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バンコクで「記憶に残る夜」を作る店選び

初めまして、レオです。

僕は直近までバンコクに住んでいて、マッチングアプリで知り合った在住の日本人や旅行者と、いろんな店で夜ご飯を食べてきました。

そんな僕が「ここは絶対におすすめできる」と言い切れる店(デート目線で)を、このあと紹介します。

ただその前に、ひとつだけ話させてください。


「ハズさない店」を選んでいるのに、何も残らない

インスタやTikTok、日本語のブログで紹介されていて、日本人の口コミも多い。いわゆる「間違いなさそうな店」。

そういう店を選んだとき、女性からこう言われることが何度もありました。

「おいしかったけど、まるで日本にいるみたいだね」

日本人が多い店には、ちゃんと理由があります。

清潔で、店員の対応が丁寧で、注文も会計もスムーズ。日本とほぼ同じ感覚で過ごせるから、誰と行っても落ち着ける。

実際、僕がそういう店を選んでいたのも、その安心感が理由でした。

ただ、落ち着けることと、記憶に残ることは別です。

日本と変わらない体験は、日本に帰ればまた再現できてしまう。

僕なりにちゃんとやっていたつもりでした。Googleマップで評価の高い店を調べる。日本語のレビューはあるか。うるさすぎないか。値段は高すぎないか。下調べして、予約して、当日を迎える。

でもそれは「失敗しない店選び」であって、「記憶に残る店選び」ではなかった。


答えは「現地感 × おしゃれ」

日本からの旅行者と何度か会ううちに、分かったことがあります。

バンコクに来ている人に刺さるのは、現地感 × おしゃれの組み合わせだということ。

現地感は、その土地の空気です。

バンコクの街並みが見えること。タイの食材や香りが料理に出ていること。日本では出会えない一杯があること。

おしゃれは、その体験を持ち帰れる形にしてくれるものです。

照明の落とし方。席の配置。料理の見た目。写真に撮りたくなるかどうか、と言い換えてもいい。

どちらか一方では足りません。

日本と変わらない店では、わざわざここまで来た意味がない。かといってローカルすぎる店は、落ち着いて話せないし、写真も撮りにくい。

安心して過ごせて、かつバンコクでしか味わえない。

その両方が揃った店だけが、「ここに来てよかった」に変わります。

この基準で、僕がよく使っていた5軒を見ていきます。


よく使っていたオススメの5軒

① Inter Restaurants(サイアム)

安いのに、味がちゃんといい。タイ料理と中華の中間みたいなメニューで、炒め物は鍋の火力がしっかり入っています。

内装は完全にローカル。1階が埋まっていたら2階に上がる形で、香港の茶餐廳みたいな雑然とした活気がある。この賑やかさが最高で、無言になっても全然気になりません。

おすすめする理由:現地感を、いちばん安く手に入れられる

この店は「おしゃれ」を完全に捨てています。写真映えはしないし、内装で感動することもない。

その代わり、現地感の濃度だけなら5軒の中でトップです。しかも会計は安い。

使いどころは、初対面の1軒目。店に気を遣わなくていいぶん、相手に集中できます。

ただし単体では足りません。おしゃれな2軒目とセットで、初めて成立する店です。


② Gigi Eatery Asoke(アソーク)

イタリアンです。レビュー3,600件超えで4.8。正直かなり異常な数字ですが、行けば納得します。

内装がとにかくきれいで、木とグリーンの使い方が上手い。どこを切り取っても写真が成立します。

ピザは生地がしっかりしていて、パスタも変にタイ寄せしていない。

そしてスタッフがいい。放っておいてほしいときは放っておいてくれるし、必要なときにはすっと来る。この「サービスが気にならない」は、デートではかなり大事です。相手に集中できるので。

おすすめする理由:おしゃれ側だけを、確実に取りにいける

正直に言うと、この店に現地感はほぼありません。
ただ、それを承知で使う場面があります。

  • 相手が緊張しているとき

  • 疲れているとき

  • タイ料理が得意じゃないと分かっているとき

冒険をしない、と決めた日のための店です。

危険なのは、毎回この判断をしてしまうこと。それが冒頭の「悪くなかったけど、何も残らなかった」です。


③ Sit and Wonder(トンロー)

トンローの路地にある、隠れ家みたいなタイ料理店。
ここは本当に好きです。

観光客向けに味を寄せていないタイプ。それでいて店の雰囲気は居心地よく整えられていて、木の質感と落ち着いた照明で「ローカルすぎて緊張する」ことがありません。

そしてちょっと分かりにくい場所にあるのがいい。「ここであってるのかな」で会話が続いて、たどり着いた瞬間に二人で小さく達成感が出ます。

おすすめする理由:5軒の中で唯一、掛け算が成立している

現地感は、味そのものにある。おしゃれは、木の質感と照明にある。

この2つが1軒の中で同時に成立しているのは、5軒でここだけです。

もし「この中から1軒だけ選べ」と言われたら、僕はここを選びます。


④ Tichuca Rooftop Bar(トンロー)

