行政書士試験一問一答 2026年6月30日
民法:抵当権・根抵当権の基本
Q1: AはBから300万円を借り、その担保として自己所有の土地に抵当権を設定した。この場合、抵当権が設定されても、Aは直ちに土地の占有を失うわけではなく、通常はそのまま土地を使用し続けることができる。
→ ◯
解説: 抵当権は、目的物を債務者の手元に残したまま設定できる担保物権です。質権のように引き渡す必要はなく、債務者は通常どおり使用・収益できます。
Q2: AがBのために自己所有建物に抵当権を設定した場合、Aが借金を返済しなければ、抵当権者Bはその建物を競売にかけて優先弁済を受けることがありうる。
→ ◯
解説: 抵当権は、債務不履行のときに目的物を換価し、その代金から優先的に弁済を受けるための権利です。典型的には競売によって実現されます。
Q3: 抵当権は、必ず債務者自身の物にしか設定できず、第三者の物に設定することはできない。
→ ×
解説: 抵当権は、債務者本人の物だけでなく、第三者が自己の物を担保として提供することによっても設定されえます。これも基礎論点です。
Q4: AのBに対する借金が完済された後でも、抵当権は将来生じる別の借金を当然に担保し続ける。
→ ×
解説: 通常の抵当権は、特定の債権を担保するものです。担保された債権が消滅すれば、抵当権もその目的を失います。将来の別債権を当然に担保するものではありません。
Q5: Aは銀行Bと継続的に取引をしており、将来発生する不特定の借入れに備えて、自己所有の工場に根抵当権を設定した。このように、一定の範囲に属する不特定の債権をまとめて担保するのが根抵当権の基本である。
→ ◯
解説: 根抵当権は、継続的取引から生じる不特定の債権を、あらかじめ定めた範囲で担保する制度です。通常の抵当権との大きな違いです。
Q6: 根抵当権では、どれだけ債権額が増えても担保できるので、極度額を定める必要はない。
→ ×
解説: 根抵当権では、被担保債権の上限として極度額を定める必要があります。ここが通常の抵当権との重要な違いです。
Q7: Aが銀行Bのために土地へ根抵当権を設定した場合、根抵当権は、最初に発生した1回分の借入れだけを担保し、その後の同種取引から生じる債権は原則として担保しない。
→ ×
解説: 根抵当権は、継続的取引から生じる一定範囲の債権をまとめて担保する制度です。最初の1回分だけに限られるわけではありません。
Q8: AがBに対して負う借金について抵当権が設定されている場合、Aが返済しないときにBは目的不動産の売却代金から他の一般債権者より優先して弁済を受けることがありうる。
→ ◯
解説: 抵当権の本質は優先弁済権にあります。担保物の換価代金から、一般債権者に先立って弁済を受けられるのが基本です。
Q9: 根抵当権では、元本が確定した後に新たに発生した債権についても、当然にその根抵当権で担保され続ける。
→ ×
解説: 根抵当権は、元本確定前に発生した一定範囲の債権を担保するのが基本です。元本確定後に新たに生じた債権まで当然に担保するわけではありません。
Q10: AがBからの特定の借入れだけを担保するために土地へ担保を設定するなら通常の抵当権、Aが銀行Bとの継続的取引から生じる不特定の債権を極度額の範囲でまとめて担保するなら根抵当権、という整理が基本である。
→ ◯
解説: 基礎では、抵当権は「特定債権の担保」、根抵当権は「継続的取引から生じる不特定債権の担保」と分けて押さえるのが重要です。
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