第16回 音楽大学オーケストラフェスティバル 2025.11.24
第16回 音楽大学オーケストラフェスティバル
東京芸術劇場 コンサートホール
プロコフィエフ/バレエ組曲『ロメオとジュリエット』より
モンタギュー家とキャピュレット家
情景
マドリガル
仮面
フォークダンス
ティボルトの死
別れの前のロメオとジュリエット
ジュリエットの墓の前のロメオ
ジュリエットの死
管弦楽:昭和音楽大学管弦楽団
指揮:現田茂夫
───休憩───
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調 作品47
管弦楽:東京藝大シンフォニーオーケストラ
指揮:山下一史
───休憩───
J.S.バッハ/幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537(E.エルガーによる管弦楽版)
ブラームス/ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 作品25(A.シェーンベルクによる管弦楽版)
管弦楽:桐朋学園オーケストラ
指揮:高関健
※各開演の前には現役生が作曲した1~2分の金管ファンファーレも演奏されました。

お目当てはいつも素晴らしい演奏を聴かせてくれる藝大オーケストラで、それはもう圧倒的だったのですが、昭和音大、桐朋音大も大変素晴らしい演奏でした。きらめく若い才能たちに目がくらみました。
プロコの「ロメジュリ」は組曲ではなく抜粋で演奏されるのが一般的になりましたね。断然そのほうが良いと私も思います。やはり最後は「墓の前のロメオ」から「ジュリエットの死」で終わるのが良い。今回、昭和音大の演奏がとても素晴らしく、「ジュリエットの死」ではオーケストラの響きとメロディの美しさに思わずウルっときちゃいました。
全てのパートが素晴らしかったのですが、特筆するならホルンかな。「ティボルトの死」でのホルンの荒ぶり(けっして雑にならずに)めちゃカッコ良かった。ホルンの1,3番は線の細い女子でしたが、お見それいたしました(萌)。フィナーレまですごく良かったですホルン。
「ティボルトの死」ホルンは1'25"から▼
ショスタコの5番、ふう…藝大オケ、いつも期待を上回る演奏をありがとうございます。切れぬ緩まぬテンションの持続、場面場面の表情の変化もしっかり表現されていて、オーケストラ合奏の愉しみを存分に堪能させていただきました。弱奏でもホール全体に染み渡るソリストたちの透き通った音色、オケ全体のアンサンブル力の高さ、強くて美しい響きにも感動。まだみんなお若いのにすごいと思いました。
みなさんとてもとても上手でしたが、強いてあげるならこちらもホルンが印象的でした。一楽章のフルートとのソロ、綺麗だった。やはりホルンのトップは女子(萌)。そして圧倒的に上手かったのがオーボエ、今すぐにでも全然プロになれそうなぐらい。音色も表現力も素晴らしい。
最近では才能ある若者は海外に行く人が多いのかな。
なんかもう理想的なタコ5聴かせてもらって、超満足です。
一楽章のフルートとホルンのソロ▼
桐朋音大はアレンジもの2作品というプログラム。
バッハのエルガー編は初聴でした。礼拝を思わせるような宗教的な旋律でありながら派手さがあって、原曲はバッハでもエルガー色の濃いアレンジでした。この前聴いたシェーンベルク編のバッハ「前奏曲とフーガ 変ホ長調」に続き、バッハのオルガン曲の管弦楽アレンジを知ることができて刺激になりました。
そのシェーンベルク編のブラームス「ピアノ四重奏曲」通称ブラシェンは、ブラームスの管弦楽作品ってまさにこんな感じだよね!というアレンジ。三楽章なんかは「ハイドン・バリエーション」フィナーレの幸福感を想起させて好き。そうした上でブラームスとは異なるテイストが少し加えられているのがまた魅力。バスクラやエスクラが加わるだけで管楽器全体の彩りが広がるし、ハンガリー舞曲のような終楽章も、グロッケンやシロフォンといった鍵盤打楽器が加わることでメロディにきらめきが生まれる。
各パート技巧的な箇所もあって、ソロもあって、こちらもみなさんとても上手だったのだけど、上でも挙げたバスクラ、エスクラ、クラリネットパートはこのアレンジの魅力をあらためて再認識させてくれたので、一番の拍手を贈りたい。
ブラシェン三楽章から▼
