続き・大原三千院
大原三千院について。
参道を歩いていると、木々の合間からこぼれる陽射しに優しさを感じます。

厳しい夏の暑さの中でも、そこには静けさがあり、木漏れ日に心が癒されました。もっと蒸し暑いのかと思っていたのですが、そうでもなく、時折吹き抜ける風が心地よく、京都市内とはまるで別世界のようです。
三千院の建物に入り、靴を脱いで畳に足を踏み入れた瞬間、子どもの頃、山形のおばあちゃんの家へ遊びに行っていた夏の記憶がふと蘇ってきました。

古い家の匂い、夏の空気、響き渡る蝉の声。縁側では、外国人観光客が思い思いに写真を撮るため場所を譲り合いながら過ごし、畳の上では若い人たちが静かに腰を下ろして涼んでいました。それぞれが思い思いの時間を過ごしている光景も、この場所らしい穏やかさを感じさせます。縁側から眺める庭を前に、「あの植物は何でしょうね」と先生と話をしながら、ゆっくりと境内を巡りました。苔と杉に包まれた庭を歩いていると、苔にもいくつもの種類があることに気づきます。詳しいわけではありませんが、最近はテラリウムやパルダリウムが人気ですし、盆栽にも苔は欠かせない存在です。少しずつでも名前や特徴を覚えていきたいな、と思いました。

杉苔は青々と瑞々しく、一面に広がる姿はまるで緑の絨毯のよう。その柔らかな質感は、見ているだけで心まで穏やかになります。木漏れ日が苔の上に落ちるたび、緑はさまざまな表情を見せ、時間とともに景色が少しずつ変わっていくのも、この庭ならではの美しさでした。


華やかな花が咲いているわけではありません。それでも、静かにそこに在り続ける苔や杉の姿には、派手さとは違う力強さと美しさがあります。三千院は「何かを見る場所」というより、「静かな時間を過ごす場所」。自然の音に耳を傾け、風を感じ、昔の記憶に触れながら歩く時間は、とても贅沢なひとときでした。
ここからは植物の写真です。
強い日差しが差し込んでいたわけではないのですが、なぜか写真にフワッと綺麗な光が被ったような写真が撮れています。









