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英語が上手になれるコスパのいい方法~実体験に基づく「発音を本で学ぶ」効果について


私のTOEIC最高スコアは675点。
昨今、決して高いスコアではない。TOEICで高得点をたたき出す人はたくさんいる。
しかし、私は海外駐在(タイ)を経験した中で、ビジネスでも私生活でも、英語でそれほど苦労しなかった。
それだけではない。
同僚の日本人や、タイ人、英語ネイティブ、非ネイティブを含む外国人から、
「あなたの英語は上手だね」
と言ってもらうことが何度もあった。
もちろん、「他の日本人と比べて」という意味も含まれているだろう。
それでも、TOEIC675点の私がなぜ「英語が上手」と言ってもらえたのか。
私は、その理由の一つが発音だと思っている。


「どうやって英語を上達させたの?」
英語が上手だと言ってもらったとき、
「どうやって英語を上達させたの?」
と聞かれることがある。
そのとき私は、
「本で。」
と答える。
理論派のガリ勉なのだ。

英語を勉強する方法として、よく聞くのは、
「学校の勉強は役に立たない」
「とにかくたくさん聞き流して、英語のリズムを染み込ませる」
「外国人の友達や恋人を作るのが一番の近道」
「習うより慣れよ」
といった方法だ。

もちろん、これらが無意味だと言いたいわけではない。
実際、英語を身につけるうえで有効な方法だと思う。
ただ、少なくとも私自身が英語を使えるようになり、日本人の同僚からも外国人からも「英語が上手」と言ってもらえるようになった大きな要因は、そこではなかった。

私の場合は、発音だった。

日本人が苦手とする英語の音を、感覚ではなく、ある程度論理的に理解して修正した。
そして、その発音を学んだのは、外国人との会話でも英会話教室でもない。
本だった。


30代で初めて海外駐在。それでも発音だけは勉強していた


私は30代でタイに駐在するまで、外国人と会話する機会はほとんどなかった。
英語についても、ごく普通に中学・高校の英語を勉強した程度だ。

ただ、大学時代、就職活動を前にTOEICを受けてみようと思った。
そのとき、たまたま発音に関する本に出会った。
それが『英語耳』だった。

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知っている人も多いと思う。
この本には、
「自分で発音できない音は、聞き取れない」
という考え方が出てくる。
当時の私はTOEIC対策としてリスニング力を強化したかった。
普通ならTOEICの問題集を買って、CDを何度も聞くところだろう。
しかし私は、問題集のCDでひたすら英語を聞くのではなく、まず英語の音そのものを勉強してみようと考えた。
そして『英語耳』を使って発音を学んだ。



私が「英語耳」から学んだこと


本の具体的な内容やレッスン方法については、ここでは詳しく書かない。
ぜひ実際に本を読んでほしい。
今ならネットやYouTubeにも、英語の発音についての情報はたくさんある。
私が『英語耳』から学び、現在でも英語を使うときに意識しているのは、主に次のようなことだ。

  • 英語の子音と母音の発音方法

  • 日本人が間違えやすい発音

  • 英語の発音記号と、それぞれの音の出し方

私は、このあたりを理解したことが大きかったと思っている。
もちろん、これだけで英語がペラペラになるわけではない。
語彙も必要だし、文法も必要だ。
英語を実際に使う経験も必要だ。
それでも、発音を知っていることは、英語を話すときの大きなアドバンテージになる。
少なくとも私にとっては、非常にコストパフォーマンスの良い英語学習だった。

「Your English is good. Very clear English.」
タイ人の同僚から、そんなふうに言われたことがある。
そして続けて、こんなことを言われた。
「日本人の英語は、ときどき聞き取りにくい。例えば、なぜ日本人は pink を『ピンク』、chocolate を『チョコレート』と言うの? それからTwitterはどう発音するの?」
私は笑いながら、
「日本人にとって英語の音は難しいんだよ。例えば Twitter の /tw/ は日本語にはないし、語中の /t/ も英語では日本語の『タ』とは違う音になる」
と説明した。
「でも、あなたは Twitter と言える。なぜ?」
「本で英語の発音を勉強したから」
と答えた。
こんな楽しい会話ができたこともあり、私は「発音を本で学ぶことには意味がある」と思っている。

他にもオーストラリア人に「あなたはアメリカンアクセントで話すんだね」と言われたこともある。
アメリカには行ったことはない。教材や映画でアメリカ英語が基本になっているのだろう。



