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あなたは渡れるでしょうか。 短編 | 信号機


高校時代の話。

通学路の途中に
ちょっと、いや
だいぶ変わった
「信号機」があった。

学校の近くにある癖に、
なかなか「青」に変わらない。

でもなぜか、
高校一の美人が現れると
パッと赤を「青」に変えた。
美人は長髪をなびかせて渡っていく。

校内では「美人に甘い信号機」
として全校生徒に認知されていた。

ある日、その美人が高校を休んだ。
遅刻者が続出すると思われたその時、

メガネをかけた転校生の男子が現れた。
パッと赤を「青」に変えた。
転校生は何も知らず、
遅刻せぬよう小走りで渡っていく。

その後、転校生は
「メガネを外したら超絶イケメン」
と噂になり、かなりモテていた。



そんな話を夫にしながら、
なつかしい通学路を歩いていた。

実家に帰省した日
夫と娘と散歩の途中
その「信号機」へと向かっていた。

当時はイライラしてたけど
例の「信号機」に再会すると
不思議と笑顔になった。
相変わらず、数名の通行人を待たせている。

「じゃあ見てて」

私は颯爽と信号機へ向かった。

パッと赤を「青」に変えた。

「なんだ?俺と結婚して美人になったんだな!」
と夫は笑いながら娘の手を引き渡っていく。

呆気にとられ、
「青」になった信号機を見つめる

「ママ、はやくー!」
娘の声にハッとして、小走りで渡っていく。

振り返ると「信号機」は赤に変わっていた。


短編「信号機」 おわり


この「信号機」の設定は
明確に決めて書きました。

あなたはこの「信号機」を
渡れるでしょうか?🥳


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