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ヨガが体と心にいい理由。他の運動と何が違う?私が愛してやまない魅力とは


もし今、ヨガに興味を持っていて、「やってみようかな」といろいろ検索しているとしたら、「ヨガは体と心にいいよ」と聞いたことがあるかもしれません。
運動不足を感じているだけでなく、仕事や人間関係に疲れていたり、なんとなく心が落ち着かなかったり。体だけではなく、心も一緒に調えたい。そんなとき、ヨガはひとつの選択肢になるかもしれません。
ヨガの効果は、単に体が柔らかくなる、姿勢が良くなるといったことだけではありません。呼吸を通して自律神経が整い、心が落ち着いていく。そんな体と心、両方へのメリットがあるからこそ、ヨガは多くの人に選ばれ続けているのだと思います。
ヨガというと、体を柔らかくしたり、難しいポーズをとったりするもの、というイメージを持つ人も多いでしょう。けれど、ヨガの魅力は、それだけではありません。
呼吸に意識を向け、体の感覚を感じ、自分の内側に目を向ける。そうした時間を重ねることで、忙しい日常の中で外へ向きがちだった意識を、自分自身へと戻していくことができます。
私はこれまで長い年月、ヨガとともに過ごしてきました。
そして今、あらためて「なぜ私はこんなにもヨガが好きなのだろう」と考えてみると、そこには体だけではなく、心や生き方そのものにも関わる、ヨガならではの魅力があると感じています。
ここでは、ヨガが体と心にどのように向き合うものなのか。ほかのエクササイズとは何が違うのか。そして、私がヨガを愛してやまない理由について、お話ししていきます。

そもそも、ヨガとは何なのか?

ヨガというと、体を伸ばしたり、さまざまなポーズをとったりする、女性向けの「エクササイズ」を思い浮かべる人が多いかもしれません。けれど、本来のヨガは、それだけを意味するものではありません。
ヨガの古典的な教典のひとつである、パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』には、冒頭で「ヨガとは何か」が示されています。
第1章1節では「これよりヨーガの教えを説く」と始まりまり、続く1章2節では、「ヨーガとは、心の働きを静めることである」と説かれています。
さらに1章3節では、心の働きが静まったとき、「見る者」は本来の自己の状態にとどまると説かれます。そして1章4節では、それ以外のとき、私たちは心の働きと同一化していると説明されています。
つまり、ヨガとは、心の動きを静め、純粋なる意識としての自分自身に戻っていくための道なのです。
では、体を使って行うヨガのポーズには、どのような意味があるのでしょうか。
アーサナ(ポーズ)は、ヨガの大切な実践のひとつです。
ポーズをとりながら呼吸に意識を向け、体の感覚を観察する。すると、「ここに力が入りすぎている」「呼吸が浅くなっている」といった自分の状態に気づけるようになります。
ポーズを「上手に完成させる」ことだけを目的にするのではありません。呼吸や体の感覚、心の動きに氣づきながら実践する。その積み重ねが、自分自身を知ることにもつながっていきます。
そして、そうした実践を通して、心身の健やかさにつながることもあるでしょう。
だから私は、ヨガのポーズを練習することも大好きです。
それは、単に心身の健康のためだけではありません。体を入り口にして、自分の内側へ意識を向けていくことができるからです。そこには、しなやかな強さと、深い静寂があります。
ヨガは、体と心を切り離して考えるのではなく、その両方に意識を向けながら、自分自身とのつながりを取り戻していく実践なのだと思います。

ヨガが体と心にもたらすものとは?

では、なぜヨガは体と心の両方に意識を向けることになるのでしょうか。
その鍵のひとつが、アーサナです。
パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』の2章46節には、「sthira-sukham āsanam(スティラ・スカム・アーサナム)」と書かれています。
これは、「アーサナとは、安定していて、快適なものである」という意味です。
さらに2章47節では、アーサナは努力や緊張をゆるめ、無限なるものに心を向けることによって完成されると説かれています。
ここが、私にとってアーサナのとても興味深いところです。
ただ力まかせに頑張ればいいわけではありません。かといって、ただ柔らかければいいわけでもありません。
たとえば、力づくでポーズを深めれば、筋肉が緊張し、呼吸が浅くなることがあります。
反対に、柔軟性だけがあっても、体を支える力がなければ、安定したポーズにはなりません。
そして、呼吸が乱れていれば、心も体も落ち着かず、バランスを保つことも難しくなります。
強さと柔軟性、呼吸とバランス。
それらが互いに邪魔をするのではなく、ひとつのものとして調和していく。その絶妙なところを探っていくのが、私にとってのアーサナの練習です。
しかも、それは一度ポーズができたら終わり、というものでもありません。
ポーズの形はできたけれど、呼吸が浅い。体をがちがちに固めて、力でなんとかバランスを保っている。
そんな小さな違いを感じ取りながら、少しずつ調整していきます。
そうやってアーサナを練習することにより、かなり繊細な感覚と、研ぎ澄まされた意識が育っていくのだと思います。
ポーズの形だけを見れば、外からは「体が柔らかい」「難しいポーズができる」といったことに目が向きます。
でも、本当の意味でアーサナを深めていくと、形の完成度だけではないものが見えてきます。
呼吸は穏やかで、体は安定し、必要のない力が抜けている。そして、意識もそこに静かにとどまっている。
強さと柔らかさ、努力と手放すこと。その一見相反するものが同時に存在するところに、アーサナの美しさがある。
私はそこに、ヨガが単なるエクササイズではない理由のひとつがあると思っています。

