【予備試験:論文式試験対策】論文勉強会レポート|令和8年合格に向けて
令和8年予備試験ー日程と対策ー
令和8年(2026年)司法試験予備試験の実施日程は以下のとおり発表されています。
・短答式試験:令和8年7月19日(日)
・論文式試験:令和8年9月12日(土)・13日(日)
・口述試験:令和9年1月23日(土)・24日(日)
例年と同様に、短答から口述まで約半年にわたる長期戦となります。
再受験される方も、来年初めて予備試験に挑む方も、「どこまで計画的に勉強を進められるか」が合否を分けるポイントです。
とくに論文式試験は、多くの受験生が最初にぶつかる壁です。
「時間内に書ききれない」「論理がまとまらない」「何から書けばいいのかわからない」──
そんな悩みを抱える方も少なくありません。
私たちLT(Lawyer Training)では、論文式試験対策の一環として、メンバー同士で答案を発表し、互いにフィードバックを行う【論文勉強会】を実施しています。
一人では気づけない視点や答案構成の工夫を共有しながら、令和8年の合格を目指しています。
論文勉強会の内容 ― 平成25年刑法を題材に
今回の論文勉強会では、「平成25年 司法試験予備試験・刑法」 の過去問を題材として扱いました。
刑法の論文では、単に条文知識を並べるだけでなく、
・規範の定立
・事実の評価・意味づけ
・論理の一貫性
といった思考の構成力が問われます。
そこでLTでは、答案を書いた後に各メンバーが持ち時間20分で答案を発表しながら、思考の過程を振り返ります。振り返りは次の2点を軸に行いました。
1️⃣ 実際に答案に書いた内容の振り返り
(試験で加点・減点されそうな点)
2️⃣ 答案上からは見えない部分の振り返り
(時間配分・構成の工夫・心理状態など)
たとえば、次のような気づきが共有されました。
1.答案構成に時間をかけすぎて、本文が1000文字程度しか書けなかった
2.最後のあてはめが薄くなったのは、途中答案を避けるために急いで書いたから
3.設問2の途中で設問1の抜けを思い出し、加筆できたのはタイピングだったおかげ
4.手書きだったら削る必要があり、完成度が下がっていた
5.設問1を書き終えた時点で残り10分しかなく、パニックになった
6.以前に解いたことがある問題だったため、余裕を持って解答できた
こうした振り返りは、単なる技術的な反省ではなく、「自分の思考パターン」や「心の動き」を可視化する時間でもあります。加えてメンバーからのフィードバックで新しい気づきも得ることができます。
受験生の声から学ぶ ― 論文勉強会
勉強会に参加したメンバーの声を紹介します。
🗣️ Aさんの感想
久々の参加でしたが、以前より参加者が増えており、多様な意見を聞くことができて非常に有意義な時間でした。
特に、人によって使用している教材が異なり、それによって規範定立や事実認定のアプローチが変わる点が印象的でした。
一つの事実に対する考え方が、自分一人で演習しているだけでは得られない方向性を持つことを実感しました。

🗣️ Bさんの感想
もっと殺伐とした雰囲気を想像していましたが、終始和やかで発言しやすい空気でした。
参加者の答案の完成度が高く、それぞれに反省点があるなど、全体のレベルの高さに驚きました。
皆さんの答案を見て、自分の勉強の進み具合を客観的に捉えることができ、モチベーションが上がりました。

運営の気づき ― 論文勉強会で見えた 答案の深さ
論文勉強会を運営する中で改めて感じたのは、この勉強会の最大の利点が 「各参加者の思考を言語化・可視化し、他の受験生と共有・比較できること」 にあるという点です。
1.他受験生が「論証をどの程度崩しているのか」を見られる
司法試験・予備試験レベルでは、模範論証をそのまま暗記しても点は伸びません。
重要なのは、どこまで論証を削っても説得力が保てるのか、逆にどこまで展開すれば冗長になるのかを見極めることです。
他の受験生の答案を実際に読むことで、論証を簡潔にまとめても論理が崩れない書き方、条文趣旨を活かして論理を厚くする書き方など、「論証の省略と展開のバランス」を具体的に学ぶことができます。
この気づきは、独学ではまず得られないものであり、自分の「書きすぎ癖」「省きすぎ癖」を客観的に確認する貴重な機会です。
2.他受験生が「当てはめをどう行っているのか」を比較できる
もう一つの大きな利点は、当てはめの深さや方向性の違いを体感できることです。
同じ設問でも、どの事実を拾うか、どう意味づけるか、どこで切り上げるは人によって異なります。
その差を見ることで、自分の答案の「浅さ」「雑さ」「的外れさ」に気づけることがあります。
特に刑法では、構成要件該当性・違法性・責任の三段構成の中で、どこで事実評価を挟むかによって説得力が変わるため、他人の答案を通じて「あてはめのタイミング感覚」を養えるのは大きな価値です。
3.独学では到達できない 答案の立体理解
こうした思考の比較を通じて、勉強会は単なる発表の場ではなく、
「思考構造を立体的に理解する訓練の場」 になっています。
異なる答案を読み、互いの視点を尊重しながら議論することで、
「自分の考えを整理して言語化する力」が自然と磨かれていきます。
他者の考えを尊重し、自分の考えを明確に言葉にする――
この姿勢こそ、将来の法曹実務で求められる“対話力”の原点ではないでしょうか。
4. 思考傾向を可視化する ― 「トップダウン型」からの脱却
今回の勉強会では、単に答案の内容を見直すだけでなく、自分の思考の癖を自覚する機会にもなりました。
法曹業界ではしばしば「トップダウン型の思考傾向はよくない」と言われます。つまり、最初に結論ありきで考え、事実をそれに合わせて説明してしまう思考スタイルです。
私自身も、他の受験生の答案を見て「そういうタイプの人もいるんだな」と思っていましたが、実際にフィードバックを受けてみると、まさに自分こそがその傾向に陥っていたことに気づきました。
自分の結論を正当化するために事実を組み立てており、「自分へのあてはめができていない=自分に甘い」ということを痛感しました。
この気づきは痛みを伴うものでしたが同時に非常に重要なものでした。
思考の偏りを修正し、自分の弱点を正直に見つめ直す。
それが法律家としてだけでなく、人としての成長につながる学びだと感じています。
LTの勉強会はこうした「自分の思考を鏡のように映す場」としての価値も大きく、単なる答案練習を超えた、内面のトレーニング の側面を持っています。
令和8年に向けた論文対策のポイント
・構成力を鍛える:結論先行で答案を組み立てる練習をする
・他人の答案を読む:多様な思考に触れ、自分の枠を広げる
・時間感覚を磨く:模試形式で3時間通しの演習を繰り返す
・心の状態を観察する:焦りや不安の影響を意識して思考を整える
LTの取り組み ― 心が豊かな弁護士を目指して
LT(Lawyer Training)は、司法試験を目指す皆さんのために、学びをサポートするためのオンラインの勉強会や自習室を運営しています。
◾️毎日開催・定期開催(オンライン)
1.毎日の自習室の開催 (自習室は週6~7日、時間帯は随時調整)
2.法律勉強会(毎週火曜日、夜9~11時に開催)
3.論文勉強会(不定期、夜9~11時に開催)
4.プロボノ法律相談会(不定期、夜9~11時に開催)
※短答の振り返り記事も読んで頂ければ幸いです。
令和8年の合格を共に目指しつつ、2027年以降の司法試験やその先の実務を見据えた学びを積み重ねていきませんか?
参加ご希望の方は気軽にご連絡下さい。

※ 検察官ないし裁判官のみ志望の方はお断りさせていただいております
