通院ラッシュ
荒荒しく引き千切って。空空しく掻い潜って。様子のおかしいダ・カーポを握り拳の中に隠し、開いて結んで頭を打ってまた結ぶ。やい、貴様に何が解るというのか。悔しかったことを内耳で真ッ青に砕くよな髄液も持ちやしない癖に。転がされ、忘れられた檸檬から煙が上がる。月面のささくれが肺に落ちて凝固する。成分献血の呼込みが分を弁える。たった其の程度の悦びで、マガジン・ラックに並べてあるチーズは溶けてしまいます。
銀に擬態した草花が綺麗に剥がせない。砂糖黍生い茂る悩み相談のコラムは本日も大盛況。目元の隠れた誰彼の吐き尽くした嘆息が糸を引いて靴裏に付いて回り、粘度でどうもじょうずに瞬きを打てていません。無神論者に限って両手を重ねるものだから、陰険な枠線がピンヒールを今に喰い折らんとする場面には立ち会えそうになくって、左手の薬指はさも可笑しそうに痙攣してみせており。
定まらない焦点をくるむ祈りがぱちぱちと気のない拍手みたいに弾けて消えてしまう。捕まえたくなったら北の湖畔においでよ、と、心にもなさそうに言い投げられ、期待以上の出来をした都会の空に、浮上する。
あてもない手紙を静脈接種したなら、後は私の胸とフェンスを蹴飛ばして。今世はどうも御苦労様でした。
