ピルケースで匿おう

近年の女児対象雑誌表紙にも含まれている〝ゼッタイ叶うおまじない〟の実態を知っているかい。半紙で用意したヒトガタに任意の果汁を浸し、そいつを針の筵にしてやったら一晩寝かせて、胆汁を二筋ほど馴染ませた物体を気になるあのコのランドセルにそっと忍ばせれば夏休みに抱いた透き通った純な想いの行方も大成功さ。

高速道路では二輪車のタイヤが、少女達の渾身のポエムが寄せられた頁を削ってゆく。捻り潰されるべきは大人の色眼鏡。然し踏み砕こうとしたとてフレームが少々歪むだけ、タンクローリーにでも惹かれて大事故を起こせば皆が救われるのだけれど。月毎に来る良心の引き落し額が心の豊かさを上回った日、押入れで埃を被っている水晶玉は粉粉になる。

安価な衣料店で買って貰った英字と翼がカッコいいシャツと、それについてきた銀のネックレス。一番に見せ付けたいのは離れて暮らすパパだった。彼は噂によれば靴下についた毛玉をしゃぶって生計を立てているらしいが、本当の所は判らない。ママも知らないと言った。若し会う事が叶ったら、きっと毛玉よりずっと美味しいと思うから、ボクの体から好きな部位のお肉をお腹いっぱい食べてね。