数字で殴って致命傷
癪な古い記憶を繋いで縄跳びをしようにも、所々が主張の強過ぎる色形をしているものだから上手くは操れず、足に引っ掛けては躓き、引っ掛けては転びをしていた。柵の向うで雑に並んだ三頭のナニカは、間抜け姿を眺め乍ら即席食の愛を食み、とても不服そうに反芻している。無価値観に操られる年頃の子はそいつらへ臓腑を投げてやれば良い。然すれば舌に爪先にシナプスに、何処をも残さず胃液が絡んでくれるであろうから。
何でもお悩み話を聞きますよと云った風態で寄って来ては他人の不幸をパンに垂らして下品に齧り付く奇妙な七面鳥が、今は左手を使えないのだと、食い物を毟りながら喚いては助言を右から左へ。まるで、失態の擬人化だ。加えるなら、欲の権化でもある。鼻を摘んで顔を顰めれば何が不服かと癇癪を起こして見せられたが、閉口して化け物のアルバムに綴じる他なかった。
やまいだれを屋根とし、内側で膝を抱えて吹く口笛に季節外れの囀りが重なった。此の物件では照明は吊せないし、首も吊せそうにない。遣る瀬無い、仕方無い。正直者が救われる物語は現代では成立しそうにない。ない、ない、何もない、と呟く声の宿主の生命だけが余り有っている。
