"事務員の採用と教育"が異常に難しい社労士事務所がAIなしで戦える時代は終わった
こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。
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はじめに
今回は、社労士業界の根っこにある"喫緊の課題"を、構造から言語化していきます。
社労士の先生方とお話していると、ほぼ100%の確率で出てくる悩みがあるんですよね。
「事務員の採用がうまくいかない」
「採れても、戦力になるまでに時間がかかりすぎる」
「やっと育ったと思ったら、辞めていく」
この話、聞かない月がありません。
そして、ここがポイントなんですが、これは所長の経営力の問題でも、その事務員のやる気の問題でもないんです。
社労士事務所の事務員という職業が、
構造的に"採用も教育も異常に難しい"ようにできている。
ここを直視しないまま、求人広告を出し続けても、教育マニュアルを整え続けても、状況は変わりません。
そして、この構造的な難しさを認めた瞬間に、
AI活用が"選択肢"ではなく"必然"になる。
今回は、その話を一気に書きます。
"事務員"という言葉に、私たちは騙されている
まず、前提から揺さぶらせてください。
「社労士事務所の事務員」と聞いて、世間がイメージするものと、現場の実態は、もはや別の職業です。
これ、断言します。
一般的な事務員のイメージってどんなものか。
電話を取って、来客対応をして、簡単なデータ入力をして、Excelで集計を作って、書類をファイリングする。
だいたいこんなところだと思います。
では、社労士事務所の事務員は、何を求められているか。
労基法の知識。社会保険・労働保険の制度理解。給与計算ソフトの操作。月変・算定の処理。年末調整。雇用保険の取得喪失。健康保険の傷病手当金。育休手続き。助成金の要件。就業規則の読み方。
ここまでで、ようやく"スタートラインに立てる"レベルなんです。
これに加えて、顧問先ごとに違うルールを全部覚える必要があります。
A社は20日締め月末払い。
住宅手当は15,000円固定。
B社は末締め翌月15日払い。
役職手当は等級制で、課税扱い。
C社は変形労働時間制で、週ごとの集計が必要……。
数百社、数千人分の細かい例外を、頭に入れていく仕事なんですよ。
これ、もう"事務員"の仕事じゃないですよね。
実態は、バリバリの専門職です。
世間的なイメージで「事務員募集」と書いた瞬間、求める人材像と応募者像のギャップが地獄になる。
これが、社労士事務所の採用が始まる前から崩壊している、本当の理由なんです。
なぜ社労士事務所の"採用"は、異常に難しいのか
ここをもう一段、構造的に掘り下げます。
社労士事務所の採用が異常に難しい理由は、シンプルに3つです。
ひとつ、即戦力の市場がそもそも枯れていること。
社労士事務所の業務をひと通り回せる人材は、業界全体で慢性的に取り合いです。
求人を出しても、応募が来ない。
来ても、別の事務所と競合する。
条件で負ける。
これ、所長の事務所が悪いんじゃないんです。
市場に人がいない。変数ではなく、定数なわけですね。
ふたつ、未経験者を採るしかないが、戦力化までの距離が遠すぎること。
未経験者を採用すると、戦力になるまで最低2年〜3年はかかります。
これ、業界の常識ですよね。
新卒1年目で「明日から給与計算を1人で回して」とは、口が裂けても言えません。
事務員1人を一人前に育てるまでに、ベテランスタッフの時間を膨大に吸い上げる必要がある。
みっつ、採用しても、続かないこと。
最初の1年、慣れない業務で疲弊して辞めていく事務員、あまりにも多いんですよね。。。
未経験者にとって、社労士事務所の業務量と専門性のハードルは、想像を絶するんです。
「思ってた事務員の仕事と違う」と感じた瞬間、心が折れる。
求人広告費は飛んでいく。
教育に費やしたベテランの時間も水の泡。
採用 → 教育 → 離職 → 採用、の地獄ループに入る事務所、本当に多いです。
そして、この3つは全部、個別の事務所の努力では解決できない構造の問題なんですよ。
