【医師国試バイブル50】第3回:教材・問題集の選び方──QB・映像講座・レビューブック徹底比較【リーフェ医学情報】
要約: 国試対策の三本柱「問題演習(QB)・映像講座・参考書(レビューブック等)」を役割で整理し、選び方を解説します。
medu4の新規受付終了など2026年の最新事情も反映し、あなたに合う組み合わせの決め方を示します。
前回までで、7ヶ月の地図と第121回という試験の輪郭を押さえました。
👇 前回の記事はこちらからです
今回はいよいよ、その地図を歩くための「武器」を選びます。
国試対策の教材は種類が多く、値段も安くありません。
だからこそ「みんなが使っているから」で選ぶと、自分に合わずに時間とお金を溶かします。
大切なのは、各教材が担う役割を理解し、自分の学習スタイルと残り時間から逆算して選ぶこと。
この回を読み終えれば、教材迷子から抜け出せます。
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この記事でわかること
国試教材は「問題演習・映像講座・参考書」の3種類に役割分担されていること
QB・Q-Assist・レビューブック等それぞれの特徴と、2026年時点の最新事情
学習スタイル・残り時間別の、失敗しない組み合わせの決め方
著者:原田
所属:株式会社リーフェホールディングス 経営企画室 部長
資格・経歴:
法学部卒|政治学研究科 修士・博士|政治学者、政治学教員、学生指導歴20年以上
医学生に特化した個別指導塾「医学生道場」のファウンダー
自己紹介:
幼少期より病気がちで、こんにち無事に生活できているのは、医療とそれに関わる人たちのお陰です。将来の医療者として、社会に貢献できる医療系学生の方を積極的にサポートしていきます。
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はじめに——「教材選び」で合否が決まるわけではない、しかし
最初に、大事なことをお伝えします。
教材選びそのもので合否が決まるわけではありません。
国試は合格率90%前後の試験で、どの主要教材を使っても、正しく回しきれば合格に届きます。
ネットには「QBだけで受かった」「映像講座なしは無理」といった正反対の声が溢れていますが、そのどちらも真実です。
なぜなら、最適な教材はその人の学習スタイル・残り期間・得意不得意によって変わるからです。
では、なぜわざわざ1回分を使って教材選びを解説するのか。
理由は2つあります。
第一に、選択を間違えると時間を大きく失うから。
合わない教材で消耗し、途中で乗り換えれば、その分だけ7ヶ月が削られます。
第二に、教材を「1つに決めて浮気しない」ことが最大の効率化だから。
第1回でも触れたとおり、あれこれ手を出すのが最大の時間浪費です。
だからこそ、最初に納得して1つの軸を決めることに意味があります。
この回のゴールは「これが正解」という唯一の答えを押し付けることではありません。
各教材の役割を理解し、自分で選べるようになることです。
それでは、教材を3つの役割に分けて見ていきましょう。
本論——国試教材を「3つの役割」で理解する
国試対策の教材は、大きく3つの役割に分けられます。
①問題演習(アウトプット)
②映像講座(インプット)
③参考書(辞書・調べもの)
です。
この3つは競合ではなく、補完関係にあります。まずはこの構造を頭に入れてください。
1. 問題演習の中核——QB(クエスチョン・バンク)
国試対策の背骨にあたるのが、過去問演習です。
そして現在、その中核を担うのがQB(クエスチョン・バンク)/QBオンラインです。
QBオンラインは医師国家試験の過去問を演習できるサービスで、収録問題数は16,000問以上。
分野別・回数別に演習し、達成度を確認しながら弱点を復習できます。
QBの位置づけは明確です。「最終的にはQBを回すことがメインになる」——これは多くの合格者に共通する感覚です。
どんなにインプットをしても、最後は過去問を繰り返し解いて知識を定着させ、出題形式に慣れる必要があります。
無料会員登録で全問題の閲覧・演習自体は可能で、解説の閲覧には対応するライセンスの購入が必要という構造です。
