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イングランド、10人でメキシコの猛追を振り切る ベリンガム2発から始まった激闘

メキシコ2-3イングランド。

これは、ただの勝利ではない。

共催国メキシコの大声援。
序盤からの高いインテンシティー。
イングランドの退場。
VARで動いた2つのPK。
そして、最後は5バックで耐える逃げ切り。

ラウンド16らしい、息の詰まる試合だった。

36分、ジュード・ベリンガム。
38分、再びベリンガム。
42分、フリアン・キニョネス。
60分、ハリー・ケインのPK。
69分、ラウール・ヒメネスのPK。

スコアは2-3。

ベリンガムが試合を動かし、ケインが突き放し、10人のイングランドが最後の猛攻を耐え切った。


第1章 メキシコは立ち上がりから前へ出た

メキシコは、最初から飛ばしていた。

ホームのような大声援を背に、前線から圧力をかける。
ボールを奪ったらすぐに縦へ運ぶ。
サイドに展開して、イングランドの守備ブロックを横へ揺さぶる。

ただ守備を固めるのではなく、攻守の切り替えで上回ろうとしていた。

イングランドは、序盤から少し受ける形になった。

中盤でボールを持っても、メキシコの寄せが早い。
前線へ入れようとしても、背中から圧力がかかる。
ボールを失えば、すぐにメキシコが前へ出てくる。

共催国の勢いは本物だった。

だが、ワールドカップの決勝トーナメントは、勢いだけでは足りない。


第2章 36分、サカのクロスをベリンガムが仕留めた

先に試合を動かしたのは、劣勢気味だったイングランドだった。

36分。

右サイドのブカヨ・サカがクロスを入れる。

このボールが大きかった。

中央にはハリー・ケイン。
メキシコ守備陣の視線は、当然ケインに集まる。

だが、ボールはケインを越えた。

その先に入ってきたのが、ベリンガムだった。

フリーで待ち、確実に押し込む。

これは、ただのこぼれ球ではない。

ケインが中央で相手を引きつけ、サカが右から質の高いボールを入れ、ベリンガムがファーサイドに入り直す。

ゴール前で誰が囮になり、誰が最後に入るのか。

イングランドの狙いが出た先制点だった。


第3章 38分、ベリンガムが一気に突き放す

先制からわずか2分後。

イングランドが再びメキシコを突いた。

敵陣でボールを奪い、すぐに速攻へ移る。

この切り替えが速かった。

ベリンガムがケインに預ける。
ケインが受けることで、メキシコのDFが一瞬引き寄せられる。
そのリターンに、ベリンガムが飛び込む。

そして2点目。

メキシコからすれば、かなり痛い失点だった。

序盤から主導権を握っていた。
インテンシティーも出せていた。
観客の後押しもあった。

それでも、たった2分で0-2。

イングランドは、少ない時間で試合の景色を変えた。

ベリンガムは、ただ上手い選手ではない。

ゴール前へ入るタイミング。
味方を使って、もう一度前へ出る動き。
相手の守備が戻る前に仕留める判断。

10番として、試合を動かす仕事をした。


第4章 メキシコは前半のうちに食らいついた

0-2になっても、メキシコは折れなかった。

42分。

左からのフリーキック。

ゴール前にボールが入る。
イングランド守備が跳ね返し切れない。
こぼれ球に反応したのは、フリアン・キニョネスだった。

押し込んで1-2。

この1点は大きかった。

前半のうちに1点差へ戻したことで、メキシコは試合から消えなかった。

もし0-2のまま折り返していれば、後半はイングランドがもっと落ち着いて試合を進められたかもしれない。

だが、1-2。

スタジアムの熱は残った。
メキシコの足も止まらなかった。
イングランドにとっては、まだまったく安全ではない展開になった。


第5章 退場でメキシコに追い風が吹いた

後半、試合はさらに荒れる。

VARレビューの結果、ヘスス・ガジャルドへの危険なタックルで、ジャレル・クアンサーが一発退場。

イングランドは10人になった。

ここでメキシコに大きな追い風が吹く。

1点差。
数的優位。
