語り部は苺のキャンディ
ヴィヴィッドな憂慮が十二指腸辺りで渦巻いております午後、貴女は何の虫を潰して爪と肉の間に詰込みますか。社会情勢を嗅ぎつけた海猫が砕かれた煌めきは深く沈澱し、実に景気の悪い顔を伏せ切った強炭酸水の弾ける間に間に。割箸を髪飾の代わりにする人々は蟻の行列の如く液晶画面に向かっては其れに吸い付いて離れません。祝盃に一ツ、酢酸でも喰わせてやりましょうか。
さて、縫いぐるみどもの右と左、其れから定めを分ける、籤引きのお出ましではありますが。在りもしない四面体に施された簡易的な絵心は屹度、そこいらの路地裏に落ちる赤の影をも刎ね越えられますまい。但し、文脈はギョロリと見て見ぬ振りを反復するものとします。
押し寄せるは仲違いした毛糸が成すようなクチャクチャの玉。秒速数日間で朽果ててしまう語彙量はいつ・どのように・どのような・どんな者から機会を貰って臭い口からまろび出る科白で飾られるかしらん。あいや、今日は此迄と、大流行を背負い乍らとぼとぼ歩いてきた犬型の機械が尻尾を下げておりますもので、失意を抱き止めようと広げられた黄昏の両腕には飛び込めそうもありません。
ただ、ただ、そこにある まだ、まだ、ここにない