他のエクササイズとヨガは何が違う?

ヨガも、体を動かすという意味では、筋トレやランニングなどのエクササイズと同じです。
筋トレやランニングにも、それぞれの効果があります。筋力がつく、持久力が上がる、気分がすっきりする。けれど、ヨガのメリットは、体を鍛えることだけにとどまりません。体を動かしながら、同時に心の状態にも気づいていけること。そこに、他の運動にはないヨガならではの効果があると、私は感じています。
筋力や柔軟性、体の使い方を身につけていくという点では、共通する部分もあります。
それでも、私がヨガを特別だと感じるのは、「どれだけできるか」だけではなく、「今、自分がどういう状態なのか」を感じながら行うところです。
たとえば筋力トレーニングでは、負荷をかけて筋肉を鍛えることが目的になります。
ランニングなら、距離や時間、ペースなどを目標にすることもあるでしょう。
もちろん、それぞれに素晴らしい魅力があります。
一方、ヨガでは、ポーズの形をつくりながらも、
「呼吸はどうなっている?」
「どこに力が入っている?」
「今、心はどんな状態?」
と、自分の内側にも意識を向けていきます。
だからヨガでは、頑張ることと同じくらい、力を抜くことも大切です。
もっと深くポーズに入ろうとして力んでしまったら、一度呼吸に戻ってみる。
体が今日はここまでと言っているなら、それ以上を求めない。
安定していなければ、無理に形を完成させようとしない。
「もっと頑張らなければ」と自分を追い込むのではなく、必要のない力を手放しながら、今の自分にちょうどいいところを探していく。
そこには、日常生活にも通じるものがあります。
私たちは普段、仕事でも人間関係でも、「もっと頑張らなければ」「もっとちゃんとしなければ」と、自分に力を入れ続けていることがあります。
そんな私たちにヨガは、「頑張る」だけではなく、「力を抜いてみる」ことも教えてくれるのです。
そして不思議なのは、力を抜くことは、何もしないことではないということ。
必要なところにはしっかりと力があり、必要のないところには余計な力がない。
呼吸は穏やかで、体は安定し、意識は静かに今ここにある。
そのバランスを探っていく過程そのものが、ヨガなのだと思います。
だから私は、ヨガを単なる運動とは感じていません。
体を動かしながら、自分の内側を感じる。頑張りながら、同時に手放す。強くありながら、柔らかくある。
そんな一見相反するものをひとつにしていくところに、ヨガならではの魅力があるのだと思います。

私がヨガを愛してやまない理由

私がヨガを愛してやまない一番の理由は、ヨガをすると、自分自身に戻ってこられるということです。
外の世界に意識を向けていると、私たちはいつの間にか、誰かと比べたり、誰かの期待に応えようとしたり、「もっと頑張らなければ」と自分を追い立てたりします。
でも、ヨガマットの上では、少しずつ意識を自分の内側へ戻していくことができます。
呼吸を感じる。
体の感覚を感じる。
今、どこに力が入っているのかを感じる。
そして、今の自分はどんな状態なのかを感じる。
そうやって自分自身を感じていると、頭の中で考え続けていたことから、少し離れることができます。
「もっとこうならなきゃ」ではなく、
ただ在り、それを観察している。
それは、私にとって自分を大切にする時間でもあります。
ヨガを始めたばかりの頃は、もっと難しいポーズができるようになりたい、もっと柔らかくなりたい、もっと上手になりたいと思っていました。
でも、ヨガを続けていくうちに、私自身の体と心にも少しずつ変化が現れてきました。
以前は、体の不調だけでなく、心の面でも不安定さを感じることがありました。
それが、ヨガを通して体を動かし、呼吸をし、自分自身と向き合う時間を重ねる中で、気づけば健やかさを取り戻していたのです。
もちろん、これはあくまで私自身の体験です。
けれど、その体験を通して、私は体と心はつながっているということを、身をもって感じるようになりました。
体が緊張していれば、心も落ち着かない。
反対に、体が健やかになり、呼吸が穏やかになると、心も少しずつ穏やかになっていく。
だから私にとって、ヨガで体を調えることは、そのまま心を調えることでもありました。
これも、ヨガの効果のひとつなのだと思います。体をゆるめれば心もゆるみ、呼吸が整えば思考も静かになっていく。体と心、どちらか一方だけに働きかけるのではなく、両方に同時にアプローチできること。それこそが、ヨガが持つ大きなメリットなのではないでしょうか。
そして、長く続けるうちに、少しずつ大切なものが変わっていきました。
何かを達成することよりも、そこに至るまでの道のりを味わうこと。
努力という名の鞭で自分を痛めつけるのではなく、どんな自分も認めて寄り添ってあげられること。
執着や完璧主義を手放すこと。
そんなことに、ヨガの本当の魅力を感じるようになったのです。
そして、ヨガの時間に感じていたことが、少しずつマットの外にも広がっていきました。
呼吸が乱れていることに気づいたら、立ち止まって深呼吸をする。
疲れているときは、無理をしている自分に気づく。
何かに心を奪われているときは、自分の中心に戻ってくる。
そうしていると、ヨガは「マットの上で行うもの」だけではなくなっていきます。
自分の体と心に気づき、自分自身とのつながりを取り戻す。
そのための時間が、私にとってのヨガなのです。
だから私は、ヨガを愛してやまないのだと思います。

