裸々と咲う薔薇
職人気質が広げた店には珍妙な幻想が含有されおり、過去問を千五百種類網羅した白粉では到底敵わない。青銅味した喉飴がキャラリと私観を睨み、客観の形を模したたいへんに甘狡い主観をさもそれらしく建て替える手を阻んでいる。
螺鈿細工を胸飾りにした魔法少女にも叶えられない夢はあり、例えるならば、週末の日没に捧げる動揺で心を折ったソングライターの意識。敢えて重ねて喩えるとするならば、製氷皿で行われる夏の星座どもの交わり。
集合団地の自治体集会所に拍手で出迎えられた期待唾棄の逮捕状は如何暴れたって、朗朗と厳しき粒子への賛美を詠う天気雨は振り向いちゃあくれない。よくよく、翌翌、考えてみてはくれないか。瞬間最大風速記録が破られるのは向いの聞かん子が手誤って眉根に剃刀を寄せてしまった時くらいのなのだから。
泥が這い回って下賤な輪舞を見せつける相手は、ついに造花を隈無く舐ることに忙しくなってしまった。唾液の肌着を得意気に光らせる白は、己のさだめが強張らせた顔面をきっと知って。
