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南アフリカ旅行 番外編

 ツアー旅行で訪れたボツワナ、ジンバブエ、ザンビア、南アフリカの国々について、本編で伝えられなかった話を書いてみる。

人びとのこと

 何となく風景や町全体の色合いが鋭く強いイメージだったボツワナ、ジンバブエ、ザンビアの国々は、想像とは違ってとにかく全てが穏やかで柔らかい空気に包まれていた。2月の南半球の国々は夏で雨季。赤道から少し離れている国々なので、朝晩は涼しく日中の日差しがやや強い程度だ。空が広く青空なのだが、雨季のためかうっすら雲があって、晴れているのに朝日や夕日など太陽の姿をあまり意識する事がなかった。星も見なかった。日中でもオープンな室内や木陰では風があるので過ごしやすい。そんな気候のためか焦ってる人もイライラしている人もいないし、みんなゆっくりのんびり歩いている。視力がいいので暗闇でも問題ないらしい。現地の言葉で会話しているようだが、接した人々は英語を喋った。背が高く細身でスタイル抜群の人が多く、その中でも黒い服を纏う人がとてもオシャレに見えた。日本の黒のイメージとは異なり、なぜか明るく輝いていた。

買い物のこと

 4カ国とも米ドル紙幣が問題なく使えたが、古いお札だけは使えなかった。
民芸品を路上に並べる露天商が集まる店でお土産品を物色していると、品物を覗き込むやいなや店の人が寄ってきて、木彫りの動物の置き物を15ドルで買わないかとしつこく言う。小さいライオンや象やカバ達が愛らしく見えたので、根負けして値切る事もせずに10ドルの新札と少し古めの5ドル札を出した。すると、この5ドル札は受け取れないと言うのだ。仕方なくもう1枚10ドル札を出して5ドルのお釣りを受取るが、その5ドル札は私が出した5ドル札よりクシャクシャで汚い。これは最初に出した5ドル札とどこが違うのか、受け取れないと言うと、それならキリンの小皿を足すから20ドルで買えと言う。話が違うと押し問答していると添乗員さんが助けてくれて、キリンの小皿を含めた置き物と汚いお釣りの5ドル札を受け取った。お札は汚さではなく発行年を見るのだという。これも勉強だと思ったが、最初に10ドルに値切っていればよかったのだと悔やんだ。

露天で買った木彫りの動物と小皿

 次の民芸品店で、素敵な柄の布が(テーブルクロス程の大きさで、しっかりした生地)20ドルだと言う。10ドルならと言い続けたら12ドルにしてくれた。2枚買うので20ドルにしてと言えばよかったかと少し悔やんだ。
 別の露天で、ペンギンのぬいぐるみが200ランド(南アフリカ通貨1ランド11円)だと言うので、ドルならいくらかと聞くと10ドルだと言うのですぐに買った。
細かい計算を必要としない、おおらかな人々の10ドルマジックだった。

食べ物のこと

 ジンバブエと南アフリカで行ったスーパーマーケットは、入口付近が日本と同じで野菜売り場から始まり、種類や量も豊富に並んでいた。ホテルやレストランでも生野菜サラダは出たので、野菜はよく食べるようだ。トマトは生ではなくいつも焼かれていたが。
 添乗員さんお勧めのクッキーが5袋で2ドルだと言うので自宅用に買った。ビスコに似たクッキーなのだが、とても美味しかった。ホテルで食べたスコーンも揚げパンもクロワッサンも美味しかった。どこか懐かしい味もして、日本とは小麦粉自体が少し違うような気がした。
 南アフリカと言えばルイボスティーだ。レストランでは、コーヒー紅茶の他にルイボスティーが選べた。ホテルの部屋にも必ずティーバッグが置いてあった。ルイボスティーは紅茶から渋みや苦味を取ってまろやかにした感じだ。温めた牛乳をたっぷり入れて少し砂糖を入れるとさらに美味しかった。穏やかで柔らかい空気にぴったりのお茶だった。

ルイボスティーの色々


 ケープタウンの海沿いを走っていると波打ち際が黒く見える所があった。海藻なのだと言う。体質的に海藻類を消化する事ができない民族には厄介者らしい。綺麗な海の海藻類は美味しいだろうに、もったいないと思うのだった。ヨハネスブルグは治安悪化のため旅行者は空港から出る事ができなかった。そのためか、飛行機乗り継ぎの際に現地の日本料理店がおにぎり弁当を提供してくれた。海苔の風味がたまらなく食欲を刺激した。胃に染み入るように入っていった。やはり日本人には海藻類が必要なのに。
 添乗員さんはケープタウンに住みたいと思った事があると言う。都市部の綺麗に整えられた住宅地は、空が広くて澄んだ空気で温暖な気候、海も近いので住みたいと思うのも納得だった。一方、スラム街もあってその違いはハッキリしていた。車道で信号待ちしている車に平気で近づく物売りには驚いた。

 旅行に参加するまでは国名も位置もわからない遠い国々だった。ほんの少し足を踏み入れただけだが、行ってみると少し近くに思えた事が嬉しい。入ってくる情報は少ないが、これからもアフリカの国々に関心を持ち続けたい。そこの人々と同じように焦らずのんびり穏やかな気持ちで。


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