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なぜ…まさかの出来事に足がとまり…

私は、急な出来事に弱い。
仕事でも冷や汗をかいたエピソードが
いろいろある。

そんな私の人生の中で、
圧倒的に命が縮むような経験をしたことがある。


今から20年ほど前の話である。

息子が5、6歳の頃の出来事だ。

当初住んでいた家の近くには、
同じくらいの年齢の子どもがいる家族が住んでいて、4軒でよく遊びに行っていた。

ちょうど今時期に行われるお祭りに行くのも
恒例行事だった。

商店街やその周辺広範囲に、
所狭しと屋台が並び、
左右から行き交う人々の波で、
大人でもはぐれそうな勢いがあった。
大きなお祭りだった。


女の子の欲しいもの、
男の子の欲しいもの、
それぞれ違ったので、

娘を含む女子たちはお母さんたちと、
息子を含む男子たちはお父さんたちと、

途中から
別行動することになった。

夫に、拓也をお願いね。 (拓也…仮名です)
(夫)わかった。

落ち合う場所にいくと、
しばらくして男子たちが戻ってきた。

えっ…

拓也がいない…


あれ、拓也は?
(夫)拓也はそっちにおると思った。

顔面蒼白になった。

どうしよう。

夫に言いたいことはいっぱいあるけど…

とにかく早く探さなきゃ。

えっ…
どこを探せばいい…

辺りは、
人、人、人の波である…

気が遠くなり
倒れそうになった。

落ち着け、
大丈夫、大丈夫。

神さま、
仏さま、
いろいろかみさま、
どうか
どうか
助けてください。

落ち着け、
絶対
見つかる。

そうだ、
別れたところに
戻ろう。

どうやって走ったか
覚えていない。
あの人波をかきわけて、
ひたすら走った。

別れたところあたりに
息子が立っていた。


あ〜
崩れ落ちそうになる。

大きな道路にある
横断歩道の手前に立っていた。

その近くには、酔っている怖そうな人が、
何か叫んでいる

早く青になって
早く

青になると
足がもつれながらも
無我夢中で
息子の元に駆け寄った。

すぐに息子を抱きしめた。

無事でよかった。

怖かったね〜
ごめんね〜
よかった〜

涙がこぼれた。

緊張していた、
小さい息子の身体が
私の腕の中で
すこしほぐれた。

ここにいてくれたんやね。
よかった。
と言うと、

だって、前に、お母さんがわからんなったらいけんけん、動かんでねって言っとったやん。

あ〜覚えていてくれたんだ(泣)

息子は、近くの書道教室に通っていて、
教室が終わる頃、迎えにいっていた。

わからんなったらいけんけん、
ここで待っといてね。
絶対くるけん。

当時、息子はやんちゃで、
お友達と遊びたい時期だった。

すぐにどっか行っちゃうので、
伝えていたのだ。

覚えていてくれて
ありがとう
よかった

次の日は、もういつもの元気いっばいの息子。

拓也〜待って〜
もう〜
今日は家でゆっくりしようや

イヤ〜友だちと遊ぶ〜

はい、はい。
行きますとも。
ついていきますよ〜

母は夏の日差しに照らされながら
今日も息子についていく…
いつもの日常が
とても愛おしい。


今でも、思いだすと、
胸がギュッとしめつけられる。

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