46階のルーフトップバー。バンコクの夜景バーでは間違いなくトップクラスです。

エレベーターを降りた瞬間の景色がすごい。遮るものが何もなくて、街の光が地平線まで続いています。中央にはクラゲのような巨大な光るオブジェが立っていて、色を変えながら光る。あれを見に来るだけでも価値があります。

一番いいのは日没の時間帯。空がオレンジからネイビーに変わって、街の明かりが一つずつ点いていく。相手が息を呑む瞬間があるので、そこは黙って見せてあげてください。

おすすめする理由:現地感を「街ごと」見せられる

現地感は、店の中にあるとは限りません。この店の場合、それは窓の外にあります。

地平線まで続く光の海は、東京でもニューヨークでも見られない広がり方をしている。街そのものを現地感として差し出している店です。

おしゃれ側は、あの光るオブジェが一手に引き受けています。

弱点は、味の記憶が残らないこと。
だからここは、食事のあとに1時間だけ寄る使い方が合っています。


⑤ Thaipioka(トンロー)

DJが入る夜のカクテルバー。空気感がはっきり別格です。

入った瞬間、店全体にユーカリの香りが漂っていることに気づきます。強すぎない、絶妙な加減。初めて入ると必ず「なにこの匂い、いい」となります。

照明も上手くて、暗すぎず、でも表情が柔らかく見える明るさに落としてある。時間が進むにつれて店の温度が上がっていきます。

月替わりのカクテルもあり、バーテンダーのレベルも高い。

おすすめする理由:写真に写らない部分で、記憶に残る

ここも現地感は薄いです。同じ店が東京にあってもあんまり違和感がない。

それでも挙げているのは、この店だけが「嗅覚」で記憶を作っているからです。

写真は撮れば残ります。でも香りは残らない。残らないからこそ、後日ふと似た匂いを嗅いだときに、その夜ごと戻ってきます。

夜の締めに使う店です。ここから始めるのは早すぎます。


5軒を並べて分かること

こうして書き出すと、はっきりします。

  • 現地感だけの店 → ①

  • おしゃれだけの店 → ②⑤

  • 街の景色で現地感を補う店 → ④

  • 掛け算が成立している店 → ③

5軒中4軒は、片側しか満たしていません。

僕がずっと「悪くないけど、何かが足りない」と感じ続けていたのは、これが理由でした。

そして、マッチした子と行って一番手応えがあったのも、この5軒のどれでもありませんでした。


本命は、、、

ここまで読んで、こう思った方もいると思います。

「5軒あれば十分じゃないか」と。

でも思い出してください。5軒中4軒は、片側しか満たしていませんでした。

この先で紹介する2軒は、1軒だけで現地感とおしゃれを両方満たしきっています。

彼女と一緒にバンコクに来ている方。バンコクで意中の相手を振り向かせたい方。女子旅で来ている方。全員に自信をもっておすすめできます。

場所、頼むべきもの、行くべき時間帯、予約の要否、入口を間違えないための注意点まで、実際に使った視点で全部書きました。

ここから先が、この記事の本体です。


紹介する2軒は、チャイナタウン(ソンワット)にあります。

Wallflowers CaféBa hao(八號)

どちらも、さっきの5軒とは決定的に違います。片方を諦めていない。


完璧な店 その1:Wallflowers Café

1階が、本物の花屋

この店の何がすごいかというと、扉を開ける前から体験が始まっていることです。

1階は「OnedayWallflowers」という、実際に営業している花屋。
生花とドライフラワーが積み上がっていて、スタッフが花束を作っている横を通って階段を上がります。

入った瞬間、花の匂いに包まれる。この時点で相手のテンションが上がります。

階段を上がると、今度は花の香りにコーヒーの匂いが混ざってくる。ここまでで、まだ席にすら着いていません。

3階建て、フロアごとに別世界

古いショップハウスを改装した3階建てで、内装はまさに異世界です。

木の家具とパステル調、ドライフラワー、観葉植物、壁のアート。作り込まれているのに、生活感のあるちょうどいい雑然さがある。

上のフロアにはくつろげるコーナーがあり、上からは街を見下ろせます。

どこを切り取っても写真が成立する店ですが、いわゆる「映えのためだけの内装」とは違います。
花屋が本業として動いているぶん、作り物っぽさがない。

昼もいいけど、僕は断然「夜」

ここが一番言いたいところです。

この店、夜はバーになります。

昼はカフェとして、自家製のケーキやタルト、アレンジコーヒーを楽しむ場所。それはそれで最高です。

でも夜になるとDJが入って、店の空気が完全に変わる。上から見える景色と相まって、髭男のPretenderのMVみたいな世界になります。

日本では味わえない雰囲気です。

昼のカフェ利用ももちろんおすすめですが、デートで使うなら僕は断然、夜を推します。

メニュー

カクテルは300バーツくらいから。バンコクの相場としては安くはありませんが、この空間の対価としては安いと思います。

食事もちゃんとあって、グリーンカレーやチキンパスタなども楽しめます。「カフェだから軽食だけ」ではないので、ここで夜を完結させることもできます。

昼のケーキとタルトも評判で、キャロットケーキは特に人気です。

なぜ「完璧」なのか

現地感:チャイナタウンの古いショップハウス。路地も建物も、バンコクのこのエリアにしか存在しません。日本に同じものは作れない。

おしゃれ:花屋から続く導線、フロアごとの作り込み、夜の照明とDJ。写真を撮りたくなる要素が、入口から最後の一杯まで途切れません。

嗅覚(花とコーヒー)、視覚(花と光と景色)、聴覚(DJ)、そして味覚。入った瞬間から五感が順番に埋まっていく設計になっていて、これは他ではなかなか味わえません。


完璧な店 その2:Ba hao(八號)