ホームのような声援。
相手は守備の枚数を調整しなければならない。

普通なら、ここからメキシコが一気に押し込む流れになる。

しかし、直後にイングランドが逆に突き放した。


第6章 ゴードンが裏へ抜け、ケインがPKを決めた

58分。

イングランドはロングボールを使った。

10人になったことで、細かくつなぐ余裕は減る。
ならば、相手の背後を使う。

アンソニー・ゴードンが守備ラインの裏へ抜ける。
飛び出したGKラウール・ランヘルに倒され、イングランドがPKを獲得。

ここでキッカーはケイン。

重い場面だった。

10人になった直後。
流れはメキシコに傾きかけていた。
外せば、試合は完全に飲まれる。

だが、ケインは冷静だった。

確実にネットを揺らし、1-3。

イングランドは数的不利になりながら、逆にリードを2点へ広げた。

この一撃は、単なるPKではない。

メキシコの勢いに冷水を浴びせる得点だった。


第7章 ヒメネスのPKで、再び1点差

ただ、メキシコも終わらない。

VARレビューの結果、エリア内でブライアン・グティエレスがケインに後方から蹴られたと判定され、メキシコにもPK。

ラウール・ヒメネスが決める。

2-3。

再び1点差。

ここからのメキシコは、当然前へ出る。

数的優位を生かして、サイドから押し込む。
クロスを入れる。
こぼれ球を拾う。
イングランドのゴール前へ人数をかける。

スタジアムの熱も一気に戻った。

イングランドからすれば、かなり苦しい時間だった。

1人少ない。
相手は勢いに乗っている。
残り時間もある。

ここから先は、技術だけではなく、精神力の勝負になった。


第8章 イングランドは5-3-1で耐えた

イングランドは、5バックへ変更した。

5-3-1。

高さのあるダン・バーンを入れ、ケインも下げる。
前から奪いにいくよりも、まずゴール前の枚数を増やす選択だった。

中央を閉じる。
クロスの落下地点へ先に入る。
ファーサイドを空けない。
セカンドボールに食らいつく。

10人で逃げ切るための現実的な形だった。

ここで大事なのは、ただ人数を並べるだけではないこと。

5バックにしても、ラインが下がりすぎればゴール前で波状攻撃を受ける。
中盤が空けば、ミドルシュートや縦パスを自由に入れられる。

だからイングランドは、最後のラインだけでなく、前の3枚も粘った。

メキシコは押した。
だが、同点までは届かなかった。


第9章 勝ったのは、試合を変える力だった

メキシコは素晴らしかった。

序盤の入り。
攻守の切り替え。
1点を返したセットプレー。
数的優位を得てからの猛攻。

共催国として、胸を張れる戦いだった。

それでも、勝ったのはイングランド。

理由は、試合を変える選手がいたからだ。

ベリンガムの2発。
ケインのPK。
サカのクロス。
ゴードンの裏抜け。
そして最後は、10人で守り切る判断。

きれいな勝利ではない。

むしろ、かなり泥くさい。

でも、決勝トーナメントでは、こういう勝ち方が必要になる。

イングランドはベスト8へ。
次の相手は、ブラジルを沈めたノルウェー。

ベリンガムとハーランド。
ケインとノルウェー守備陣。
イングランドの5バック対応と、ノルウェーの終盤の決定力。

準々決勝も、相当熱い。


第10章 退場後の戦い方を見ると、試合はもっと面白い

この試合は、スコアだけ見ると2-3。

でも中身は、かなり濃い。

なぜメキシコは序盤に押し込めたのか。
なぜイングランドは少ない時間で2点を奪えたのか。
退場後、なぜロングボールが有効だったのか。
5-3-1は、何を守るための形だったのか。

ここが見えると、ワールドカップは一気に面白くなる。

日本代表の試合も同じです。

退場者が出たとき、どう守るのか。
1点差で逃げ切るとき、どこを閉じるのか。
交代選手は、どのスペースを埋めるのか。
ロングボールは、ただ蹴るだけなのか、それとも狙いがあるのか。

そうした視点を持つと、代表戦はもっと深く楽しめます。

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