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広瀬正「マイナス・ゼロ」

暦の上ではディセンバー。今年も師走になりました。
月が替わったら読書メーターのまとめとともに、印象に残った作品について書き記しておく毎月のルーティーン。
…って言っても11月は小説1冊しか読めませんでした。またもワースト記録更新。
11月もマンションの防災訓練とかあって相変わらず自治会の仕事で落ち着けなかったのもあるけれど、それよりも10月から会社での役割が変わって自分の時間がさらに削られているのがやはり大きい。
ちなみに、漫画を月に1冊も読まなかったのは読書メーター始めてから初だと思うし、それ以前を遡ってもずっとなかったことだと思う。。

2025年11月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:520ページ
ナイス数:35ナイス


なんとか1冊読めた小説は、広瀬正「マイナス・ゼロ」電子版。
じつはこれも11月中に読み終われるとは思っていなかった。たしか8月ぐらいからちびちび読み始めて、11月半ばになってもまだ75%しか読み進められていなかった。ところが終盤の怒涛の展開にスワイプする手が止まらず、残り25%は2日間で読み切ってしまった。

タイムマシンSF作品であること以外、何の予備知識もなく読み始めました。
舞台は終戦間近の昭和20年の東京、梅ヶ丘。米軍による空襲で焼夷弾が街に降り注ぐシーンから物語は始まる。
主人公の濱田俊夫(この時14歳)は、懇意にしている隣家の伊沢先生宅から火の手が上がっているのを見て駆けつける。伊沢先生は重篤な状態で倒れており、その娘の啓子(俊夫が密かに慕っているこの時17歳)の姿は見えない。俊夫は死に際の伊沢先生から約束を頼まれる。18年後のこの日この時間にここの研究室に来てほしいと。
約束通り18年後の昭和38年、同じ時間に旧伊沢邸(今は別の人が住んでいる)を訪れ、当時研究室に使っていた別棟に入らせてもらうと、見たことのない金属製の箱があり、あの時からずっと行方不明だった伊沢啓子が、箱の中から当時の姿で現れる。啓子本人も何が起きたのかわかっていない。
一体どういうことなのか、考えをめぐらせる俊夫。困惑する啓子。日をあらためて二人は再び旧伊沢邸を訪れ、謎の箱を調べてみることに。そして箱の中に入っていろいろ触ってみている俊夫にアクシデントが!謎の箱が作動し始め、閉じこめられた俊夫は…!
という感じで物語が展開していく。

面白かったので興味のある方はネタバレなしに読んでみてください。昭和の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」かと思うようなタイムスリップストーリー。ちなみに、この作品が刊行されたのは昭和45年(1970年)です。

ここからさらに少々ネタバレありで感想を書いていきます。

まぁ、タイムマシンの誤作動で俊夫が過去or未来に飛ばされてしまうところまでは察しがつきますよね。
俊夫は過去に飛ばされてしまいます。昭和20年よりさらにずっと前の昭和7年に。さらにそこでまたアクシデントが発生し、元の時代に戻れなくなってしまう。
昭和20年まで待てば伊沢先生宅にタイムマシンがあって、元の時代に戻れるかもしれないという考えに至る俊夫ですが、こうした物語は、元々いなかったはずの人が過去で何かしてしまうことで未来が変わってしまうというのが定石です。タイムパラドックス。
俊夫が昭和7年に飛ばされ、その後の昭和20年、昭和38年がどうなったのか、予備知識なしに読んだ私には驚きの展開でした。
全編昭和初期のムードが支配していて、男性の振る舞いや女性の言葉づかい、ファッションや街並など、往年のモノクロ映画のような画を勝手にイメージして読んでいました。それもなんだか楽しかった。


ところでみなさん、一時期SNSで「7日間ブックカバーチャレンジ」というリレー投稿が流行ったのを覚えていますか?コロナ禍の2020年だったと思います。みんなステイホームして本でも読もうぜという風潮だったのでしょう。(自分はお気に入りやオススメを絞り込むのが苦手なので指名されてもやりませんでしたが)
そのブックカバーチャレンジで友達がこの「マイナス・ゼロ」を紹介していたのを見て、自分も読んでみようと思いました。5年経ってようやく読了ですが…。

誰かが面白いと言っていた作品、オススメしてくれた作品で気になったものは読書メーターの“読みたい本”に登録しておいて、あとで読むようにしています。
今日現在、積読本が10冊、読みたい本が19冊。読むペースよりもこれらが増えていくペースのほうが速い。。

左が積読本、右が読みたい本

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