注意点として、QBオンラインは2026年3月にリニューアルが行われています。
また、第120回の問題は2026年4月以降にQBオンラインへ順次追加されるなど、最新回の反映には時期があります。
購入プランは学年別セットや年間利用プランなど複数あり、自分の学年と使い方に合ったものを選ぶ必要があります。
過去問演習の軸としては、QBはほぼ必須と考えてよいでしょう。
2. インプットの主役——映像講座(ここで2026年の大きな変化)
次に、知識を体系的に頭に入れるインプットを担うのが映像講座です。
ここで、2026年時点で必ず知っておくべき重大な変化があります。
medu4のサービス終了です。
長年、Q-Assistと並んで国試映像講座の二大勢力だったmedu4が、2025年11月に2028年3月末での全サービス終了を発表しました。
さらに2025年12月末で新規講座購入・視聴期限延長の受付を終了しています。
つまり、これから第121回に向けて新規に映像講座を選ぶ受験生は、medu4を新規購入できません。
すでに購入済みの人を除き、選択肢はQ-Assist・MEC・TECOMなどが中心になります。
この事実を知らずに古い比較記事を読むと、選べない教材を検討して時間を失うことになります。
現在の主な選択肢を整理します。
Q-Assist(Qアシスト)——メディックメディア(QBと同じ提供元)の映像講座で、近年シェアを大きく伸ばし、現在の主流と目されています。
QBとの連携がよく、1本あたりの動画が短めで「QBの延長」として使いやすいのが特徴です。
臨床に結びつけた解説にも定評があり、臨床寄りが強まる近年の国試傾向とも相性がよいとされます。
見放題のプラン(Q-Assist prime)と個別購入の組み合わせで提供されています。
MEC——老舗の大手予備校。
直前講座は非常に多くの受験生が受講することで知られ、全国的な受講者数の多さが安心材料になります。
学校単位での申込みが基本になることも多いサービスです。
TECOM(テコム)——同じく老舗で、根本の理解を重視する傾向があるとされます。
無料の問題演習ツールなどを提供している点も特徴です。
映像講座選びのポイントは、講師との相性です。
話し方・テンポ・板書のスタイルは好みが大きく分かれます。
多くのサービスがサンプル講義を公開しているので、購入前に必ず試聴して、自分が「聞き続けられる」と感じるものを選ぶことを強くおすすめします。
3. 調べものの辞書——レビューブック・病みえ・イヤーノート
3つ目の役割が、演習中に「これは何だっけ」と調べる辞書としての参考書です。
代表的なものがレビューブック(要点整理のハンドブック)、病気がみえる(病みえ)(イラスト中心の理解書)、イヤーノート(網羅的な内科・外科の事典)です。
これらの役割は、通読ではなくリファレンス(参照)です。
QBを解いていて分からない疾患に出会ったとき、病みえで病態のイメージをつかみ、レビューブックで要点を確認し、イヤーノートで詳細を調べる——こうした「演習を軸に、詰まったら調べる」使い方が基本になります。
特に病みえは、リーフェが重視する「暗記ではなく理解」と非常に相性がよい教材です。
イラストで病態の流れを視覚的につかめるため、丸暗記に頼らない学習の強力な助けになります。
ただし、参考書は全部を揃えるとかなりの出費になります。
最初から全種類を買う必要はありません。
まずはQBと映像講座を軸に始め、調べものの頻度が高い分野から必要に応じて買い足すのが、コストを抑える現実的なやり方です。
4. 組み合わせの決め方——3つの型から選ぶ
役割を理解したら、次は組み合わせです。
合格者の使い方は、大きく3つの型に分けられます。
A. 「QB+映像講座1本」型(王道・多数派)
映像講座で体系的にインプットし、QBで演習して定着させる。
最も標準的で、迷ったらこの型が無難です。
時間に余裕があり、体系立てて学びたい人に向きます。
第121回に向けて新規に映像を選ぶなら、前述のとおりQ-Assist・MEC・TECOMから試聴して選びます。
B. 「病みえ精読+QB」型(映像を使わない)
映像講座を使わず、病みえなどの参考書で理解を固めながらQBを回す。
自分で読んで理解するのが得意な人、コストを抑えたい人に向きます。
