ハーランド、86分の決勝弾 ノルウェーが初の決勝T勝利
コートジボワール1-2ノルウェー。
最後に決めたのは、やはりアーリング・ハーランドだった。
39分、アントニオ・ヌサが先制。
74分、途中出場のアマド・ディアロが同点。
そして86分。
パトリック・ベルグが中央へ入れたボールに、ハーランドが反応した。
きれいな形ではない。
それでも、ゴール前で右足を伸ばし、押し込む。
今大会5点目。
ノルウェー代表通算60点目。
絶対的エースの一撃で、ノルウェーがワールドカップ史上初のノックアウトステージ勝利をつかんだ。
第1章 一発勝負
ラウンド32。
負ければ大会が終わる。
コートジボワールは初めてのノックアウトステージ。
ノルウェーは1998年以来となるラウンド16進出を狙う。
最大の焦点は、コートジボワールの守備がハーランドを止められるかだった。
だが、試合の入りで主導権を握ったのはコートジボワールだった。
第2章 両サイドから攻める
コートジボワールは、左右のウイングを使ってノルウェーを押し込んだ。
左ではギスラン・コナンが高い位置へ上がる。
右ではヤン・ディオマンデが仕掛ける。
30分には、ディオマンデがファーサイドへ正確なクロス。
ファーサイドとは、ボールがある位置から遠い側のゴール前だ。
ニコラ・ペペが至近距離で合わせた。
だが、ボレーはゴールへ向かわず、エリア内へ戻ってしまう。
クリストフェル・アイエルがクリアした。
決定機だった。
ここを仕留められなかったことが、後に重くなる。
第3章 ヌサが先制
39分。
ノルウェーが左サイドから前進する。
ヌサがペナルティーエリア左でボールを受けた。
右足へ持ち替える。
ペペを外す。
ファーサイドを見る。
そして、ゴール右隅へ巻くようなシュート。
0-1。
ヌサはスピードだけの選手ではない。
相手を一人外し、GKの届かないコースへ流し込む技術がある。
押し込まれていたノルウェーが、少ないチャンスを先制点へ変えた。
第4章 ハーランドを消しても
コートジボワールは、試合開始からハーランドを厳しく監視した。
最初の15分で、ハーランドのボールタッチはわずか1回。
中央のスペースを消す。
背後へ走ればDFがついていく。
クロスが入れば、先に体を当てる。
それでも、ハーランドは消えていなかった。
41分には、アレクサンデル・セルロートの落としへ反応してシュート。
イブラヒム・サンガレが体を投げ出して止めた。
ボールに触れなくても、ゴール前に立ち続ける。
その存在だけで、守備陣は気を抜けない。
第5章 ディアロが流れを変える
後半、コートジボワールはアマド・ディアロを投入した。
この交代が試合を動かす。
まずは守備。
ノルウェーのシュートをゴールライン上でかき出した。
次は攻撃。
74分、ペペとのワンツーでペナルティーエリアへ侵入する。
ワンツーとは、味方へ預けたボールをすぐに返してもらい、相手の守備を外す連係だ。
ディアロは細かいタッチで2人をかわし、GKニランドの脇へ突き刺した。
1-1。
途中出場から守備で一点を防ぎ、攻撃で一点を奪う。
エクアドル戦に続く、途中出場からのゴールだった。
ディアロが、試合の温度を一気に上げた。
第6章 延長戦が見えた
同点後、試合は一気に緊張感を増した。
コートジボワールは勢いに乗る。
ノルウェーは押し込まれながら、カウンターを狙う。
80分。
85分。
延長戦が見え始める。
ハーランドには多くのボールが入っていなかった。
それでも、ストライカーに必要なのは触った回数ではない。
最後の一回を決めることだ。
第7章 86分の決勝点
86分。
パトリック・ベルグが中央へボールを入れた。
コートジボワールの守備が完全に崩れたわけではない。
ボールもきれいには収まらなかった。
そのこぼれに、ハーランドが右足を伸ばす。
タップイン。
タップインとは、ゴール前の近い位置からボールを押し込むシュートだ。
1-2。
華麗ではない。
だが、ゴール前で最も速く反応した。
これがストライカーだ。
守備に囲まれても、試合から消えない。
一瞬のこぼれ球へ入り、勝敗を決める。
今大会5点目。
代表53試合で60得点。
ワールドカップ初出場から3試合連続ゴール。
数字が異常だ。
第8章 ニランドが守る
試合はまだ終わっていなかった。
終盤、コートジボワールがフリーキックを獲得する。
キッカーはディアロ。
鋭いボールがノルウェーゴールへ向かう。
だが、GKオルヤン・ニランドが横へ飛び、片手で弾き出した。
決勝点を奪ったのはハーランド。
勝利を守ったのはニランドだった。
ノックアウトステージでは、エースの得点だけでは勝てない。
最後の一線で止めるGKの仕事も必要になる。
第9章 初めての勝利
試合終了。
コートジボワール1-2ノルウェー。
ノルウェーが、ワールドカップのノックアウトステージで初勝利を挙げた。
ヌサが先制する。
ディアロに追いつかれる。
それでも、ハーランドが最後に決める。
簡単な試合ではなかった。
むしろ、苦しい時間のほうが長かった。
だからこそ、この勝利は大きい。
第10章 次はブラジル
ラウンド16の相手はブラジル。
ノルウェーが勝つためには、ハーランドへどうボールを届けるかが重要になる。
ブラジルにボールを支配される時間は長くなる。
その中で、奪った瞬間にヌサが前へ出る。
セルロートが前線でボールをキープする。
ハーランドがゴール前へ走る。
少ないチャンスを仕留める形が必要だ。
ブラジル対ノルウェー。
世界王者候補の守備と、世界最高峰のストライカー。
次の一戦は、さらに熱くなる。
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