息子にとっては地元|お父さんの育児|育児日記|
妻の地元に移住して、1年6か月が経った。
最初は、冬の空の色に少し驚いた。
風の強さも、雨の降り方も、自分が育った場所とは違った。
スーパーに並ぶ魚も違えば、食卓に出てくる味付けも違う。
コンビニひとつ行くにも、どこへ何があるのか分からず、スマホの地図ばかり見ていた。
それが今では、だいぶ変わった。
街の道も覚えたし、「この時間はここ混むな」とか、
「この店は夕方に行くと品揃えがいい」とか、
そんなことも自然と分かるようになった。
気づけば、妻の方言も少し混ざるようになっていた。
定期的に実家へ帰省するたびに、母親から「ちょっと言葉変わったね」と笑われる。
自分では全然意識していない。
でも、昔は使わなかった言い回しが自然と口から出ているらしい。
そのたびに、少し不思議な気持ちになる。
人って、住む場所に合わせて少しずつ変わっていくんだな、と。
昔の自分なら、変わることにもっと抵抗があった気がする。
「自分らしさ」を守ろうとしていたというか、環境に染まることをどこか避けていた。
でも今は、そこまで肩に力が入っていない。
たぶん、父親になったことも大きい。
自分がどう見られるかより、家の中が穏やかに回ることの方が大事になった。
効率よく動けるスーパーの順番とか、子どもを寝かしつけた後に夫婦で少しだけ話す時間とか、そういう小さな暮らしに意識が向くようになった。
もちろん、まだ知らないことは多い。
地元の人しか知らない店もあるし、独特の文化に「なるほどな」と思うこともある。
でも、不思議と前ほど外から来た感覚はなくなった。
それより最近は、息子の存在の方が大きい。
私にとっては縁もゆかりもなかったこの土地も、
息子にとっては、生まれた時から当たり前にある景色なんだと思う。
この街の空気を吸って、
この街の言葉を聞きながら育っていく。
私にとっては「移住先」でも、息子にとっては、最初から地元なんだ。
そのことに気づいた時、少し感覚が変わった。
移住って、「自分が馴染めるか」を考えるものだと思っていた。
でも今は、「家族が心地よく暮らせるか」の方が、ずっと重要になっている。
若い頃は、場所を選ぶ基準がもっと自分中心だった。
仕事。
利便性。
刺激。
人脈。
もちろん、それらは今でも大事だと思う。
ただ、子どもが生まれてから、どこで暮らすかは、
誰とどんな時間を積み重ねるかに近くなった。
息子を抱っこしながら近所を歩いていると、この子にとっての「当たり前」を、自分たちが作っているんだなと思う時がある。
それはきっと、今しかない時間なんだと思う。
父親として、まだ迷うことは多い。
これでいいのかと思う日も普通にある。
でも、完璧じゃないまま暮らしながら、少しずつ土地にも、家族にも、自分自身にも馴染んでいく。
そんな1年6か月だった気がしている。
過去の移住に関しての記事は↓
※昔の記事なので、テイストが異なるのはご容赦ください笑
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