映像講座は必須ではなく、この型で合格する人も一定数います。
C. 「全部使いの多刀流」型(手厚い)
映像・QB・参考書を状況に応じてフル活用する。
残り時間があり、苦手分野を徹底的に潰したい人に向きますが、教材過多で消化不良になるリスクもあるため、あくまで「軸(QB)」を見失わないことが条件です。
自分がどの型かを決める基準は、「学習スタイル(読む派か聴く派か)」と「残り時間」の2軸です。
読んで理解でき時間も限られるならB、聴いて学びたいならA、時間が潤沢で不安が強いならC、という具合に逆算してください。
結論 & むすびに代えて
国試教材を、3つの役割で整理しました。畳み込みます。
教材は①問題演習(QB)②映像講座(インプット)③参考書(辞書)の3役割に分かれ、これらは競合ではなく補完関係にあります。
QBは過去問演習の軸としてほぼ必須。
映像講座はmedu4が新規受付を終了したため、第121回受験生はQ-Assist・MEC・TECOMから試聴して選ぶことになります。
参考書は最初から全部揃えず、必要に応じて買い足すのが賢明。
そして組み合わせは、A(QB+映像)・B(病みえ+QB)・C(多刀流)の3型から、自分の学習スタイルと残り時間で選びます。
最後に、最も大切なことを繰り返します。
教材は「決めたら浮気しない」。
どれを選んでも、正しく最後まで回しきれば合格に届きます。
逆に、教材選びで悩み続けたり、途中で次々乗り換えたりするのが一番の失敗です。
この記事で役割を理解したなら、あとは決断するだけ。
悩む時間があるなら、まず1問解き始めましょう。
最高の教材とは、あなたが最後までやりきれる教材のことです。
武器を手にしたら、次はいよいよ実際の使い方——学習計画の立て方です。
次回・第4回では、選んだ教材をどう配置し、7ヶ月の週間スケジュールに落とし込むかを、具体的な設計術としてお伝えします。
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FAQ
Q1. medu4はもう使えないのですか? 持っている教材はどうすれば?
A. 新規購入はできません。
medu4は2025年12月末で新規講座購入・視聴期限延長の受付を終了し、2028年3月末で全サービスが終了する予定です。
ただし、すでに購入済みで視聴期限内の講座は、終了時期まで引き続き利用できます。すでにmedu4を持っている人はそのまま活用してよく、これから新規に映像講座を選ぶ人はQ-Assist・MEC・TECOMなどから選ぶ、という整理になります。
最新の対応はmedu4の公式アナウンスで確認してください。
Q2. QBだけで合格できますか? 映像講座は必須ですか?
A. QBだけで合格する人もいますが、多くの人は映像講座と併用しています。
QBは演習の軸として非常に重要ですが、初学の分野を問題演習だけで理解するのは負担が大きいためです。
読んで理解するのが得意なら「病みえ+QB」型(映像なし)でも十分戦えます。
一方、体系立てて聴いて学びたいなら映像講座の併用が効率的です。
映像講座は「必須」ではなく「多数派が選ぶ安心材料」と捉えるのが正確です。
Q3. 教材にお金をかけたくありません。優先順位をつけるとしたら?
A. 優先順位は明確です。
第一にQB(過去問演習の軸)。
ここは投資する価値があります。
第二に、必要に応じて病みえなどの参考書を、詰まる分野だけ。
映像講座は、独学が得意なら後回しでも構いません。
無料で使える演習ツール(一部予備校が提供)を併用する手もあります。
「全部を最初に揃える」のではなく、「軸を1つ決めて、足りない部分を必要な分だけ足す」のが、コストを最も抑える考え方です。
参考文献・出典
※教材の価格・提供形態・サービス提供状況は変動します。
特にmedu4の提供状況、QBオンラインのプラン内容、各映像講座の料金は、購入前に必ず各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
本記事は2026年前半時点の情報に基づく整理です。
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