私が英語の発音で苦労した理由


実は、私には中学生の頃から、英語の発音について苦い記憶がある。
1990年代は、今ほど英語学習の環境が充実していなかった。
YouTubeもない。
インターネットもない。
英語の音声をいつでも聞ける環境もない。
学校で英語の授業が始まり、教科書を読み、単語の意味を辞書で調べる。
基本的な勉強方法はそれだった。
ところが私は、「音で覚える」ということが苦手だった。
教科書に出てきた英単語を見ても、ローマ字読みではない。
では、どう発音すればいいのか。
辞書を見る。
そこには、見慣れない記号が並んでいる。
「これをどうやって発音するの?」
と親や教師に聞く。
すると、
「発音は書いてあるじゃないか」
と言われ、発音記号を指さされる。
しかし、中学生になったばかりの私には、その発音記号の読み方がわからない。
アルファベットに似ているものもある。
しかし、普通のアルファベットとは違う記号もある。
それぞれの記号をどう発音するのか。
私はそれが知りたかった。
ところが、そこで返ってきた答えは、
「それは誰かに教わるものじゃない。英語をたくさん聞いて、自然とわかるようになるものだ」
というものだった。
いわゆる「習うより慣れろ」である。
当時の私は、
「そういうものなのか」
「自分の勉強が足りないのだろうか」
と考えて受け入れるしかなかった。




今の私なら、あの頃の自分に違うことを教える


「発音には、ちゃんとルールがある。だから最初に教えてもらえばいい」
と。
発音記号にも、それぞれ意味がある。
口の形や舌の位置、息の出し方など、理解できることがある。
それを知らずに「たくさん聞いて、自然に身につけよう」とすると、試行錯誤に時間がかかる。
場合によっては、間違った発音を覚えてしまうこともある。
もちろん、英語は最終的にはたくさん聞いて、たくさん話す必要がある。
しかし、だからといって、最初からすべてを「慣れ」で済ませる必要はない。
むしろ、理屈で理解できるところは、最初に理解してしまったほうがいい。
私はそう思っている。


なぜ日本人の英語は「カタカナ英語」になりやすいのか


日本人が英語を話すとき、カタカナ英語になってしまう。
これはよく言われることだ。
私は、その原因の一つに、発音記号を教わっていないことがあると思っている。
私自身がそうだった。
英単語の意味は覚える。
文法も勉強する。
しかし、
「その単語を、どういう音で発音するのか」
については、十分に教えてもらえなかった。

少なくとも私が中学生、高校生だった頃はそうだった。
だからこそ、『英語耳』で発音を学んだとき、
「なるほど。そういうことだったのか」
という感覚があった。
中学生の頃に感じていた「発音がわからない」という苦い記憶を、何年も経ってからようやく解決できた。
英単語の発音について自分で調べて繰り返し確認できるようになったことが大きい。
それまでは音声を聞いた瞬間の記憶に頼るしかなかった。
その為、記憶が変化したり綴りによって勘違いしたり、友人のカタカナ英語に引きずられてしまうことも多々あった。

私は『英語耳』にかなり感謝している。


もちろん、私は英語ペラペラではない


ここまで書いておいて何だが、私は英語ペラペラではない。
ネイティブと話すときは、1対1でゆっくり話してもらわないと、かなり聞き取れない。
洋画を字幕なしで観ても、何を言っているのかほとんどわからない。
TOEICの最高スコアも675点だ。
それでも、外国人とコミュニケーションを取ることに、それほど抵抗はない。
「自分の考えていることは伝えられる」
「相手は自分の英語レベルに合わせて、簡単な英語で話してくれる」
と思えるからだ。
そして、その自信の一部を支えているのが、**「自分の英語の発音は、それほど悪くない」**という感覚なのだと思う。


英語学習の「コスパ」を考える


英語を身につけるには、結局のところ、単語も覚えなければならない。
文法も必要だ。
たくさん聞くことも、たくさん話すことも必要だ。
外国人と実際に話す経験も大切だ。
それらを否定するつもりはない。
ただ、その中に一つ、
「発音を体系的に学ぶ」
という選択肢を加えてみてほしい。
発音記号を読めますか?英語には「ア」の音が複数あると知っていますか?
それを学ぶだけで日本人の中では英語が上手な部類に入れると私は信じている。
私の場合、それは一冊の本から始まった。
30代になるまで外国人とほとんど話したことがなかった私でも、海外駐在で「英語が上手」と言ってもらえるようになった。
外国人の友達ができて二人で一日遊んで過ごし、英語で自然に会話していた。
我に返って「オレ、英語でずっと会話していたけど日本人と会話しているときと気持ちのなかで区別がついていない」と感じる経験を得た。

その理由のすべてが発音だとは思わない。
しかし、発音を学んだことが、私の英語に大きなアドバンテージを与えてくれたことは間違いない。
私と同じように中学・高校でごくごく普通の英語教育を受けた人は
きっと効果を感じられると思う。

学校の先生の英語をしっかり聞いても、
洋楽を何時間何時間も聞いたとしても、英語ネイティブ並みの発音を自分で発するのは難しい。
本で体系的に英語の発音を学ぶことも重要だと思う。

私自身も、これからも英語学習を続けていきたい。
この記事が、英語を勉強している人の何かの参考になればうれしい。


鼻「を」下に伸ばした象

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