不謹慎なほど愛してよ

朝焼けに手向ける嘔気は抱えた膝の上で踊る人差し指と中指をも平等に照らす。いづれ失せちまう火種なら舌のピアスに熱を移して身も心も爪の先から脳の随まで焦がしてしまへ。白墨で書き殴ったアイコニックな〝女〟を縦線で乱暴に区切ったなら青臭い罪悪感もたちまち蜘蛛散りに逃げてゆくでしょう。

透明なシンコペーションには盗んできた天使の輪ッかの疑念を、薄明のデクレッシェンドには苺がはみ出したサンドウィッチの加護を。其々が内緒の口笛で抱き潰した夢を、今宵限りは円状の追憶が続いたのち突然現れるあの日の屋上から放ってみませんか。

六拍子の足音は決して首を縦に振らない。だから瑞瑞しい肌にだけは生を流るる粘りが似合いだ。御覧、他所の子はあんなにも意地悪且つ狡猾。然しそうありながら、皆んな毎晩ママやパパから栄養たっぷりのハグを貰っている。勘繰りなく享受できる対象へのパノラマ撮影は間も無くクランク・アップ予定だ。

生き物の気配に怯えていては満足に手首も切っていられない。負の整数に準えた己の人生には後ろめたさも悔恨も無い。ただ求めてよいとするならば、左目だけでよいので鉱石を埋め込んでみたい、程度のもの。今更、愛して欲しいだなんて、申しません。