夢みてる?——熊野の夜、宇宙船に触れそうになった日
この企画を知ったのは、あんさんの記事がきっかけだった。
こちらの記事↓
そして元の企画はこちら↓
こちらを読んで書いてみようと思った。
32年前の話。
クリスマスに、付き合い始めたばかりの彼と熊野参りに出かけた。電車とバスを乗り継いで、二日かけて三社を巡った。
二日目の夜、宿の予約が入っていなかった。
バスもない。熊野川の河原で野宿することになった。食べ物とカイロを買って、二人で夜空を見上げながら暖をとっていた。
熊野の星空は本当に綺麗だった。プラネタリウムみたいだと思った。
深夜12時を過ぎた頃。
「空に何か飛んでる」
彼が言った。
視力が悪くて乱視もある彼が、先に気づいた。私は最初、全然わからなかった。UFOなんて信じたこともなかったし。
じっと目を凝らしていたら——
白い光が、一つずつ、横並びに灯り始めた。
やがて輪郭が見えてきた。巨大な、葉巻型の母船だった。
何度も彼につねってもらった。やっぱり痛かった。現実だった。
周りにも小型のUFOが何機か飛んでいた。空一面に、葉巻型と巨大な円盤型が並んでいた。
息ができないくらい感動していた。
「夢みてる?」「現実?」
何度も彼に聞いた。
時間の感覚がなかった。30分だったのか、もっと短かったのか。
やがて一機ずつ、星空に消えていった。最後にもう一度、葉巻型母船の輪郭がくっきりと浮かび上がった。まるで見送りのように。
そして母船から6機の小型船が飛び出した。
昼間、大斎原の大地に円を描いていた。その一機が、その方向へ飛んでいくのが見えた。
気づいたら走り出していた。彼も一緒に走った。
大斎原に着いて空を見上げると、円の真上にUFOがいた。待っていてくれた、と感じた。
七色に発光しながら、ゆっくり回転していた。
円の中心に立って、祈った。
降りてきて、と。
ゆっくりと、降りてきた。手が届きそうなところまで。
そのとき恐怖が来た。瞬間に、一瞬で、星空に消えた。
あと少しだったのに。
翌朝、彼に昨夜のことを話した。大斎原まではなんとなく覚えていたが、その後のことはぼんやりしていた。私の隣にいたのに、見えていなかったのかもしれない。
あの夜の記憶を、鮮明に持っているのは私だけだった。
信じてもらえなくてもいい。でも私は忘れない。
あの頃の私はまだ、どこかで疑っていた。だから恐怖が来て、手が届く寸前で逃してしまった。
でも今は違う。
あの夜から32年。空の方々は今もそばにいて、必要な時にメッセージをくれる。
すべては熊野から始まった。
#AngelPowerHeart
#エンジェルパワーハート
#planet Link Love