ヨガは「理想の自分に近づく」ためだけのものではない

ヨガを始めると、「もっと柔らかくなりたい」「もっと難しいポーズができるようになりたい」と、何かを変えようとすることがあります。
私自身も、最初はそうでした。
けれど、ヨガを長く続けていくうちに、ヨガは「今の自分を変えて、理想の自分になる」ためだけのものではないと感じるようになりました。
むしろ、今の自分を知り、ありのままの自分に気づいていくこと。
それも、ヨガの大切な一部なのだと思います。
今日は体が重い、いつもより呼吸が浅い、なんとなく気持ちが落ち着かない。
反対に、体が軽く、呼吸も自然に流れている。
そんな小さな変化に気づく。
そして、「今日はもっと頑張らなきゃ」と自分を追い込むのではなく、今の自分に合わせて練習を調整する。
それは、決して甘えることではありません。
時にはお休みすることも、ヨガの練習だと私は思っています。
自分の状態を感じ取り、必要なものを選択すること。
それもまた、自分自身を大切にするということなのだと思います。
ヨガを始めた頃には、「できるようになること」に目が向いていた私も、いつしか「どう在るか」を大切にするようになりました。
難しいポーズができるか、できないか。
どれだけ練習したか、しなかったか。
そんなことよりも、そこにいる自分が穏やかであるか。
呼吸が自然に流れているか。
必要のない力を手放せているか。
そう考えると、ヨガはマットの上だけのものではなくなっていきます。
人生も、いつも思い通りになるわけではありません。
頑張ってもどうにもならないこともあるし、完璧にはできない自分に出会うこともあります。
そんなときにも、ヨガで身につけてきた「今の自分を感じて、寄り添う」という感覚が、そっと支えになってくれることがあります。
変わることだけを目指すのではなく、今ここに在る自分に戻る。
そして、必要なときには変わり、必要なときには手放す。
私にとってヨガとは、そんなふうに、もっと柔軟に、自由に自分自身とともに生きていくための道でもあるのです。

まとめ

ここまで読んでいただいて、ヨガが単に体を動かしたり、柔軟性を高めたりするためのエクササイズではない理由が、少しお分かりいただけたのではないでしょうか。
呼吸を感じ、体の感覚に気づき、心の動きを観察する。
強さと柔らかさ、努力と手放すこと。そのどちらか一方に偏るのではなく、その間にあるちょうどいいところを探していく。
その過程で、私たちは少しずつ、自分自身の状態に気づけるようになります。
「もっとできるようにならなければ」と理想の自分を追いかけるのではなく、今ここに在る自分に戻ってくる。
ここまでお伝えしてきたヨガの効果やメリットは、決して特別な人だけのものではありません。体が硬い人でも、運動が苦手な人でも、呼吸と自分の内側に意識を向けることから、誰でも始めることができます。
私がヨガを愛してやまないのは、ヨガが私を別の誰かに変えてくれたからではありません。
ヨガを通して、自分の体と心に触れ、少しずつ本来のわたしでないものをそぎ落としていってくれたからです。
もし今、あなたも「何か自分を調える時間が欲しい」「体だけでなく、心にも目を向けたい」と感じているなら、まずはほんの少し、自分の呼吸や体の感覚に意識を向けてみてください。
ヨガは、特別な場所や難しいポーズがなければできないものではありません。
自分自身に戻ること。
そこから、あなたのヨガが始まるのかもしれません。

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