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レネ・サンティアゴ〜雲の割れ目から光の矢を放つ

4月3日、後楽園ホールの狭いリング
閉じ込められた二つの影、レネ・サンティアゴと谷口将隆。

谷口は左ボディストレートを打ち込む。
サンティアゴは霧のように体をずらす。パンチの雨を谷口へと差し込んで。

第五ラウンド。
サンティアゴの閃光が走った!インサイドアングルを作り、右フックが流れるような弧を描く。
谷口を優しくマットへと導いた。

そして、サンティアゴは足を使いパンチを残す。
雲の割れ目から光の矢を放つ月のようだ。

ロープに詰められても、体を入れ替え離れ際に連打。
手に掴んだはずの蝶が、スルリと羽ばたいて行く。

あまりに美しい、サンティアゴのアウトボックス。

サンティアゴは逃げながら、置き土産の連打を残す。
谷口のパンチは確かに響いてる。
左がサンティアゴのボディをつき刺す。

だが多彩なパンチはブロックに阻まれ、流される。
雨に濡れた街灯の下、追いかける恋人の影。

判定は3-0。114-113、116-111、117-110。
僕の目には、115-112でサンティアゴに映った。

Xでは「ダウンは効いてない」「当てただけで勝ち?」
と嘆く声も。

彼のクリーンヒットは桜吹雪のようだった。
静かに積もり、見事に舞い落ちる。

試合終了のゴング。
真っ白になった谷口と、サンティアゴは抱き合った。

悔しさと敬意が溶け合う狭いリングで二人は舞い、一人は散った。
そしてその美しさに、僕らは息を呑んだ。

時の砂が落ちた。谷口は添えたかっただろう。
"Where Can I go from here ?"

次は岩田翔吉との統一戦、再戦だろうか。
サンティアゴはまた、リングという白日夢に溶けて行くだろう。

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