ポルトガル、90+4分に逆転 ロナウド初の決勝T弾からラモスが決めた
ポルトガル2-1クロアチア。
最後の最後まで、運命が揺れた。
53分、イヴァン・ペリシッチが先制。
68分、クリスティアーノ・ロナウドがPKで同点。
90+4分、途中出場のゴンサロ・ラモスがヘディングで逆転。
そして終了間際、ヨシュコ・グヴァルディオルがネットを揺らす。
クロアチア同点。
そう思われた。
だが、VARによる判定確認の末、オフサイドでゴール取り消し。
ポルトガルが、薄氷の勝利でラウンド16へ進んだ。
第1章 レオンが背後を取る
試合開始から、ポルトガルの入りは鋭かった。
4分。
ラファエル・レオンが左サイドから一気にスピードを上げる。
クロアチア守備ラインの背後を取る。
折り返しを受けたブルーノ・フェルナンデスがシュート。
しかし、GKドミニク・リヴァコヴィッチが止める。
こぼれ球への再シュートも、ヨシプ・シュタロが体を投げ出してブロックした。
ポルトガルは、開始早々から「縦に速く刺す」狙いを見せていた。
第2章 ネトも脅威
反対の右サイドでは、ペドロ・ネトが何度も仕掛けた。
縦へ運ぶ。
クロスを入れる。
ロナウドがゴール前へ入る。
ボールはわずかに背番号7の前を通過した。
さらにネトのクロスから混戦が生まれ、最後はレオンがボレー。
だが、枠を越えた。
ポルトガルは前半から決定機をつくっていた。
ただ、決め切れなかった。
ノックアウトステージでは、この「決め切れない時間」があとで重くなる。
第3章 ペリシッチが先制
後半開始直後、クロアチアが試合を動かした。
53分。
右サイドでニコラ・ヴラシッチとヨシプ・スタニシッチが連係する。
スタニシッチがクロス。
ファーサイドへ入ったペリシッチが、ゴール前で押し込んだ。
0-1。
ファーサイドとは、ボールがある位置から遠い側のゴール前だ。
ポルトガルの守備はボール側へ寄り、逆サイドのペリシッチへの対応が遅れた。
耐えていたクロアチアが、一瞬のズレを得点へ変えた。
第4章 追加点はオフサイド
クロアチアは直後にもゴールへ迫った。
ヴラシッチのクロスに、イゴール・マタノヴィッチが滑り込む。
ネットが揺れる。
追加点かと思われた。
しかし、判定はオフサイド。
ポルトガルは命拾いした。
ここで0-2になっていれば、試合の流れは完全にクロアチアだった。
ワールドカップの一発勝負では、数センチのラインが運命を分ける。
ポルトガルは、まだ生き残っていた。
第5章 ロナウドの幻のループ
ポルトガルは再びギアを上げる。
レオンが左から内側へ切れ込む。
強烈なシュートはクロスバー直撃。
さらにロナウドが高いボールを巧みに収める。
GKの位置を見る。
ループシュートを浮かせる。
ボールはネットへ入った。
だが、これもオフサイド。
同点弾は認められなかった。
それでも、ロナウドは消えていない。
少ないタッチでも、ゴール前で一瞬をつくる。
その存在感は、クロアチア守備陣にずっと圧をかけていた。
第6章 ロナウドがPKを沈める
68分。
コーナーキックの場面だった。
エリア内でレナト・ヴェイガが倒される。
VARによる判定確認が入る。
ヴラシッチのファウルと判断され、ポルトガルにPK。
キッカーはロナウド。
大きな重圧がかかる場面でも、表情は変わらない。
助走を取る。
冷静に蹴る。
1-1。
ロナウドにとって、ワールドカップ通算11得点目。
さらに自身初のワールドカップ・ノックアウトステージでのゴールだった。
41歳で決めた、歴史的な一撃。
第7章 ディオゴ・コスタが救う
同点後、クロアチアが押し返した。
マテオ・コヴァチッチがミドルシュートを放つ。
ディオゴ・コスタが指先で触る。
ボールはポストへ。
さらにコヴァチッチが強烈な一撃。
またもディオゴ・コスタが止める。
続くマタノヴィッチとの一対一でも、体を投げ出してブロック。
ポルトガルが勝てた理由は、ロナウドとラモスだけではない。
守護神が、クロアチアの決定機を止め続けた。
第8章 ラモスが決める
延長戦が見えた90+4分。
左サイドでレオンがボールを持つ。
顔を上げる。
ゴール前へ正確なクロス。
途中出場のゴンサロ・ラモスが、相手より先に落下地点へ入った。
頭で合わせる。
2-1。
スーパーサブが、土壇場で試合をひっくり返した。
ラモスは、ただ前線に立っていたわけではない。
クロスが上がる前に動き出す。
DFの前へ入る。
最後に首を振ってコースを変える。
ストライカーの準備が生んだ決勝点だった。
第9章 最後のVAR
しかし、試合は終わらない。
終了間際、クロアチアが最後の攻撃へ出る。
グヴァルディオルがネットを揺らした。
クロアチア同点。
スタジアムの空気が一気に変わる。
だが、VARチェックが入る。
判定はオフサイド。
ゴールは取り消された。
クロアチアの希望は、最後の最後で消えた。
残酷だった。
だが、これもワールドカップだ。
歓喜と絶望が、数十秒で入れ替わる。
第10章 次はスペイン
試合終了。
ポルトガル2-1クロアチア。
ポルトガルはラウンド16でスペインと対戦する。
スペインはオーストリアを3-0で破り、5試合連続無失点。
ボールを支配し、失っても即時奪回するチームだ。
ポルトガルが勝つには、レオンやネトのサイド突破が重要になる。
ロナウドへどう届けるか。
途中出場のラモスをどう使うか。
ディオゴ・コスタがどこまで耐えるか。
ポルトガルは、苦しい試合でも最後に勝ち切った。
クロアチアは、敗れた。
それでも後半の戦いは見事だった。
ペリシッチが決め、コヴァチッチが攻め、最後まで同点を狙った。
だからこそ、この一戦は熱かった。
最後の笛が鳴るまで、何が起きるか分からない。
これがワールドカップのノックアウトステージだ。
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