能力不足ではなく、適所不足かもしれない
「私には強みがありません」
起業相談や働き方相談を受けていると、
そんな言葉を聞くことがあります。
でも私は、その言葉を聞くたびに少し違和感があります。
本当に能力不足なのでしょうか。
それとも、
まだ自分に合う場所が見つかっていないだけなのでしょうか。
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その人たちは「使えない人たち」ではなかった
以前、日赤で血液供給の仕事をしていた頃の話です。
配送を担当していたのは、
他社を定年退職して入職した方々が多くを占めていました。
上司はよく
「使えない人たちだ」
と言っていました。
でも私はそう思えませんでした。
なぜなら、
その人たちは日赤文化を知らない。
専門用語にも慣れていない。
医療現場特有のルールも知らない。
そんな状態で、
若い職員向けに作られたマニュアルを渡され、
覚えられないから能力が低い
と言われていたからです。
私はずっと、
人を変える前に、
仕組みを変えるべきではないかと思っていました。
不登校も同じかもしれない
私は長男の引きこもり、
娘の不登校を経験しています。
だからかもしれませんが、
昔から
「この人はダメだ」
という見方が苦手です。
不登校だから。
引きこもりだから。
会社員だから。
起業していないから。
そんな理由だけで人を判断できません。
娘は通信制高校に進学してから、
自分でアルバイト先を見つけ、
自分で進学先を決めました。
管理でがんじがらめだった環境を離れたことで、
ようやく自分の力を発揮できたのかもしれません。
人には適した場所がある
私は、
人は能力不足で苦しんでいるのではなく
自分に合わない場所で苦しんでいることの方が多いのではないか
と思っています。
もちろん能力開発は必要です。
でもその前に、
今いる場所は本当に自分に合っているのか。
今の役割は本当に自分の力を活かせているのか。
そんな問いも大切なのではないでしょうか。
混乱をほどく
最近、
私がやりたいことは何だろうと考えていました。
そして気づいたのは、
私は人を変えたいわけではないということです。
いわゆる対人支援をやりたいわけではない。
人や組織の中にある混乱をほどき
その人が本来持っている力を発揮できる状態をつくる。
それが私の仕事なのかもしれません。
もし今、
「自分には何もない」
と思っているなら、
能力不足を疑う前に、
適所不足を疑ってみてください。
案外、見えていないだけの力が眠っているかもしれません。
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