店名からしてもう物語がある

Ba hao(八號)は「8番地」という意味。
実際にソイ・ナナの8番地にある店です。

そして中国では8は縁起のいい数字。「ba(八)」の音が「fa(発=繁栄)」に通じるからです。

この話、たどり着いた時点で1つ会話が作れます。

ウォン・カーウァイの映画の中

築40年ほどのショップハウスを、ほとんど改装せずにそのまま使っています。

赤いネオンの漢字。通りに開け放たれた入口。中に入るとヴィンテージの茶箱、招き猫、落とした照明。

薄暗い店内が、完全に映画のセットです。ウォン・カーウァイの作品に例えられることが多い店で、実際その通り。少し物憂げで、色気がある。

この「絵になりすぎる」感じは、新しく作った店では絶対に出せません。
40年の時間が入っているからこそ成立している空気です。

料理が本気

雰囲気だけの店ではありません。オーナーはマンダリン・オリエンタルでシェフの修業を積んだ人物です。

看板は鴨のワンタン。チリごま油をかけたもので、これは評判が固い。

ほかに、豚ひき肉とチリ、甜麺醤を巻いた中華クレープ「煎餅(ジェンビン)」、かぼちゃのバオに挟んだ豚バラ、ピータン入りの冷たい絹ごし豆腐、茄子料理など。

小皿中心なので、二人でいろいろつまめます。

カクテルが完全に「ここでしか飲めない」

看板は Opium(アヘン)
ネグローニに高麗人参とハーブリキュールを効かせた一杯です。

もう一つが Five Rivers。中華の五香粉を、ラム・ドランブイ・フェルネットブランカに合わせたもの。

ほかにマンダリン・トニック(ジンに柑橘とごまを漬け込んだもの)、ライチのカクテル、白酒を使ったものなど。

この構成、日本では出てきません。 「日本では出会えない一杯があること」という条件を、これ以上ないくらい満たしています。

通りに面した席が正解

店内も雰囲気がありますが、一番いいのは通りに開いたテーブル席です。

チャイナタウンの路地の空気が入ってくる中で、赤いネオンの下でカクテルを飲む。ここに座ると、写真が全部よくなります。

なぜ「完璧」なのか

現地感:改装していない築40年のショップハウス、漢字のネオン、五香粉と高麗人参のカクテル、路地に開いた席。バンコクの華僑文化そのものが、店の形になっています。

おしゃれ:ムーディな照明、ヴィンテージの調度、小皿の盛り付け。撮った写真が全部、映画のワンシーンになります。

そして味も強い。 雰囲気だけで終わらず、料理とカクテルの両方でちゃんと満足できる。ここが決定的な差です。


実際に行った日のこと

僕も、マチアプでマッチした日本からの観光客とこの2軒に行きました。

彼女は歩きながら、こう言っていました。

「バンコクの新旧がミックスしてて、観光地の感覚も味わえる感じですごい!!」

僕が説明したわけではなく、道の途中で自然に出てきた感想でした。

古い街並みの中に、作り込まれたカフェとバーがある。どちらか一方なら、絶対に出てこない言葉です。

そして彼女が帰国したあと、僕が日本に一時帰国したときに、また会いました。


行く前に、これだけ

Ba hao は予約推奨です。 席数が少なく人気店なので、飛び込みだと入れないことがあります。ここで待たされると、その日の空気は一度リセットされます。

メニューはQRコードで読む形式。スマホの充電は確認しておいてください。

Wallflowers は1階が花屋なので、初見だと入口を通り過ぎます。
「花屋の階段を上がる」と分かっていれば迷いません。

そしてこの2軒、同じエリアにあります。
どちらか1軒でも十分に完結しますが、両方回るなら歩いて1分もかかりません。カフェで夕方から始めて、そのままバーに流れる。これができるのは、地味に大きいです。

営業時間と価格は変わることがあるので、当日にGoogleマップで確認してから向かってください。


最後に

いい店をたくさん知っていることは、そこまで重要じゃありませんでした。

現地感とおしゃれの両方を満たす店を、1軒でも持っているかどうか。
そこで結果が変わりました。

冒頭の5軒も、悪い店じゃありません。使いどころさえ間違えなければ、どれも機能します。

ただ、片側しか満たしていない店をいくら並べても、「悪くなかった」は「ここに来てよかった」に変わらない。

次にバンコクで人と会う予定ができたら、まず自分の候補リストを見返してみてください。

その店には、現地感とおしゃれが、両方ありますか。


レオ🔥

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