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寄り添ってくれる人や過ごし易い店内のお陰

 ある十一月の休日、私は母が出勤前に干して行った洗濯物を部屋に入れてから、気に入ったカフェで過ごす為に、家を後にした。
 仕事が心身に重い負担が掛かる分、休みの日は好きな所でゆっくり落ち着いて過ごしたいのである。
 電車は私が降りる駅に着く。カフェに入る前に、改札を通過して直ぐの観光案内所へ足を向けた。そこで、私はその街のゆるキャラのマグネットとコースターを購入する。これは、近近会う益田佳津美さんに渡すお土産である。
 カフェに入り、私は冷たいミルクコーヒーを頼み、窓際の席に腰を下ろした。
 
 益田さんとは、先月まで私と同じ職場で働いていた女性である。異性としては、かなりの絡みが有った人であり、職場外で食事をした事も有る。
 先日私は、彼女に退社する為には、何処に申し出れば良いのか質問したのだ。すると、直ぐに返事のメールをくれた。
「どしたの? 二階に上がって直ぐの一番右側に、カウンターあるでしょ? そこて待っている人に、話せばいつでも退職の手続きできるわよ。 辞めるの?」
私は、今の仕事が合わない、環境に馴染まない、心身が擦り減っていくだけです、と返した。
 これに益田さんは、私の想いに寄り添い、落ち着きや元気を戻させようとしてくれているのか、
「また近いうちゴハン行こ♪ アタシも新しい仕事十九日から始まります。」
 と言ってくれた。お土産は、この食事で渡すのである。

 上に私は、一方的に相手を責め、纏まりが無く、板挟みにも遭って了う人間関係、加えて、一人に課せられる仕事量がキャパオーバー、それ故に心身が参って了ったから、部署換えを希望したい旨を話した。
 そこで、返って来たのは、それが必ず通るとは限らないが、もし早く通るとしても今月中は今まで通り、この部署で仕事を続けてくれというものであった。私は、今すぐに移りたい気持ちを、無理をして無視しながら、はいという返事を返す。
「安藤さんから、貴重な情報を頂けて助かりました。私は、この部署の管理者になって間もないです。
 この内部の問題は、勿論安藤さんお一人で解決は出来ません。我々管理する者共も、改善に努めますので、もう少し時間頂けますか?」

 まだ解決した訳でない事を、私は頭に浮かべているが、今回の休日も好きな所に身を置いているから、それ程、憂鬱さや途方に暮れるという事は無い。
 カフェの木目調のテーブルや柱角が印象的な店内は、丁度良い音量の曲が流れていて、近くの利用客の話声も大き過ぎないから風情と感じる。音というのは大小の適度が大切である。
「部署換えが、通らなければ退職しますって言えば、考えてくれそうな気はするけど…。 辞められるのが一番困るはずだしね。」
「昇進っていう手段もあるよね」(これなら、同職位の先輩から頭ごなしに詰られる事は無くなるから。)
 以上も益田さんがくれたメールだ。この文章からは、私を単なる仕事場仲間だけに収まらず、寄り添ってくれる気持ちがしっかりと感じ取れる。
 引き続き私は、益田さんのメールと店内の過ごし易さを堪能する。             完
 

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