勝へ
アメリカ1-4ベルギー。
共催国アメリカの冒険は、ここで終わった。
9分、シャルル・デ・ケテラーレ。
31分、マリク・ティルマン。
33分、再びデ・ケテラーレ。
57分、ハンス・ファナケン。
90+3分、ロメル・ルカク。
ベルギーは、ただ勝ったのではない。
先制する。
追いつかれても、すぐ勝ち越す。
相手のミスを逃さず追加点を奪う。
最後はルカクが締める。
試合を通じて主導権を渡さなかったベルギーが、4-1でアメリカを下し、準々決勝へ進んだ。
次の相手はスペイン。
6試合連続クリーンシートの堅守を誇るチームとの激突だ。
第1章 9分、ベルギーがいきなり刺した
試合は早い時間に動いた。
9分。
エリア内で浮き球を収めたニコラ・ラスキンが、深い位置から折り返す。
このプレーが大きかった。
ただ中央へ蹴り込むのではない。
ゴールライン近くまで入り、相手DFとGKの間へボールを戻す。
そこに飛び込んだのが、シャルル・デ・ケテラーレだった。
ゴール前で先に入る。
相手より一歩早く反応する。
そして押し込む。
ベルギー先制。
共催国アメリカの大声援を、開始9分で静かにさせる一撃だった。
第2章 アメリカはシュートまで行けなかった
追いかけるアメリカは、なかなかリズムを作れなかった。
ボールを持っても、前進が遅い。
サイドに出しても、ベルギーの守備が寄せる。
中央に差し込もうとしても、ライン間を閉じられる。
攻撃の形が見えそうで、最後のシュートまで届かない。
ベルギーは、無理に前から追い回すだけではなかった。
中央を閉じる。
アメリカを外へ誘導する。
ボールが入った瞬間に寄せる。
守備ブロックの距離感がよく、アメリカはファイナルサードでプレーを成立させられなかった。
第3章 ティルマンのFKで会場が沸いた
それでも、アメリカにはセットプレーがあった。
31分。
フォラリン・バログンが倒され、アメリカがFKを得る。
キッカーはマリク・ティルマン。
放たれたボールは壁に当たり、コースが変わる。
GKティボー・クルトワは逆を突かれ、ネットが揺れる。
1-1。
共催国の同点弾に、シアトルの空気が一気に熱を帯びた。
流れはアメリカに傾きかけた。
セットプレーは、流れが悪いチームでも試合を動かせる武器だ。
崩し切れなくても、1本でスコアを戻せる。
アメリカは、この一撃で試合へ戻ってきた。
第4章 33分、ベルギーがすぐに流れを奪い返す
ただ、ベルギーは揺れなかった。
同点からわずか2分後。
左サイドからレアンドロ・トロサールがクロスを入れる。
そこに、デ・ケテラーレ。
高さを生かして、力強くヘディング。
アメリカの守備より先に落下地点へ入り、上から叩く。
これで1-2。
この勝ち越し点は、試合の流れを大きく変えた。
アメリカは追いついた直後だった。
スタジアムも沸いていた。
「ここからだ」という時間だった。
その熱を、ベルギーがすぐに消した。
強いチームは、失点後の反応が速い。
慌てず、次の攻撃で取り返す。
ベルギーは、その落ち着きを持っていた。
第5章 57分、ミスをゴールに変えたファナケン
後半、アメリカは反撃を狙った。
しかし、57分に痛すぎる失点を喫する。
GKマット・フリーズがエリア外へ飛び出し、ロングボールを処理する。
ここまでは悪くない。
問題は、その次だった。
次のプレーを迷った。
蹴るのか、つなぐのか。
一瞬のためらいが生まれた。
そこへデ・ケテラーレがプレスをかける。
ボールを失った瞬間、ハンス・ファナケンがダイレクトで仕留めた。
1-3。
これは、ただのミスではない。
ベルギーが前から圧力をかけ、相手の判断を遅らせた結果でもある。
サッカーでは、ミスは突然生まれるように見える。
でも実際は、相手の寄せ、距離、時間の奪い方がミスを呼び込む。
ベルギーは、そこをゴールに変えた。
第6章 クルトワが反撃の芽を摘んだ
2点差になっても、アメリカは諦めなかった。
79分、セバスティアン・ベルハルターがエリア外からミドルシュート。
83分にはバログンにもチャンスが来る。
しかし、最後に立ちはだかったのはクルトワだった。
ベルギーが試合をコントロールできた理由は、攻撃だけではない。
守備で危険な場所を消し、最後はGKが止める。
クルトワは、派手に見えない時間も含めて、ゴール前の安心感を作っていた。
アメリカは1点を返せれば、試合の空気を変えられた。
だが、その1点が遠かった。
第7章 ルカクが最後を締めた
90+3分。
ベルギーは、またしてもアメリカ守備陣のミスを逃さなかった。
最後に決めたのはロメル・ルカク。
これで1-4。
試合は完全に決まった。
デ・ケテラーレが2点。
ファナケンが追加点。
ルカクがダメ押し。
ベルギーは、得点者の顔ぶれにも厚みがあった。
一人のスターだけに頼らない。
前線、中盤、途中の展開、相手のミス。
いろいろな形からゴールを奪える。
この多彩さが、ベルギーの強さだった。
第8章 アメリカ敗退、それでも大会の熱は残った
共催国アメリカは敗退した。
ホームの声援を受けながら、ラウンド16で姿を消す結果になった。
悔しいはずだ。
ただ、この敗戦は「弱かった」で片づける試合ではない。
セットプレーで同点に追いついた。
後半も反撃の姿勢は見せた。
バログンのチャンスもあった。
足りなかったのは、ベルギーの圧力を受けた時の判断だった。
追いついた直後の守り方。
GKが飛び出した後の処理。
ビハインド時に攻撃のテンポを上げる力。
この細部で、ベルギーが上回った。
第9章 次はベルギー対スペイン
ベルギーは準々決勝でスペインと対戦する。
これは面白い。
ベルギーは4得点でアメリカを撃破。
デ・ケテラーレ、トロサール、ファナケン、ルカクと、前線から中盤まで得点に関われる。
一方のスペインは、ポルトガルを1-0で下し、6試合連続クリーンシート。
ベルギーの多彩な攻撃か。
スペインの無失点守備か。
ボールを握るスペインに対し、ベルギーがどこで奪うのか。
デ・ケテラーレは、スペインの守備ブロックの間で受けられるのか。
ルカクは終盤の切り札になるのか。
準々決勝は、かなり熱い。
第10章 4-1の中にも、試合の見方がある
この試合は4-1。
スコアだけ見ればベルギーの快勝だ。
でも、中身を見ると、勝負どころははっきりしている。
9分の先制点。
31分のアメリカ同点FK。
33分のベルギー勝ち越し。
57分のGK処理ミスからの追加点。
終盤のルカク弾。
特に大きかったのは、アメリカが追いついた直後に、ベルギーがすぐ勝ち越したこと。
ここで試合の熱を渡さなかった。
サッカーは、ゴールの数だけではない。
どの時間帯で決めたか。
相手の勢いをどう止めたか。
ミスをどうゴールに変えたか。
そこが見えると、ワールドカップはもっと面白くなります。
日本代表の試合も同じです。
なぜセットプレーが大事なのか。
なぜ失点直後の5分が重要なのか。
なぜ前線からのプレスがGKのミスを誘うのか。
なぜ1点差と2点差では、試合の景色が変わるのか。
そうした視点を持つと、代表戦はもっと深く楽しめます。
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