なぜ社労士事務所の"教育"は、異常に難しいのか
仮に、運良く未経験者を採用できたとしましょう。
そこから先の"教育フェーズ"が、また地獄なんです。
社労士事務所の教育が異常に難しい理由は、業務知識の8割がマニュアル化できない暗黙知だからです。
労基法や社会保険の制度知識は、本を読めばある程度学べる。
でも、現場で本当に必要なのは、その先です。
「この顧問先の総務部長は、こういう資料の出し方を嫌うから、こうフォーマットを変える」
「この会社の社長は、給与の手取り額が下がる連絡には機嫌が悪くなるから、事前にこういう一言を添える」
「この業種は、こういう労務トラブルが起こりやすいから、就業規則のここを厚めに書く」
こういう"判断"や"間合い"の部分は、教科書には載っていません。
ベテランスタッフの頭の中にしか、ない。
さらっと書きましたが、かなりの致命傷です。
これを新人に伝えるには、隣に座らせて、何度も実例を見せながら、半年、1年と繰り返していくしかないんです。
そして、ここにベテランスタッフの時間が大量に吸われる。
ベテランが新人を教育している間、その人本来の生産性はガクッと落ちます。
事務所全体の業務量が一定なら、誰かがその穴を埋めないといけない。
結果、所長が現場に降りる。
新規提案も、経営判断も、後回し。
事務所全体の成長スピードが、教育期間中ずっと止まる。
そして、苦労して育てた事務員が3年目あたりで辞めていくことが、実は珍しくない。
「もっとキャリアアップしたい」
「他の事務所で挑戦したい」
「結婚で引っ越す」。
理由は本当に様々ですが、起きる時は起きます。
その瞬間、教育に費やした2〜3年と、ベテランの時間と、そのスタッフが頭に詰め込んでくれた顧問先の暗黙知。
全部、ある日突然にして消えるんです。
社労士事務所の教育は、"やらないと回らない"のに、"やっても報われる保証がない"。
この理不尽な構造の中で、所長たちは戦い続けているんですよね。
だから、AI活用は"選択肢"ではなく"必然"なんです
ここまで書くと、もう察しがついていると思います。
採用も教育も、構造的に異常に難しい。
こればっかりは個別の努力ではどうにもならない領域です。
求人広告に予算を増やしても、即戦力は現れません。
教育マニュアルを分厚くしても、暗黙知は伝わりません。
福利厚生を手厚くしても、3年目の離職は止められません。
じゃあ、どうするのか。
答えは、業務理解そのものを、人ではなくAIと仕組みの中に持たせることです。
これしかないんですよ。
もっと具体的に言うと、こうなります。
各顧問先のルール、計算ロジック、例外対応、過去の判断履歴。
これを、人の頭の中ではなく、AIとシステムの中に蓄積していく。
新人が入ってきても、そのAIに業務を聞きながら進められる。
ベテランの暗黙知も、過去のやり取りを学習させることで、一定レベルまでAIが再現してくれる。
つまり、"事務員レベルの業務理解"の部分を、AIが肩代わりしてくれるということなんです。
これが意味することを、考えてみてください。
採用要件のハードルが、一気に下がります。
「労基法と社保の知識があって、給与計算ソフトを使えて、顧問先ごとのルールを覚えられる人」を探す必要が、なくなる。
「AIと協働できる人」「指示通りに作業できる人」で、十分回るようになる。
採用市場が一気に広がるんです。
教育期間も、劇的に圧縮されます。
新人が暗黙知を頭に詰め込むのを待つのではなく、AIに業務知識を持たせて、新人にはその使い方だけ教える。
戦力化までの2〜3年が、半年〜1年で済むようになります。
そして何より、スタッフが辞めても、業務知識は事務所に残り続ける。
これ、革命的なことなんですよ。
採用も、教育も、定着も。
社労士事務所が抱え続けてきた3つの構造的課題に、初めて根本的な解決策が出てきた。
それが、AIなんです。
「AIを使うかどうか」の問題ではないんですよね。
採用と教育の構造を変えない限り、社労士事務所はもう前に進めない。
そして、その構造を変えられるのは、今のところAIしかない。
だからこそ、AI活用は"必然"なんです。
"AIに業務理解を移した事務所"と、移せなかった事務所
