スペイン、91分メリーノ弾でポルトガル撃破 6戦連続無失点でベスト8へ
ポルトガル0-1スペイン。
これぞ、決勝トーナメントだった。
派手な打ち合いや、大量得点はない。
でも、1本のパス、1本の抜け出し、1本のシュート、ワンチャンスで、すべてが決まる。
91分。
フェラン・トーレスのスルーパス。
ミケル・メリーノの斜めの抜け出し。
左足でニアへ流し込む冷静な一撃。
スペインがポルトガルを1-0で下し、準々決勝へ進んだ。
そしてこの試合で、クリスティアーノ・ロナウドのワールドカップは終わった。
第1章 最初に試合を動かしかけたのはスペイン
立ち上がりから、スペインはらしさを見せた。
8分。
ワンタッチパスをつなぎ、中央を一気に突破する。
ボールを持つだけではない。
相手の守備ブロックの間に入り、テンポよく前進する。
ミケル・オヤルサバルがGKディオゴ・コスタとの1対1へ。
決まっていれば、試合は早い時間にスペインへ傾いていた。
しかし、シュートは枠外。
スペインはチャンスを作った。
だが、仕留め切れなかった。
この時点で、ポルトガルは救われた。
第2章 ヤマルは仕掛け、コスタが止めた
その後もスペインは右サイドから圧力をかける。
ラミン・ヤマルがカットインする。
左足でシュートコースを作る。
ポルトガル守備陣は、簡単に前を向かせないよう寄せる。
それでもヤマルは打つ。
さらに、そのこぼれ球にアレックス・バエナが反応。
ファーサイドへコントロールシュートを狙った。
だが、ここでも立ちはだかったのがディオゴ・コスタ。
ポルトガルのGKが、スペインの決定機を防ぎ続けた。
スペインはボールを動かし、ポルトガルを揺さぶった。
しかし、最後の一線は越えられない。
この試合が簡単には動かないことを、序盤から感じさせる展開だった。
第3章 ポルトガルはメンデスの一撃で返す
ポルトガルも、ただ守っていたわけではない。
ヌーノ・メンデスが、ペナルティエリア外から強烈なシュートを放つ。
ボールはバーを叩いた。
これは大きな場面だった。
スペインが細かく崩そうとするのに対し、ポルトガルは一撃でゴールを脅かす。
サイドバックでありながら、攻撃のスイッチにもなれるメンデス。
前半、ラミン・ヤマルへの対応でも存在感があった。
守っても効く。
攻めても怖い。
ポルトガルにとって、メンデスはこの試合の重要な鍵だった。
第4章 メンデス負傷で、ポルトガルの計算が狂った
後半、ポルトガルに痛いアクシデントが起きる。
ヌーノ・メンデスが負傷交代。
これは大きかった。
理由は、単に左サイドの選手が1人いなくなったからではない。
メンデスは、ヤマルへの守備対応を担っていた。
さらに、ボールを持った時には前へ出て、スペインを押し返す役割もあった。
つまり、守備と攻撃の両方で効いていた選手だった。
ネルソン・セメドが入ったとはいえ、ポルトガルの左サイドの迫力と安定感は落ちる。
スペインからすれば、少しずつ攻める糸口が見え始めた時間帯だった。
第5章 締まった試合ほど、交代選手が試合を動かす
この試合は、なかなか崩れなかった。
両チームとも集中していた。
中央を簡単に空けない。
ゴール前で自由にさせない。
クロス対応も粘る。
セカンドボールにも食らいつく。
0-0のまま、試合はアディショナルタイムへ。
延長戦が見え始めた91分。
ここで、試合を動かしたのは交代選手だった。
フェラン・トーレス。
ミケル・メリーノ。
ベンチから出てきた2人が、最後の最後にポルトガルの守備を崩した。
第6章 91分、フェランのスルーパスとメリーノの抜け出し
決勝点の場面は、非常にきれいだった。
ペナルティエリア手前でフェラン・トーレスがボールを受ける。
ここで大事なのは、ただ前にパスを出したことではない。
ポルトガルの守備ラインの背後。
DFとDFの間。
GKディオゴ・コスタが飛び出しにくい角度。
そこへ、ミケル・メリーノが斜めに走り込む。
真正面ではない。
横でもない。
斜めに入ることで、守備者の視界から一瞬外れる。
フェランのスルーパスが通る。
メリーノが完全にフリーで抜け出す。
そして左足でニアへ流し込む。
これが決勝点。
スペインは、91分にポルトガルを崩した。
第7章 スペインの強さは無失点にある
スペインというと、パスワークや攻撃の美しさが注目される。
でも、この試合で本当に光ったのは守備だった。
ポルトガルを無得点に抑えた。
ロナウドに決定的な仕事をさせなかった。
最後のセットプレーも耐えた。
アディショナルタイムには、途中出場のベルナルド・シルバがヘディングシュートを放つ場面もあった。
しかし、枠を捉えられない。
スペインは、またしても無失点。
これでワールドカップ6試合連続クリーンシート。
史上初の記録だ。
攻撃で勝つだけではない。
守備で試合を閉じる。
今のスペインは、そこが怖い。
第8章 ロナウドの夢は、また届かなかった
この試合で、クリスティアーノ・ロナウドのワールドカップは終わった。
あまりにも大きな名前だ。
何度も大舞台でゴールを決めてきた。
クラブでも代表でも、歴史を作ってきた。
それでも、ワールドカップのトロフィーには届かなかった。
この事実は重い。
ポルトガルは悪いチームではなかった。
守備も粘った。
メンデスのシュートもあった。
コスタも止めた。
だが、最後の一手でスペインに上回られた。
91分の一瞬。
ワールドカップは、ときに残酷だ。
第9章 1-0の試合こそ、見方が面白い
この試合は、1-0。
スコアだけなら地味に見えるかもしれない。
でも、中身は濃い。
スペインはどこから中央を崩そうとしたのか。
ポルトガルはヤマルをどう抑えたのか。
メンデスの負傷で何が変わったのか。
フェランのスルーパスは、どのスペースを突いたのか。
メリーノはなぜフリーで抜け出せたのか。
ここが見えると、試合は一気に面白くなる。
サッカーは、ゴールの瞬間だけではない。
その前に、守備をどう動かしたか。
誰が相手を引きつけたか。
どのスペースが空いたか。
交代選手が何を変えたか。
そこに、試合の答えがある。
日本代表の試合も同じです。
なぜ中央を閉じるのか。
なぜサイドへ誘導するのか。
なぜ交代選手が終盤に効くのか。
なぜ1点を守り切る力が必要なのか。
そうした視点で見ると、代表戦はもっと深く楽しめます。
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