ここで、ヨハクルで実際に起きている変化を共有させてください。
ちなみに「ヨハクル」は"業務に余白を作る"で「ヨハクル」です笑。
教育期間が、3年から半年に短縮
ある社労士法人さんでは、新人の戦力化までの期間が、従来の3年から半年程度まで圧縮されました。
理由はシンプルで、顧問先ごとのルールや過去の判断ロジックが、AIと仕組みの中に整理されているから。
新人は「この会社の通勤手当の計算ルールどうでしたっけ」と先輩に聞く必要がない。
AIに聞けば、過去の事例ベースで答えが返ってくる。
ベテランの時間が、教育に取られなくなる。
その分、ベテランは本来の業務と新規提案に集中できる。
結果として、事務所全体の生産性が底上げされていきます。
採用要件のハードルが下がり、応募が一気に増えた
別の事務所さんでは、求人票の条件を「労務経験必須」から「PC作業に抵抗がない方」に変えただけで、応募数が3倍以上になりました。
労務知識は、AIと仕組みが補ってくれる。
だから、社労士事務所の経験がない人でも、戦力化が可能になる。
採用市場のパイが一気に広がるんです。
これまで「社労士事務所の事務員」というラベルを見ただけで応募を諦めていた層に、リーチできるようになる。
スタッフが辞めても、業務が止まらない
そして、最も大きい変化がこれです。
担当者が辞めても、その人が頭に詰め込んでいた顧問先のルールがAIと仕組みの中に残っていることです。
これまで担当者の退職が事務所崩壊の引き金になっていたのが、嘘みたいに静かに引き継げる。
事務所経営の最大のリスクが、構造ごと消えていくんです。
二極化は、ここでも始まっている
ここからが、一番伝えたい話です。
採用と教育の構造を変えた事務所と、変えなかった事務所では、これから何が起きるか。
変えなかった事務所はこれまで通り、採用に追われ、教育に時間を吸われ、3年目の離職に怯え続けます。
求人広告費は毎年増える。
ベテランの時間は教育に削られる。
所長は現場から離れられない。
新規受注に回す余力が、どんどんなくなる。
売上の天井は、じわじわと下がっていく。
煽ってしまうようですが、紛れもない事実です。。。
一方、AIに業務理解を移した事務所はどうなるか。
採用要件が下がるから、応募が来る。
教育期間が短いから、新人がすぐ戦力になる。
辞められても、業務知識は残る。
少人数で安定して、より多くの顧問先をさばける体制が出来上がっていきます。
所長は、現場から離れて、経営に集中できる。
新規開拓にも、提案にも、時間が使える。
この差は、これから加速度的に開いていきます。
採用と教育は、事務所経営の最大のコストセンターでしたから。
ここを構造から変えた事務所と、変えなかった事務所では、3年後、5年後の景色がまったく違ってくる。
これ、誇張ではなくて、構造的にそうなっているだけの話です。
まとめ
社労士事務所の事務員は、世間がイメージする"事務員"とは別の職業です。
求められる業務理解の深さも、暗黙知の量も、専門職そのもの。
だから、採用も教育も、異常に難しい。
これは、所長の経営努力でも、個別事務所の福利厚生でも、解決できません。
構造の問題は、構造でしか解決できないんです。
そして、その構造を変えられるのは現時点でAIしかない。
業務理解を人の頭からAIと仕組みへと移していく。
それだけで採用要件は下がり、教育期間は圧縮され、離職リスクも消える。
社労士事務所が長年抱えてきた3つの課題に初めて根本的な答えが出てきたんです。
「AIを使うかどうか」を議論している時間は、もうありません。
採用と教育の構造を変えない事務所は、これからじわじわと縮んでいきます。
変えた事務所は、少人数で売上を伸ばし続けます。
二極化は、ここでも、もう静かに始まっているんですよね。
事務員1人を採れずに苦しみ続けるか、AIに業務理解を移して、採用と教育を構造から変えるか。
選ぶのは、今この瞬間です。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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それでは、また次の記事でお会いしましょう。
